空前絶後・神パック
ここで高度を上げて一泊し明日は大アナゴを退治することになった。
ソープの情報では水竜も危なくて近付けないほど大きいらしい。
ソープは「退治していただけると私たちも助かります」
俺は「スーさん、おそらく百メートル越えの大アナゴですよ。
俺が今から偵察して来ます」
「それは明日の午前中にやりましょう。
それより星空を眺めながら露天風呂に入りたいと思いませんか?」
陣魔神は「露天風呂で酒を飲みながら星空を眺める。最高ですね」
スーさんは「ジャワ島から温泉を転移でもってこれませんかねぇ?」
俺は「それだったら俺にやらせてください。
陣魔神様、水を入れる容器の中に取り付けた
小さな転移門と考えればいいですか?」
「そうです。転移門に水が流れ続けるので排水用とセットで必要です」
俺は温泉用と排水用の転移水路を作り水を流し転移を確認した。
陣魔神は「流石魔神、転移門作りを一度見ただけでこれですか」
<モンペと改良したことを秘密にしよう>
浴槽は地下室工事の神たちに依頼したが喜んで引き受けてくれた。
俺は陣魔神に「忘れるところでした。全部で36個でしたからこれを」
陣魔神は「僕は何もしてないのにもらえませんよ。
それに大蛇と比べると小さいけど、かなり大きな魔石ですよ」
「陣魔神様が大ダコを釣ろうなんて言い出さなければ
無かった魔石です。色々と教えてもらった授業料です」
「そういうことなら遠慮なくいただきます」半分の18個を渡した。
スーさんは「寝る場所はどうしますかねぇ。男性陣はここで
女性陣と釣り好きのさくら貝を見る会の方は上の船室グレーですかねぇ」
俺は<スーさんは突然危ない事を言い出す。
見る会の選出は上が決めてグレーだよな>
「寝るだけなら俺たちの家にも泊まれますよ。
俺たちは屋根裏部屋で寝ますからベッドはありませんが、一、二階が使えます。
おとぎの国にあるような可愛い家ですが」
ツネさんは「何~、おとぎの国じゃと、ワシにピッタリじゃ、見せろ」
皆、おとぎの国に興味があるのか付いて来た。
鳩時計風の家を見て皆「可愛いな~」と男性まで言い出した。
ツネさんは「こりゃ~、ワシにピッタリじゃ。小さいやつを頼む」
俺は「え、今から建てるんですか?」「当たり前じゃろうが」
「俺がツネさんの家を建てるのは問題がありますよ」
スーさんは「では私に建ててください。
それを私がツネさんにプレゼントすれば大丈夫です。
私たちに好色占拠法は適用されませんからねぇ」
スーさんは俺を見てニヤリと笑った。
<なぜ?スーさんとツネさん、本当に夫婦?>
リョウコは小声で「この家はどこかで見たことがあると思ってたんだよぉ
魔女の館じゃないかぁ。魔女みたいなツネさんに合うはずさ」
俺の妻たちが噴出しそうになった。「本当、ピッタリ、魔女よね」
『モンペ、ツネさんに魔女の館を設計してくれ』
『大鍋を吊るすキッチンが必要ですね?』『ツネさんに似合い過ぎる』
俺たちの家から少し離れたところに魔女の館を作った。
俺は「ツネさんに合う家を建てたぞ」「中々いいのぉ。裏に露天風呂を頼む」
「俺の家から丸見えだぞ」「いくらでも見せてやるわい」
スーさんは「ツネさん、今夜は広い露天風呂を作りますから、
それで我慢してください」「それを早く言わんか、楽しみじゃのぉ」
モンペと相談して温泉をジャワ島の転移水道一機で天門台の三ヶ所
大浴場・俺たちの家・魔女の館に送り。
排水を逆に天門台の三ヶ所からジャワ島の一機に排水を送る計画を立てた。
<成功すれば転移門一機で複数の場所へ行けるようになる>
俺は天門台用の排水転移水路と温泉の転移水路を預けてジャワ島に転移した。
排水はジャワ島の排水ろ過機の前に取り付け
ジャワ島の上空で地中を透視して温泉を探す練習をした。
俺は念話で『ヘルメス、地中を透視することが出来ない。どうやればいい?』
『私は出来ないけど何を探してるの?』『温泉、源泉と呼ぶのかな?』
『ダーリンは私の体を張り紙一枚まで透視出来るのよ。
その先も見れるはずなのに、見たい欲望がそうさせるのね。
私の体だと思って地中の温泉に集中しなさい』『温泉で集中するよ』
<無水モードの逆は無理だ。穴に隠れた大アナゴを探すのと同じか?>
<動くアナゴ、地中モード温泉。見えた>
温泉用転移門を地中に転移させ天門台に戻り
お湯が出ていることを確認した。
俺は鳩時計風の家で温泉用と排水用の転移水路を2セット作った。
家の裏と魔女の館に露天風呂を作り排水転移水路を設置し
ジャワ島の温泉転移水路を三分配したうちの一つを設置した。
『モンペ、成功だ。お湯が出て来た。三ヶ所から同じ転移門に出す排水も出来た。
お湯は簡単だけど、人が入った転移門から出る転移門の切り替えを
どうするかだな?人が三分配に成っても困る』
『サンの糸で人の心を見ると可能でしょうけど使用する魔素量が問題ね。
一度サンに相談してみたら?』『サンの糸を使う方法もありだな。相談するよ』
夕食は天門台の地上でいつもの宴会形式、ただ今夜は酒が出ていない。
神界で作ったタコ焼きが出て来た。<懐かしい>
スーさんが神界の神々と取引して大ダコ10匹と交換でタコ焼き機を50台と
今夜のタコ料理をもらった。
ツネさんは俺に「小僧、一瞬じゃが時間を止めやがったな」
「スーさんには気付かれると思ってたけど、ツネさんにも気付かれたか?」
「当たり前じゃ。ワシと静は長い付き合じゃぞ。分からんでか。
今日ぐらいならええが長時間止めるなよ」「分かってるよ」
「それからゴヘイ領に餅米が出来てのぉ。餅を作ったんじゃがゴヘイ餅じゃ。
ワシには偶然に思えんのじゃがの~」「偶然だよ。ツネさんの考え過ぎだ。
それよりツネさんの家に露天風呂を作ったぞ」「そりゃ~、ありがたい」
食事はこの場所で、宴会は大浴場になるので、スーさんは大声で
「では今から空前絶後の大浴場に案内します。そこで宴会を始めます。
いいですか皆さん、どの国も成しえなかった空前絶後の大浴場に移動しましょう。
天門台は空を前に後ろは絶壁ですからねぇ。空前絶後ですよ」
周りの反応は「異世界の映画広告以外で空前絶後なんて聞くとは思わなかった」
俺たちは明日の打ち合わせのために鳩時計風の家に帰った。
カクさんとソープは泊まるために一緒に来た。
俺は「最後に大アナゴの頭を切り落とすのはアスカの役目だけど、
みんなで目立たないとな。春とリョウコは武器を何にするのか?決めてくれ。
ヘルメスは飛べないと目立たないからどうするかだな?」
ヘルメスは「私、飛べるアイテムを持ってるよ。ダーリン、旅行剣を返して」
旅行剣を渡すとヘルメスが神パックと呼ぶサヤから剣を抜いた瞬間、
背中から天使のような翼が出てきた。
リョウコは「ヘルメスは可愛いからなぁ、まるで天使じゃないか」
周りの反応も同じだった。
ヘルメスは「これは神パック旅行剣。この世界に降りて来るときに
おばあちゃんから送ってもらった羽ムーンパックよ。
剣と神パックはこうして指輪になるの。いいでしょ」左手薬指を見せた。
俺は<ばあちゃんのやることを深く考えないようにしよう>
服に異常がないか?背中を見たが別に突き抜けているわけではなかった。
「この羽ムーンパックがあれば全員天使で戦えるぞ。絵になるよな?」
アスカは大はしゃぎで「広、それいいわ。いい絵に絶対なるわ」
「俺が今から羽ムーンパックをコピー出来ないかやってみるよ。
その間にソープさんも皆と一緒に裏の露天風呂に入ってきたら?温泉だぞ」
アスカが誘って女性陣は風呂に入った。
俺はヘルメスから羽ムーンパックを預かり剣と神パックを透視してみた。
<剣を抜くと魔法が発動するからセキュリティーなってる、見難い。
コピー出来そうだ>
『モンペ、俺が今、透視してる剣の魔法陣は幻影と完全防御
リフレクトでいいよな?俺のジャージと同じ気がする』
『そうね、あなたのジャージと同じ製作者だと思うわ。
問題は神パックに書かれた魔法陣ね。剣とサヤを指輪に変化させて魔法発動、
指輪に飛行加護と呼んだ方がいい飛行魔法、まさに神パックです。
オリハルコンで剣とサヤを作れば、守り刀の短刀くらいのサイズになるわ。
巫女の衣装とよく合うわよ』『出来そうだやってみるよ』
『私の分も忘れないでよ』『勿論』
守り刀の短刀とサヤを作り、東西十神剣を出し<イメージ>「複写機、顕現」
複写機が出てきた。短刀をセットし複写機に手を当て
旅行剣の魔法陣を短剣に「短刀に魔法陣コピー」
旅行剣の守り刀バージョンを作り出すのに成功した。
サヤも問題なく出来、自分のテスト用に1セットだけ作った。
俺は<月夜だしテストしてみよう>外に出て剣を抜き指輪があるのを確認した。
<これで飛べれば成功だ>飛行魔法が使える俺には何も変わらないと思ったが
降りるときに地上手前で翼を大きく広げ姿勢が変わり、足からふわりと着地した。
<鳥になった気分だ。翼は幻影だよな?>
<失敗しても完全防御がある>天門台からダイブし急降下、
海面近くで翼を広げ急上昇を繰り返しテストした。
<速いし楽しい。この飛行魔法を作った神に会いたい>
アスカたちが俺の飛行を見ていたようで、急かされて6セット作った。
パジャマで飛び出そうとするのを止めて
俺が「嫁たちは巫女衣装に着替えるとして、春とリョウコの衣装が問題だな?」
アスカは「私が春とリョウコの分も作ってもらったからあるわ」
「アスカ、ありがとう」「正妻のありがたさが分かった?」「はい」
正妻のお陰で全員巫女衣装で統一出来た。
天門台の上空だけで飛行練習をさせ、
一番心配していたヘルメスの飛行も上手くなった。<神パック恐るべし>
<編隊飛行させたい。出来るかも?>
複写機を剣に戻し<イメージ、統制の腕輪>「統制の腕輪、顕現」
剣は腕輪に変化した。
全員が降りてきたところでアスカに統制の腕輪を渡し
「統制の腕輪だけど使い方が分からないんだ。
意思疎通が出来るはずだから試してくれないか?」「やってみるわ」
月夜にアスカたちの編隊飛行を見た露天風呂で宴会中の皆が「美しい、天使だ」
と騒いだことをスーさんから翌日知らされた。
飛行練習を終えヘルメス、春、リョウコの武器を相談した。
リョウコは「あたいの武器は紙飛行機だよぉ」
俺は「紙飛行機では戦えないだろ?」「夢を乗せて戦うんだよぉ」
「リョウコは夢じゃなく弓を使え。一応お前も天使の格好なんだからな」
ヘルメスは「私は、お父さんの作ってくれた武器があるから大丈夫」
倉庫からマシンガンを取り出した。<ばあちゃんに倉庫くらいもらってるよな>
モンペは『ヘルメスの父は魔神願の製作者ではないですか?』
俺は「ヘルメスの父親は何の神だ?」
「大魔神よ、大魔陣とも呼ばれてる神だよ」
モンペは『魔神願の製作者で魔法、魔法陣の第一人者です。神パックもおそらく』
『会いたくないし敵にしたくない神だ。うちの娘をよくもなんて来たら大変だぞ』
『ヘルメスはあなたの許婚だったかもしれませんね?』『考えないようにするよ』
「ヘルメス、外で試し撃ちしてもいいか?」「いいよ」
マシンガンの弾は発射して5メートルくらいで火の鳥に変化した。
連続で撃つと小さな火の鳥になった。
ヘルメスの話だと鷹の弾丸とロケットランチャーも倉庫に入ってるらしい。
<神パックもヘルメスの父親が作った飛行魔法だよな>
リョウコは火の鳥を見て紙飛行機では目立たないと思い槍を投げることにした。
「投げ槍になってるんじゃないからな。神飛行機と投げ方が同じだからさ」
俺は「確かに、いいアイデアだ」
リョウコに倉庫の使用許可を出して槍を作って入れた。
俺は「残る春は天使らしく弓だよな」「はい旦那様、お願いします」
<春は気持ちいい。天使だ>弓神に念話で虹色に光る矢の弓を頼んだ。
俺が大アナゴを空中に転移させ、それをサンが糸で捕らえて操り皆で攻撃。
サンが今夜の月を見て名付けた月華狼で刺し
アスカが最後に大アナゴの首を切り落とすことになった。
俺とカクさんは露天風呂に入り、のんびりとお風呂を楽しんだ。
カクさんは「月がよく見えるで御座るな」
「モンペが天門台を月に合わせて回してると思うぞ」「そういうことで御座るか」
「スケさんにも見せたい風景だけど海が苦手だからな」「そうで御座るな」
俺たちはいつもの屋根裏部屋で、カクさんたちは二階で寝ることになった。
俺の隣はアスカが決めヘルメスになった。
俺は小声で「ヘルメス、二階を見るんじゃないぞ」
ヘルメスは俺の耳元で
「ダーリンの反応を見るのに忙しいから二階なんて見ない。
ダーリンは下着をオリハルコン製にした方がいいよ」
俺は<あ~!悪魔だ。俺はヘルメスの誘惑に反応してないよな?
何回も反応したかもしれない?したよなぁ
俺は悪くないヘルメスは可愛いから男だったら反応する>焦った。
俺はオリハルコン製の布を巻きつけて寝た。




