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東領



酒を飲めない俺は早目に引き上げた。<明日は夢の島に行かなければ>


 俺は夢の島にすでに普及している貨幣をどうするのか?

相談するため計量神と共にトラ矢を訪れ

トラさんに事情を説明し計量神を紹介すると

トラさんは「すると何かい青年。男が目方で売れる時代が来たんだな、おい

ついに俺たちの時代が来たよ。なにせ三人分だからなぁ。高く売れるぞ」

おいちゃんは「影トラ、バカなこと言ってるんじゃないよ。

神様が困ってるだろ」

トラさんは「あ~、おばちゃんが高い値段で売れるからなぁ。

そりゃ~、おいちゃんは困るよなぁ。それに比べおいちゃんは安いよな」

おばちゃんは「あたしの目方を計るのかい?よしておくれよ、もう」

トラさんは「おばちゃんはまた太ったもんなぁ」

「そんなこと他人様に教えるんじゃないよ、まったく」

おいちゃんは「神様、影トラの奴は放っておいてヒョウシさんに

相談したらいいですよ」「ヒョウシさんは貨幣を作った人でしたね」


 俺は「貨幣が出来次第ブタ肉と貨幣を一緒に配り、ついでに

この島に住む人数を調べたいけど、一人が二回受け取らないように

トラさんたちに手伝って欲しいんだ」

トラさんは「任せな青年、俺もシロシの親父のところまで付いて行くよ」


俺は計量神を多くの住民に見せるために出来るだけゆっくり歩いて

ヒョウシさんの元へ向かった。

ヒョウシさんに、島の貨幣を残したいので事情を説明すると

「神の作った貨幣と夢の島の貨幣の両替ですか?」

俺は「夢の島だけなら両方使えるようにし

他領の物を買う場合は神が両替をしようと思うんです」

ヒョウシさんは「私の作った貨幣を気にしてくれたんですね?」

「いえ後世に、この島に他領には無かった貨幣が存在した

歴史を残したいからです」

「なるほど、よろしくお願いします」

「今日は両替レートを決めるのにブタ肉が基本になりますから

計量神様を連れてきました」

計量神を紹介すると二人で情報交換を始めた。

ヒョウシさんは量・重さ・長さを数値化することに感心し

「ですがブタ肉は正確に計る必要はありません。

同じ金額で大きな物を手に入れた喜びがあってもいいと思います」

計量神は「友広君、創世神様にヒョウシさんを会わせたいのですが」

「分かりました」ヒョウシさんにお願いすると「光栄です」

トラさんも東領へ一緒に来てもらった。


 東領に着いたヒョウシさんは、回りを見渡し驚いたようで立ち尽くし

トラさんは「大したもんだよ、石を積み上げて塀と家を作るなんて驚いたね~

あれだな青年、さっき言ってた存在した歴史ってやつだな?」

俺は「ただ石造りの建物を作りたかったから。歴史なんて考えてないです」

「だけどよぉ青年、これは何百年も残るぞ。どうするんだよ?」

俺は「どうやって建造されたか分からない遺跡があってもいいでしょ。

後世の人が喜ぶよ」

計量神は笑いながら「因みに彼がこの街を短時間で作ったらしいですよ」

ヒョウシさんは小声で「神のみわざですか…」

計量神は「ヒョウシさん、あちらで創世神様が待っていますから行きましょう」

トラさんは「その創世神様って偉いのかい?」計量神は「一番偉い神です」

「青年、俺がうまくお願いして出世させてやるからな」


 俺たちは、じいちゃんの元にヒョウシさんたちを連れて行くと

トラさんは「これは偉い神様、ダチの神コップ青年がいつもお世話になってます」

じいちゃんは笑い「世話の掛かる奴で困っておったんじゃ」

「ですが、神コップ青年は見所のある神なんで、そこんとこ

よろしくお願いしますよ」じいちゃんは「所詮、神コップじゃからのぉ」

俺は「ヒョウシさん、俺は今から他の仕事がありますから一緒にいられませんが

創世神は俺の祖父だから心配しないでください」

トラさんは「青年のじいさんかよ。参ったなぁ。じいさんも人が悪い

イヤ創世神様も神が悪いなぁ、じいさんと呼んじまったよ」豪快に笑った。

じいちゃんは「じいさんでいいぞ」「そうかい、創世神様は呼び難いからなぁ」

俺は「じいちゃん、貨幣を作りに行くよ」「こっちは任せろ神コップ」


 俺はヘファイトスの作った貨幣見本三種類を見てイメージを固めて作ったが

大きさにバラツキが出てしまうのだ。

『モンペ、貨幣のサイズと絵柄をイメージするのを手伝ってくれ』

モンペは『何枚も造るのは無理よ。貨幣製造機を作った方がいいわよ』

<南十剣を使って出来ないだろうか?>

俺は南十剣を取り出し詠唱を始めた。

「我れは右手に創世の力・左手に最強の力を持ち

人々の夢と願いを叶える総統神なり

「南十神剣の伝承神。我名は友広神王!

『南十神剣・秘奥義・貨幣鋳造』貨幣鋳造、千枚!」

 

 ヘファイトスは「貨幣鋳造は違いますね。製造でしょう」

俺は<製造、せい西?ナニセイ造?ナンセイ>

 

 南西十剣を取り出し貨幣製造機をイメージし

「貨幣製造マシーン顕現せよ」剣はスロット・マシーンに変化した。

<俺のイメージだとコインが出て来るマシーンはこれしか知らない>

俺がレバーを引くとリールが回り始めた。

そして千エン貨幣のボタンを押すとジャラジャラと貨幣が出て来た。

ヘファイトスは出来た貨幣を手に取り

「出来ましたね。これはどうやって止めるのですか?」

貨幣は床に溜り、俺は<どうする?>慌ててもう一度ボタンを押すと止まった。

ヘファイトスは「レバーを引く必要は無い気がしますが?」「そこは雰囲気かな」

ブタ肉、百グラム十塩・1キロ百塩・10キロ千塩と決められていたので

床に溜った貨幣をかたづけ残りの貨幣も製造してみたが出来た。

微妙だが貨幣の色もイメージで黒・銀・金色と着いた。

ヘファイトスは「後は大きな金庫を作って、その中で製造しましょう」

俺は「油断して貨幣に埋まるなんて災難ですよね」<油断すると災難な剣>

俺は「顕現解除、剣に戻れ」マシーンは南西十剣に戻った。

<この剣で巨大ロボが顕現するかも?>

モンペは『あなた、巨大ロボなんて出さないでくださいよ』

<モンペは相変わらず勘がいい>『そんなことやらないよ』


 じいちゃんは貨幣・バス、これからの世界について話し合い。

トラさんは「驚いたねぇ、神様がこんなに大勢いるとはよぉ

俺も神様になれないもんかねぇ。なぁ、じいさん」

「そうじゃのぉ、考えてみるかの」「本当かい?頼んだよ、じいさん」


 俺はじいちゃんのところに行き貨幣を見せ「なんとか貨幣が出来たよ」

じいちゃんは貨幣を確認して「これでいいじゃろ。

それでのぉ、バスについて話し合ったんじゃがの、運行が難しいんじゃ」

じいちゃんの説明によると、各領の住民は食料品を夕方前に購入し

夕飯になるから朝から店を出しても魚・肉類は傷むだけで売れない。

東領に各領の店を作り転移門で繋いだ方が便利だということだった。

じいちゃんは「バスの運行はもう少し後でいいじゃろ?」

俺は「バスはこの領が出来る前に計画したことだから、それでいいよ」

じいちゃんは「今度、各領の代表を集めて説明するかのぉ」

じいちゃんはトラさんたちをジャワ島に連れて行き昼食を取ることに、

俺はエルフたちを正常に戻すために残った。


 スーさんは「友広君、エルフたちが痩せないのですがねぇ」

俺は「人面樹は森を浄化すると急に動きが悪くなったので、浄化しましょうか?」

「水が嫌いで浄化に弱いのですか?まるで吸血鬼ですね」

「確かに、吸血鬼は鏡に映らないので鏡をイヤがるのも

関係がありそうに思えますね」

スーさんは「友広君が浄化して消滅するとマズイので私がやりましょう」

スーさんは鏡の部屋に入り自作の聖水を使いエルフたちに浴びせ掛けた。

スーさんは出て来て「イヤがるのですが痩せませんでした」

俺は「エルフたちは最初から太っていたのかもしれませんね?」

「食事をさせるために取り合えず外に出しましょうかね」エルフたちを外に出した。

俺が弱ったエルフたちにドクターテンを掛けると急に苦しみだした。

<前は苦しまなかったのに本当に吸血鬼アンデッドなったのか?>

スーさんは「イヤな妖気を感じます」剣を取り出した。

俺は<妖気?>西十剣を取り出し第一魔王を探した。


 <いた、第一魔王だ>詠唱を始めた。

「我れは右手に創世の力・左手に最強の力を持ち

人々の夢と願いを叶えるため妖気を祓う神、総統神なり

西十神剣せいとしんけんの伝承神。我名は友広神王!

『西十神剣・秘奥義・心身浄化』心身浄化神切り!」

西十神剣・秘奥義・心身浄化神切りを発動させて振り抜かれた剣は、

光の刃を無数放ちながらエルフたちと第一魔王を光で浄化した。


 スーさんは「いきなりどうしたんですか?」

「おそらく第一魔王はテツロウたちに騙されて

神容器が神妖気になった無職の神です。気は鬼かもしれません」

第一魔王は泣き出し「私は総統神様がおっしゃる通り神容器でした。

ハーレム神たちに騙され地上に降りてしまいました。

どんな処分でも受けます申し訳ありませんでした。

体と心が楽になりました」俺は<ヘファイトスのいう通り素直な女性だ>

スーさんは「処分はしませんよ。後は友広君に任せて

私はエルフたちが痩せたのでサイズ違いの服を何とかしませんとねぇ」

エルフたちは痩せ、服のサイズが合わなくなり慌てていた。

モンペは『エルフの住居で回収した前の服が倉庫にあります』

スーさんは近くの建物にエルフたちを連れていった。


 俺は「第一魔王、妖気ではマズイから変えようと思う。何か希望はあるか?」

「最近、体調が悪くうつになりましたから、太陽の陽で陽鬼にしてください」

「では名を春にし春の陽鬼はどうですか?」

「ウキウキ飛べそうで良い名です。それでお願いします」

名を春、職業を陽鬼に変えると痩せた。

サンは「二号に言われてきたよ。友が服の隙間から中を見ないようにね」

俺は少し見えたが「見えてないし見てないぞ」「慌てて怪しいチョン」

サンが陽鬼も着替えに連れていった。


 俺は<ホームが何か知ってるかも?>公園に行きエルフたちのことを聞いた。

ホームは「あの子たちは、鍛冶の疫病神にやられたのよ。病気よ」

俺は「疫病神を見たのか?」「見てないけどテツロウと話すと頭が痛くなるわよ。

大きな私でもストレスが溜まるからエルフなら体調崩すわよ」

俺はスーさんに「テツロウと会話すると頭が痛くなるって言ってましたが

疫病神の可能性はありますか?」

「なるほど、バカ三神ともこの世界では疫病神ですよねぇ。

友広君なら疫病神をどうやって退治しますか?」

「俺なら神を切り取って除けを付け疫病除けの札に変えます」

スーさんは「流石ですねぇ。それでいきましょう。剣を作ってください」

俺は災難を浄化するイメージで神切り剣を作った。

剣を渡すとスーさんは「疫病神の本体を処分してきます」

ジャワ島に転移した。

スーさんはテツロウを疫病除け札に変え無人島に放置したそうだ。


 俺は「ホームは長生きしてるから知識は豊富と言ってたな?」

「海のことは知らないわよ。森のことなら何でも聞いてちょうだい」

俺は「このあたりの森に人の住む村はまだあるのか?」

「このあたりには無いわね。人が森の中で生活するのは厳しいのよ」

俺は「アニ村はどうして襲撃されたのか知ってるのか?」

「あの村の名はハジメ村だったのよ。住民は狩猟神といわれる弓の山神を

信仰していたの。それを聞いたポセイドンが怒りだして襲撃したの

それから村の名をアニ村に変えたのよ。意味が分からないわよ」

「まぁ、ポセイドンは弟を嫌ってたからだな」「それも意味が分からないわよ」


 俺は薬のことを説明し「木を人面樹に変えた薬は何だったと思う?」

「ポセイドンは鬼の女の子、あんたの嫁さんに惚れていたのよ。

あんたの話から変身薬のイメージは鬼身変身だと思うわよ。

木に使ったのは木身変身かもね。もちろん女性のイメージでよ」

俺は<奇人変人からだな>「綺麗な鬼で吸血鬼をイメージしたわけだ。

吸血鬼が存在するとしたら女性吸血鬼は主人に従順だからな。

もてない男の願望かもな」「そうなの?」「俺のイメージだけどな」


 サンと春が着替えを済ませ公園にやってきた。

サンは「春はこれからどうなるの?」

「取り合えずジャワ島で休養だな。疲れを癒したら仕事はたくさんあるから

その中から春が仕事を選べばいい」

春は「休養、その言葉だけで生き返る気がします」

「ジャワ島には温泉があるからゆっくりするといい」

春は喜び「ポカポカ陽鬼になりそう」

サンに春とエルフたちをジャワ島に連れて行かせた。

後でヘファイトスとドワーフたちが本のエルフと同じ服を作るらしい。


 翌日から俺は各領の売り場を集めた商業施設用の材料集め

計量神はカクさんと各領を領主と回り、領民に数を理解させるために動いてくれた。

建設関係の神が地上一階、地下一階の商業施設を三日で完成させ

「未来に残す建造物だ」ローマの遺跡のような建物を喜んだが、

俺は<街の雰囲気に合わせてくれよ>各領に転移門の設置も終了した。


 次の日には各領の代表を集めて会議になったが

農業神・豊穣の女神・商業神・美術の神・工業神とメジャーな神が

降りて来て会議に参加し、アスカ・サン・ヘファイトスも同席した。

じいちゃんが各領の代表に神々を紹介すると「お~」代表たちは驚いた。

最後に俺が紹介され「ワシの孫、神コップじゃ」

場内の緊張感がとれ盛大な拍手をもらったが、俺は「ジジーめ、イジメだぞ」

笑いに包まれた会場で和やかに会議が進み、秋まで神が貨幣とブタ肉を配り

秋の収穫が終わった後に各領が店を出すことになった。


 会議が終わり。俺は<やっと暇ができた>畑に行き

『モンペ、種まき機のイメージを俺に送ってくれ』

『豊穣の女神が来てるから綿花を育てるのね?』『そうだ』

南西十剣を取り出し種まき機をイメージし「種まき機、顕現せよ」

『モンペ、種まき機なんて乗ったことないから指示してくれ』

モンペは『命令すれば勝手に動くわよ。操縦したいのね?

転移で種まきすればいいのに子供なんだから~』

俺が種まき機を動かし始めると、じいちゃんたちがやって来て

「なんじゃそりゃ。ワシに貸すんじゃ」「今、始めたばかりだから少し待ってよ」

じいちゃんが「代われ」と付いてくるので仕方なく代わると大喜びした。

豊穣の女神は「これを成長させればいいのですね?」「お願いします」

種をまいた後ろから花が咲き出す光景に、神を除いた東領の住民たちは驚き

「奇跡の光景だ」俺は綿花を転移で収穫し倉庫に送った。


 じいちゃんは「農業神、確かエルフ領の米を研究しておったのぉ?」

「ですが少量なので増やさないと」「よし、豊穣の女神と一緒に増やすんじゃ」

「友広、トラクターと田植え機を作るんじゃ」

「その機械は剣だから、一度剣に戻してやってみるよ」剣に戻すと

じいちゃんは「なんじゃと、剣を貸すんじゃ。ワシにも使えそうじゃ」

と言いトラクターを顕現させた。モンペは『あなたが子供なのは血筋ですね』

俺は『男は皆、一緒だ』<詠唱がいらないから誰でも使えるのか?

後でサンに使わせて紡績機械を出してみよう>

その後、田を耕し剣をポンプに変え水が入る間に水車を設置し

田植え機で田植えを終わらせたときには夜になった。

じいちゃんは「これで酒と酢が出来るぞ。楽しみじゃのぉ」

満足したみたいだが周りの神にとっては災難だった。






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