大ダコ釣り1
その言葉を聞き逃すスーさんではなかった。
スーさんは「それは魔石ソナーを使って大きな魔石を持つ
大魚のいるところが分かるということですか?」「はい」
俺は「魚ではなく魔石ですか?念波のような物を使うのですか?」
「そうです。詳しいことは後で説明しますから釣りにいきませんか?」
スーさんは「私は八又の大蛇を倒して神話になりましたが壁画になってません
タコ入道を倒して神話を壁画に残すのもいいですねぇ」
俺は「天門台から釣りなんて高さがあるからウキなんて見えないし
大物が釣れたら空に浮いた天門台ごと引きずられますよ」
スーさんは「そこは相手が大物なんですから
ウキは樽くらいの大きさがあっても問題ないのでは?
それに仕掛けは檻神付きですからねぇ。獲物は逃げられませんよ」
陣魔神は「樽はいいアイデアです」自分の考えるウキの説明をした。
ウキに動力とソナーを付けて重力魔法で軽くしてリモコンで動くようにし、
獲物が弱ったら重力魔法を掛けて釣り上げる。
俺は「何日も弱らない可能性がありますよ。
それに大ダコは神話の壁画に合わないし、後で誰も食べませんよ。
俺の退治した大ダコはまだ倉庫にあるはずです」
スーさんは「あの大ダコは酒のつまみに食べてなくなりましたよ」
俺は「え、足の一本が30メートルはあったはずです。
それに足の一番太いところで直径2メートルはありましたよ」
「神界の神々がタコなんて珍しいから、ほとんど食べてしまいましたよ。
それで美味しいと気付きましてねぇ、私たちも食べ始めたのですがね。
残りがほとんどありませんでしたよ。自分の食わず嫌いを反省しました」
スーさんは「友広君、どうでしょう?君も大きな魔石が欲しいですよねぇ?」
「そうですね、転移門が精霊がいない場所でも設置出来ますし
この島の設備も作りたいですから大きな魔石は欲しいです」
スーさんは「冒険しない神にレベルアップはありませんよ。
明日は大ダコ釣りで決まりです」
俺は「ゴーレム作りも工業神様があの状態ですから無理ですし、
島の整備も移動しながら出来ますが…大ダコはちょっと」
美術の神も大ダコ退治の話に興味津々で俺たちの話を聞いていた。
俺たちが話し合いをしているとメカケからヘルメスが出て来た。
俺に近付き「ダーリン、何してるの?」「ダーリンじゃないだろ」
美術の神は「絵になる可愛い夫婦だなぁ」
俺は夫婦じゃないと言いかけて<可愛い夫婦。そうだ>
「陣魔神様、俺たちは魔石が欲しいだけだから大ダコなんてどうでもいいんです。
可愛い夫婦、可愛夫婦、回収ですよ。魔石回収だけを考えればいいんです」
陣魔神は「そうだよ。大規模回収だよな。君の正当女性は使えるよね?」
俺は「リョウコと春は飛べるから回収に使えます。
俺に大ダコの中をレントゲンのように見ることが出来る心当たりがあります
魔石を転移で抜ければ、後は魔石のなくなった大ダコに重力魔法を掛けて
吊り下げた大ダコとスーさんが戦っているようにみせるだけです」
「ヘルメス、魚の魔石はどのあたりにあるんだ?」
「大ダコは知らないけど肝のあたりじゃない?
それよりアスカが呼んでるよ。ダーリンは肝を据えなさい」
「そうだよな。正当女性のツケを払ってくるか」
スーさんは「明日の釣りは無理なようですねぇ。友広君、健闘を祈ります。
冒険しない神にレベルアップはありませんよ」
メカケに帰るとキッチンでじいちゃんがニコニコしながら
「友広、長時間の土下座が楽になるワシの土下座用サポーターを貸してやるぞ」
「いらないよ。正当女性のツケを払ってくる」「大人になったのぉ」
俺はアスカの部屋の前で深呼吸をしドアをノックした。「どうぞ、待ってたわ」
アスカの部屋に入り<良かった。アスカだけだ>直ぐに土下座をした。
「アスカ、好色占拠法を知らなかったんだ。ごめんなさい」
アスカは「広は優しいから知らない法律にも従うよね。こっちに座って」
ベッドに座るとアスカが抱き付いてきた。耳元でアスカは
「実はねぇ、広に私の使用済みパンティーをあげたことがあるでしょ?
パンティー法では受け取った男性はあげた女性から永遠に別れられないのよ。
知らなくても法律に従ってくれるよね?。ヘルメスの分もね」
俺は<パンティー法?ヘルメスも?>「はい」と答えるしかなかった。
<ヘルメスはアスカの付録で付いてきた可愛い妹だと思えばいい>
アスカは「私が正妻だと忘れないようにね?」
「忘れたことはないよ。いつも俺には勿体無い妻だと思ってる」
その後アスカと更に夫婦らしくなった。<よかった>
<ご機嫌が直った>アスカの部屋から天門台に転移した。
天門台に戻った俺にヘルメスがダーリンと付き纏うが違うと言えなくなった。
<参った。ばあちゃんは何がしたい?>
サンたちに今から家を建てることを伝え天門台の端に移動した。
『モンペ、天門台に家を建てたいけど、どんな家がいいかな?』
『ヨーロッパの豪華な鳩時計が不思議な感じがしていいと思うわよ。
家の内部は私の設計で奥行きを20倍にしたイメージを送るわね』『頼む』
『モンペ、ベランダが付いて2階への階段が中央にあるなんて異世界だな。
俺、屋根裏部屋に憧れたことを思い出したよ』
モンペは『釣り糸は透明だからオリハルコンの透明板も出来るでしょ?
星空が見える屋根裏部屋で決まりね。
住んで気に入らなければ建て直せばいいわよ』『そうだな』
モンペの送ってきたイメージで空が見える家を建てた。
<おとぎの世界だ。外に木を植えよう。家に合う家具も作らないとなぁ>
夕食中、陣魔神はソナーの説明を始めた。
「簡単に説明すると僕の作った『マイコン魔石の大きさ計算しよう君』
からオリハルコン糸に念通を送りウキで念通を放出します。
反射した念通ゴーストをパワーソナー、略して『パソナー』でキャッチするんです。
念を通すオリハルコン糸が手に入りましたから、これで完成します」
スーさんは「まぁ、念通が先にですからいいですけどねぇ
念通ゴーストが先なんて危ないシステムもあるようですが、
ロスが出るでしょうねぇ」
陣魔神は「なぜそんなシステムが?ロスはかなり出ると思います」
宴会で酔った工業神は「ヘファイトス、誰かいい男にパンツをあげたか?
俺だったら受け取るぞ」
「お前さんにあげるパンツはないよ」
スーさんは「何ですか?それは」
陣魔神は「バレンなにがしデイですよ。今年の春に出来た法律で
パンツを受け取った男は永遠に逃げられない法律です。
デイですから1日と思うでしょ。それがデイで毎日なんですよ。詐欺に近いです」
俺は<今年の春って…まぁアスカを嫁に出来るからいいけど
問題はロリ認定されてしまう。ヘルメスが話題に参加する前に逃げよう>
「サン、可愛い家を作ったから見たいだろ?」「見せて」
俺は婚約者と愛人を連れて宴会から逃げた。
サンとヘルメス・リョウコ・春は鳩時計を参考に建てた家を見て喜んだ。
リョウコは「可愛いじゃねぇかよぉ」<リョウコも女の子なんだ>
女性は2階でエルフに配った中綿がワラのふとんを並べて寝ることになった。
俺は屋根裏部屋で東西十神剣を出しレントゲン眼鏡をイメージし
「顕現、透写眼鏡」眼鏡が出現した。
その眼鏡をかけて壁越しに外を見たが色まで付いた風景が見えた。
<やはり夜なのに風景が見えた。男の憧れ、透視じゃないのか?
生き物の中を色つきで見るのはキツイな。魔石だけ見えるようにイメージしないと
今日はこれでいい、2階を見よう>
ヘルメスが「屋根裏部屋、可愛い~」上がって来たので慌てて剣に戻した。
みんな、屋根裏部屋で寝ると言い出し並んで寝ることになった。
俺の隣はサンとリョウコになったが恥ずかしがってヘルメスに変わってしまった。
リョウコは「天門台なのによぉ、星が見えないじゃないか」
俺はヒモを引いて瓦をカーテンのように巻き上げ星空が見えるようにした。
「ヘタレ、リョウコどうだ」
「いい眺めじゃないか。あんたは婚約中だろ。ならあたいは愛人予約中じゃないか
愛人になったらいくらでも隣で寝てやるよ。ヘタレじゃないからな」
「そうだな。楽しみにしてるよ」「あぁ…」
俺たちは屋根瓦を降ろさずに寝た為に星が見えるのはいいが
朝早く起こされてしまった。<夏は日の出が早いことを忘れていた>
外に魔石を置いて壁越しに透写眼鏡で魔石だけが見えるまで
何度もイメージを変えて眼鏡を顕現させて魔石だけを見るのにほぼ半日かかった。
<あとは本番前に魔石を持った魔獣を探してテストだ>
カクさんにソープがまだエルフ領の湖にいるかを聞いて湖に向かった。
ソープが大ウナギを捕まえて待ってくれてた。
眼鏡を掛けて大ウナギの魔石だけを見ることが出来た。
俺は『ソープさんありがとう』『若様のお役に立てて嬉しいです』
ソープは海のことに詳しいので明日手伝ってもらうことにした。
俺は天門台に帰り透写眼鏡を陣魔神に渡して
魔石だけを見ることが出来ることを伝えて大変なことに気付いた。
魔石を岩の向こうに置いて陣魔神に見せた「何も見えませんよ」
俺は眼鏡無しで魔石だけが見えた。
眼鏡無しでもイメージを変えるだけで色々と見える。
<マズイ気付かれたら大変だ>
眼鏡を返してもらい「本当だ見えない。調整が狂ったみたいだ。視力が違うから
明日の魔石を転移させるのは俺だけでやりますよ」
「そうしてもらえるとありがたい」
俺はどうしたらいいか考えた結果。<体の無いモンペに相談しよう>




