ドワーフ
リョウコの飛行鬼からガイド鬼に変更しテスト飛行は見事に成功した。
俺がリョウコの飛行を見ているとスーさんがやって来た。
スーさんは「この世界は本当に面白いですねぇ。無職の神が神飛行鬼に
なるなんて考えもしませんでしたよ。それに友広君が捕まえた不謹神のことですが、
ポセイドンの中にあった不謹慎が分身して神になった存在で
不謹神なんだそうなんですよ。
まぁ、彼の行動からすると海神よりは不謹神そのものでしたからねぇ」
俺は「確かに、ところでスーさん鍛冶神はどんな神だったのかご存知ですか?」
「私が聞いた話によると、豊穣の女神と同じで加護を与える神ですから
武器や神器を作ったことが無いのですが、
有名な剣は全部自分が作ったと自慢していたようですねぇ」
俺は「魔剣が作れるのでは?」
「別の世界では魔剣をドワーフや鍛冶職人がほとんど作り出しましたからねぇ、
私は鍛冶神が作った有名な魔剣を知りませんよ。
すでに君の作った神器の方が多いと思いますがねぇ」
俺は<作ったことが無いのに自分が作ったと自慢?>
「スーさん、鍛冶神は虚栄心が強い神だとしたら分身して、
虚栄神が生まれていても不思議はないですよね?」
スーさんは笑いながら「それはありえますよ。虚栄神を見つけたのですか?」
「虚栄神が自分を大きく見せるために作り出した、大きな鬼を退治しました」
スーさんは「楽しそうなことをやっていますねぇ」
俺は鬼を倒したときの状況を詳しく話した。
スーさんは「流石、友広君ですねぇ。凍結させて虚栄心を粉々ですか。
いいですねぇ、そうすると虚栄神は生きている可能性があるわけですね?」
俺は「あのオーガは鍛冶神の虚栄心が作り出した虚栄虚像だったのでおそらく」
スーさんは「他に何か思い当たることは無いですか?」
俺は「おそらく虚栄神はエルフの虚栄心を刺激したために
自分は偉い将軍だと言って自慢していましたよ」
スーさんは、また笑い「それで今、夢の島で有名な下半身が暴れる神になって
威張りたかったのですねぇ」「誰かに聞きましたか?」
スーさんは「まぁ、斜鳥のアケビに聞きましてねぇ
鍛冶神は自分が大きなことを言ってるので周りの反応が気になって
アケビに背負わせたマスクを世間に負けんと名付けたのでしょうねぇ」
「前の鍛冶神は疑心暗鬼なんですね?」
「そうですねぇ。まぁ、鍛冶神の処分は決まっていますから
虚栄神も小さくなるでしょうから、気にすることは無いと思いますがねぇ」
スーさんとそんな話をしているとお金さんが帰って来た。
お金さんは「若さんが先ほど倒した鬼に、影が無いのを変に思いましてね。
あたいは不思議に思い、残ったんですよ」俺は「あのオーガに影が無かったのか?
俺は腹を立てていたから気が付かなかったよ」
「あたいたち影狼は影を移動しますからね、
本体より影を常に見てますから間違いないですよ。
若さん、ドワーフが目覚めたんですがねぇ、彼らに面白いお話を聞きましたよ」
お金さんがドワーフから聞いた話によると、鍛冶神は森に来て自分が凄い神様だ。
創世神は副将軍で、自分は神の中で一番地位の高い八代将軍だと自慢話をし
自慢話をしているとオーガが突然現れ、自慢話の度に増えて八体になったらしい。
スーさんは「やはり虚栄虚像ですか、面白いですねぇ。
虚栄心は自分より圧倒的に上の存在に砕けますからねぇ、
友広君が虚像を粉々にしたのは正解ですよ」
俺は「それでドワーフは鬼より圧倒的に大きな白竜の姿を見て気を失い
エルフは圧倒的に強い俺たちと戦って死んだようになったわけだ」
お金さんは「虚栄心を砕かれた彼らは怯えていますよ。どうします?」
「洞窟の中に立て篭られても面倒だから、明日行ってみるよ」
明日はスーさんが同行したいと言い出し
「サンちゃんは明日は戦いになる可能性が高いから来ないでくださいね
友広君はお金さんに注目が集まる装備を作ってください」
俺は装備の細かい仕様を聞きこの日は解散になった。
俺の部屋にいるアスカとサンの話題は下半身が暴れる神のことだった。
俺は寝た振りをしながら<俺が下半身が暴れる神だとバレたらどうしよう>
アスカは「広が下半身が暴れる神だったら笑えるよね?」
「よく考えたらさ~、友だったらいいよ。三号まで必要になるチョン」
俺は<体を鍛えてがんばろう>少し安心して寝た。
翌朝、ジャワ島でスーさんは拘束された小人を連れていた。
俺は「スーさん、その小人は何者ですか?」
小人は「ヤバイよヤバイよ。カンベンしてくださいよ~、ねえ君、良く見てくれよ。
俺は小人じゃないよね?」
スーさんは「前の鍛冶神ですよ。まぁ、何かの役に立つと思い、借りてきました」
俺は「虚栄神が出来たのが当然に思えるキャラですね
名がテツロウだから鉄道ファンになったわけですか?」
スーさんは「友広君は彼を知っていたのかい?」「良く似た人を」
「そうでしたか。私は昨晩お金さんと尋問をして頭が痛くなりました。
今日は早く終わらせて帰りましょうかねぇ。ではテツロウ行きますよ」
テツロウは「ちょっと充電させてもらえませんか?」「ダメです。行きますよ」
俺たちは海岸に転移して、お金さんの案内でドワーフの村に近づくと
戦闘態勢をとったドワーフたちが待ち構えていた。
スーさんは「やはりドワーフたちは自暴自棄になりましたか、
テツロウ、あなたが自暴自棄になるように仕組んだのですから止めなさい」
スーさんはドワーフの側にテツロウを転移で送った。
ドワーフは「将軍様が来られたから、もう安心だ。竜より大きな鬼を出して下さる」
テツロウは真っ赤な顔をして「君たち武装を解除して俺の言うことを聞け!
ヤバイよヤバイよ。相手はスサノヲ様だよ。絶対に勝てないよ」
ドワーフは全員大笑いし「将軍様は冗談がお上手だ。なるほど当たって砕けろですな
俺たちは将軍様が前に命令なされた玉砕を実行いたします。突撃の号令を」
テツロウは慌て「俺は将軍では無いんだよ~。本当は弱い」と叫んだ。
ドワーフたちは静かになり「え~、どういうことだ?」困惑していた。
スーさんは「カクさん、眷属の準備は出来ていますね?」「は!」
竜が空を低空で飛び始めた。俺は「カクさん、何頭集めたの?」「三百で御座る」
ドワーフは慌て始め「将軍様どうしますか?」
「だからヤバイと言ったんだ。カンベンしてくださいよ~」テツロウは泣き出した。
スーさんは「友広君、ここに椅子とテーブルを出してお茶にしましょう。
お金さん、後をお願いしますね」お金さんが影から出て来て「あいよ」
俺はお金さんに集団観戦と名付けた装備を渡した。
集団観戦は絶叫芋用の装備で広範囲の敵に、お金さんと目を合わせた効果が出る物だ。
お金さんは絶叫芋を持ちドワーフに近付き
「あたいが昨日注意したことを忘れましたかねぇ?」
ドワーフは「ギャー、お姉さん勘弁してください」と逃げ出した。
お金さんは高笑いをしながらドワーフが逃げる先へと影移動し芋を折っていった。
俺は<お金さんは昨日、絶叫芋を使ってドワーフの情報を手に入れたんだ>
ドワーフ全員が股間を押さえて倒れたのを見てお金さんは
「静まりなさい!」大声で叫んだ。
絶叫芋を前に差し出し「静かに、この辺に集まりなさい!」
大声で「早く控えなさい、この絶叫芋が怖くないのですか?」
ドワーフは全員が股間を押さえて必死に集まった。
カクさんが途中から俺の腕を掴み強制的に参加させられ
大声で「ここにおわす方をどなたと心得る、現創造神さらには最強神のお孫様
総統神・友広神王様にあらせられるぞ~!友広神王様の御前である。
ものども頭が高い~、控えおろぉ~!」ドワーフたちは土下座をした。
ドワーフたちは土下座したまま小声で「将軍様とどっちが偉い神様なのか?」
テツロウは「バカなのか?俺は将軍では無いと言っただろ」
俺はドクターテンを全員に掛け「リーダーは誰だ?」
ドワーフたちはテツロウを指さした。テツロウは「ヤバイよヤバイよ。
俺じゃね~よ。総統神・神王だったなんてカンベンしてくださいよ~」
俺は「何本魔剣を作ったんだ?」
テツロウは「俺は作れないし知らないですよ。ドワーフたち何本作ったんだ?」
三人のドワーフが「魔剣ではなくて聖剣ですが」大剣を重そうに持って来た。
俺は大剣の名を確認し「アメの聖剣スピーディーと、アメの聖剣スムーズ、
アメの聖剣迅速の三本ですか?これでは重くて振れないから名とは逆だぞ」
ドワーフは「テツロウさんが聖剣は遅いのが特徴でアメの聖剣は特に遅いから
と言われて作りました」テツロウは「ヤバイよヤバイよ。カンベンしてくださいよ」
俺は「昨日言ったように今後、俺に協力するなら今までの生活は保障する」
ドワーフたちは喜び「お願い致します」一斉に頭を下げた。
スーさんは「終わったようですねぇ。友広君、お昼はカツサンドにしましょう。
神々がトンカツを揚げる道具を作りましたから、もう倉庫に入っていますよ」
俺がカツサンドを配り始めるとドワーフたちが騒ぎ始め、
「本当の桃太郎だ。うちでの小槌だ」と言い、一人の小人を見た。
その小人は「食べ物が欲しい者は手を上げろ」
スーさんは素早くその小人を切り「虚栄神です」小人は弾けてテツロウに吸収された。
小人が弾け散ったあとには短刀が一本残されていた。スーさんは短刀を拾い
「虚栄神は太郎という名だったのですよ。アメの聖剣短刀ですねぇ
人々をうちでの小槌と思っていたようです」
俺は<危ない話題を変えよう>「桃太郎の話をテツロウが教えたのか?」
テツロウは笑いながら「博識なところをみせないとな」
スーさんは「友広君、彼と話をしていると頭が痛くなりますよ。
牢獄邸に送ってください」テツロウを牢獄邸に転送した。
スーさんは「昨晩、テツロウを尋問して本の入手先を聞き出しましたが、
地下鉄の忘れ物だから地上に降りてない、そう言うんですよ」
「女〇自身の入手先が気になっていましたが、
地下鉄だったとは想像もしませんでした」
スーさんは「後はですねぇ、ゴミ箱から空き缶を集めて鉄を作ったらしいのです。
私が神のやることでは無いと怒りましたが、スチールしただけだ。と答えるんですよ
スチールが盗むという意味だと分かっていなくてですねぇ
スチールは鉄で冒険者の技だと自慢までしましたよ」
「流石、ポセイドンの仲間ですね」
「まだ頭の痛くなる話がたくさんありますが、今日はここまでにしましょう」
俺はドワーフたちに「前の鍛冶神がお前たちに迷惑をかけたな
何か欲しい物はないか?」
ドワーフたちは一冊の本を掲げて「石作りの家が欲しいです」
その本は俺の好きな冒険者のいる世界を書いた本だった。<テンション上がる>
俺は「火を使うから石作りの家がいいな。任せろ!場所はどこがいいのか?」
ドワーフの案内で俺たちは北に進み一本の川が流れる平原に出た。
俺は<塀で周囲を囲んで町の中に一本の川が流れる理想的な地形だ>
『モンペ、俺のイメージをサポートしてくれ』
『分かりましたが、ドワーフの人口がまだ少ないので畑を先に作って下さい』
俺は南十剣を使い三反づつ丁寧に作り全部で二兆七反の畑を作った。
モンペは『先に塀を作りましょう、その後に道路と家の基礎
そして家ですが二階は要りませんよ。住む人のことを考えてください。
材料は倉庫にある岩で十分です。サポートします』
塀と道路を作り家の基礎を固め、工房を含めて三百棟の家を建てた。
俺は森に避難しているドワーフたちの元へ行き
「家が出来たから行くぞ。この魔法陣の中に入れ」
ドワーフたちは畑と塀が出来たのを見ただけで意識が飛んだようだ。
スケさんは「若、やり過ぎで御座る」剣を抜き軽い電撃を落とした。
ドワーフたちは「この石壁は何ですか?」「魔獣が入らないようにしただけだ」
「この魔法陣の中に入れ」<歩いたら時間が掛かる>家の前まで転移で送った。
ドワーフたちはどうしていいか分からず、ただ立ち、動かなくなってしまった。
モンペが『そのままドワーフは放置して、川の下流にろ過機を設置してください』
『そうだな鉄が必要になるよな』
スーさんは「作らせるお酒は?畑にブドウでも植えてブドウ酒ですかねぇ」
カクさんは「ブドウ酒はまだ飲んだことが御座らん」酒飲みたちが話し合いを始めた。
俺はろ過機を設置した後、ジャワ島に行き斧を作り戻った。
ドワーフたちは「神様、ありがとうございます」泣き出した。
「バカな神が迷惑かけたからな、神の力を見せただけだ。気にするな」
オークの森で集めた丸太を道路に置き
「お前たちは鍛冶神の加護を貰っただろ?これで必要な物を作りだせ」
斧を側に置いた。
ドワーフたちは競って斧を手にし喜び「神様、大事に使います」
「ただの道具だ。気を使わなくてもいいぞ」
「偉大な神様はテツロウと言う事が違う」
スーさんは「今日の作業はここまでにして宴会の準備をしましょう
ドワーフたちに酒の味を教えないといけませんからねぇ」
俺は<こうしてドワーフが酒豪になったんだ>
宴会をすることになりメカケのメンバーも参加することになった。
宴会はいつものようにバーベキューだったが、酒の量と種類が多い。
<スーさんとじいちゃんはドワーフに酒を造らせるつもりだ>
途中から彦さんたちジャワ島のメンバーも参加し大宴会になった。
アスカとサンは「こんなところに住むのもいいわね?」と話し合っていた。
俺は「俺たちの別荘をここに建てるよ」アスカは「いいわね」
そんな雑談をしているとカクさんたちが「では、拙者らもここに」
その後スーさんツネさんと別荘の希望者が増え
今日の宴会に参加メンバー全員の別荘を建てることになった。
俺は<神たちがここに集まるのではないか?>
イヤな予感がしたがメカケに帰り寝た。




