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大魔神


俺はヘルメスが側にいないので落ち着いて眠れた。


 朝、ヘルメスが「ダーリン、ギルドに行くよ。

母さんと約束したオリハルコンの檻を作りに行くんでしょ?」

「俺だけで行って来るよ。ヘルメスはアスカと一緒に訓練で忙しいだろ?」

「私の訓練はアスカみたいに多くないの。リョウコと春は商業施設で

サンは工房、可愛い妻が側にいないとダーリンは寂しいでしょ?」

「ギルドに行くくらいで寂しくないぞ。俺だけで大丈夫だ」

「へ~そうなの?私が紙粘土でダーリンを観察して作った物があるの、

どこに飾れば目立つか?残って考えるね。ダーリンは寂しくないでしょ?」

<悪魔だ>「や~、可愛いヘルメスが側にいないと寂しいなぁ。

一緒に行かないか?」

「なんで素直に最初からそう言わないのかなぁ。お願いしますは?」

<パンツを受け取ったし現実を受け止めよう>「お願いします」


 ギルドで解剖神は俺たちを見て喜んだ。

「君と神工作の仲が良さそうで安心した」

ヘルメスは「母さん、私の名はヘルメスになったからね。

ダーリンが付けた名なの」「ヘルメスって男神にいなかったかしら?」

「母さん、メスだから女よ。それにヘルで地獄の女なの」

解剖神は満面の笑みで「あなたにピッタリな名をいただいたじゃない」

俺は<なぜ喜ぶ?意味なんて考えずに

スケさんとノリで付けたけど名は体を表す最悪の名にしてしまった>

「最初に彼女と会ったとき、面を着けてたから顔がよく見えなくて

こんなに可愛いとは思わなかったんです。似合わない名を付けてしまいました。

もっと可愛い名に変えようと思ってます」

解剖神は「私は良い名だと思います。昨日の武器も地獄の女にピッタリだった。

君に嫁ぐことになって心配したけど、流石、最強神様の孫ね

うちの娘を可愛いともらってくれる度胸、大したものだ」豪快に笑った。


 俺は<ヘルメスは不良債権?>「みんなも可愛いと言ってますよ。

ところで檻をどこに作りますか?」

解剖神は「そうだったね、うちの亭主を入れる檻を作ってもらうんだったねぇ」


 俺たちは地下室に案内されたが、そこには両手を縛られた石像があった。

解剖神は石像に重力魔法をかけ隅に置いた。

「うちの亭主が私に解剖されないために作り出した自衛石化魔法なんだ。

亭主を入れる檻の天井、壁、床、すべてオリハルコンでお願いするよ」

俺は<優しい顔の大魔神だ>「分かりました」注文通りの檻を作った。


 解剖神は檻に石像を入れて「亭主は石化を解除するのに

両腕を動かせないと解除出来ないのさ。

こうやって両手を縛られたら自分でどうすることも出来ないわけだ。

昔、石化した亭主を異世界に捨てたことがあったけど

異世界で暴れて困ったよ。

バカ亭主は異世界で映画にまでなったと自慢してたけどね」


 解剖神は両手の拘束を解いて無理矢理腕を回し、石化を解いて殴り

「今からあんたはこの中で私がいいというまで土下座。分かった?」「はい」

俺は<石化を解くとフォークボールが得意なあの人の顔になるんだ>

大魔神は「あの~母さん、神工芸に猫をかぶっているようにと

私が作った魔法の猫耳カチューシャを着けさせていないようですが…?」

「あ!失敗したよ。ヘルメス、猫かぶりカチューシャを着けなさい。

夜のお勤めには必ず冥土服と猫かぶりカチューシャを着けて旦那様を天国に

送る約束を忘れていないでしょうね?」

「猫かぶりカチューシャを着けなくても大丈夫よ。

ダーリンは可愛い私をどこに飾ればよく目立つか?

いつも考えているくらい私のことがお気に入りなのよ。ねぇダーリン?」

<猫かぶりカチューシャを着けたヘルメスが見たい。何て答えればいい?>

「宝箱の中に入れて外に出したくないほどお気に入りです」

解剖神は「流石、最強の血筋だねぇ。取り越し苦労だったよ。ねぇ父さん?」

「あ~、大したもんだ。私もいい息子が出来て嬉しいよ」

「これは早く孫の顔が見れますよ。父さん」「楽しみだな、母さん」


 俺は「ところで俺と娘さんは許婚ですか?」

解剖神は「あら、友広君は知らないの?娘が抽選で君との結婚を当てたんです」

大魔神は「母さん、あのときは嬉しかったなぁ」「抽選?」

俺の妻が抽選で選ばれた理由は、

創世の血と最強の血は神界の女神から人気があり、

俺の親父が好きな女性と結婚し

神界の女神を妻にしなかったので騒動になったらしい。

それで困ったじいちゃんは、孫の結婚相手を赤い糸が繋がった相手以外に

神界で結婚希望の未婚女神の中から抽選で選ぶ約束をした。


 これが後にゴッド、トラブルキャンペーン。

羽ムーン付きだったため、gotoトラベル・トラブルキャンペーンとも呼ばれた。

因みに抽選方法は自分で抽選箱からくじを引く方法だ。

ヘルメスは予備抽選で一番を引き本抽選で当たりくじを引いた。

俺は<危なかった。未婚のおばさん女神だったら大変だった。

流石、ばあちゃんだ。ありがとう。ヘルメスが悪魔から天使に見える。

猫かぶりカチューシャを着けた天使のヘルメスを見たい>


 <気持ちを切り替えよう>「大魔神様、作って欲しい飛行魔法があるのですが」

俺は大魔神に今度生まれてくる象の飛行魔法をお願いした。

報酬は解剖神が「娘をもらってくれたし、もう君とは親子じゃないか

魔法製作に魔石なんて受け取るわけいかないよ。ねぇ父さん?」

「当たり前だ。息子よ。いくらでも魔法くらいタダで作ってやるぞ。

これでやっと平和に暮らせるな。母さん」

解剖神は慌てて「バカ」肘打ちした。「あ!娘がいないと寂しくなるな。母さん」

俺は<明日は我が身?大魔神を助けよう>

「もう一つ作って欲しい物があります。

空に浮かぶコンサート会場を作りたいのですが規模が大きいので

タダというわけいきません。上の食堂で話を聞いてもらえませんか?」

大魔神は土下座から逃げられる喜びで立ち上がり

「母さん、息子の頼みだ、聞いてあげてもいいだろ?」

「仕方ないねぇ。いい仕事をするんだよ」「任せてくれ」


 俺がキルドの食堂でコンサート会場の形状や照明について話していると

スーさんが「大魔神さん、奥さんのお許しが出たようですねぇ?」

「いい息子が出来たので今はですが、この後どうなるのかは妻のみぞ知るです」

俺にはスーさんに助けてくださいと頼んでいるように聞こえた。


 スーさんは「実は大魔神さんにはやって欲しい仕事がありましてねぇ」

「スサノヲ様、私に出来ることなら何でも致します」

解剖神は「うちの旦那は神界の監視が最も付いている友広君の前に現れて

ステルスごときで見付からないと思っていたバカですよ。使えないでしょ?」

「それが大魔神さんにしか出来ない仕事なんです。

実はツネさんに頼まれた仕事なんですがねぇ。

タコ焼きと焼き芋の屋台を楽に動かさせるように少し浮かせて欲しいのです。

同じように浮いた馬車もお願いしたい」

大魔神は「是非、私にやらせてください」

「引き受けてくれて助かりました。奥さんそういうことですから」

「しっかりいい仕事をするんだよ」「分かってるよ。母さん」

大魔神は俺に「コンサート会場は急ぐのかい?」

「漠然と考えているだけですから急ぎません。

スーさんの仕事を先にやってください」


 俺は「ツネさんはゴヘイ領で屋台を50台も必要なんですか?」

「いえ、他の領と商業施設で売るみたいですよ。

今、各領は色んなことを考えているみたいですよ。

例えば、夢の島は観光地にしようとがんばっています。

面白いのは美術の神に刺激されたんでしょうかねぇ?

ゴヘイとエルフ領の間に地上絵を残して後世に伝えるようです。

天門台がありますからねぇ。上から見るという発想が生まれたんでしょうがね。

後は、遺跡になるような街を後世に残そうと

東領で石柱を彫って絵を描いていましてねぇ。

出来上がった街は観光地にするらしいです。

皆さん、後世の人々に謎を残すことを楽しんでいますねぇ」

「地球も昔、ここと同じように神と人が一緒に遊んだのですか?」

「神々は楽しむことが好きですからねぇ、まぁ遊び心ですよ」

俺はヘルメスの猫かぶりカチューシャを見たくて急いで別荘に帰った。


 俺は「ヘルメス、猫かぶりカチューシャを着けてくれないか?」

「私は運命の相手がダーリンでいいのか心配になったから

ちょっと天門台まで付き合ってよ」「もうパンツをもらったから引き返せないぞ」

「だって考えたら私に抽選箱って運に関係ないでしょ?」

「今ごろ気付いたのか?」

「うん、あのときは両親と周りのみんなが喜んでくれたから私も嬉しかったの」


 俺たちは天門台の家に転移した。

ヘルメスは「私の生贄を呼ぶ儀式をもう一度やる」

俺は「山羊の血はいらないのか?」「いらない」

ヘルメスは大魔神が書いたメモを見ながら

山羊の血と魔石の粉が入ったチョークで魔法陣を床に書いた。

俺は「今から裸になってバフォの格好になるのか?俺はどうすればいい?」

「あれは父さんにお前は胸だけは立派な大人だから子供に見られることはない。

見せて悩殺すればいいとアドバイスされたからよ。

私も子供に見られるのがイヤだったから胸を見せただけよ」

「ならもう俺以外に胸は見せるな」「ダーリンが運命の生贄ならそうする」


 ヘルメスは水晶玉を出して覗き込み「女に泣かれると弱い運命の男、生贄召還」

何も起こらなかった。

「俺がここにいるから召還は無理じゃないのか?」

ヘルメスは嬉しそうに「ダーリン、こっちに来て水晶玉を覗いて見なさい」

俺は水晶玉を覗いて『運命の生贄、召還に成功しました』それを見て嬉しかった。

ヘルメスは俺に抱き付いて喜んだ。


 俺は『モンペ、この魔法陣は転移門に似てるけど

入り口の転移門が必要ないとすれば異世界からの召還魔法陣の可能性があるな?』

『私もそれを考えていました。

水晶玉があるのはターゲットを選ぶためだと思われます。

こちらから向こうに送れる可能性もあります。

因みに神界監視システムを使用する魔法陣だったので

「運命の生贄、召還に成功しました」は面倒を避けるために私が書きました』

俺は『ヘルメスは、ばあちゃんに選ばれたことを知らないから

面倒な事になるところだったよ。モンペありがとうな』

『この礼は、私に体が出来たらたっぷりと返してもらいますよ。

あと彼女には水晶玉に映るターゲットが見えていない可能性があります。

あなたが見れば何か見えるはずです』


 ヘルメスは「私の運命の相手になれて嬉しいのは分かるけど固まらないでよ」

「ホッとして固まってしまった。俺も水晶玉の中をよく見ていいか?」

水晶玉の中にはよく知っている街の映像が見えた。<地球だ>

モンペは『神界監視システムの映像ですね。

ここから人を召還するには魔素量、神素量から推測して

あなたと創世神様以外は無理だと思います。

なぜ彼女の父がこれを作ったのか謎です』

俺は『モンペ、実験に物をもってこれないかな?』

『一度、創世神様に相談なされた方がいいですよ。

ですが地球に置いてきた、あなたの自転車で実験しましょうか?』

『それでやってみるか』『では、あなたの自転車を水晶玉に映します』

俺は<俺の自転車、転送>自転車が出て来た。<じいちゃんに相談しよう>

ヘルメスは「何これ、どこから持ってきたの?」

ヘルメスは足の届かない自転車に乗り喜んだが、当然俺が押し役だった。

<ヘルメスが後ろに乗ってくれたら楽で俺のご褒美にもなったのに>

俺は水晶玉と大魔神が書いたメモを預かり、じいちゃんに会うため

ヘルメスとメカケに帰った。





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