金髪先生・西領・織姫
俺は領民が牛の肉を食べて喜ぶ姿を見て大満足であった。
翌日俺たちは『寝取ラレオ館』に集まり今後の方針を決めた。
俺は「この領の畑の広さを川まで広げようと思う」
デルモンは「領の土地には石がたくさん混じっているから難しいよ」
「まかせろ、出た石で広い家を作るのもいいな」
ジューシーは「大間のような家に住みたかったよぉ」
「石作りの家が良いと思っていたのだが」
ジューシーは「え~、神様が作る家なのに石の家では温神が無いですよ」
「そうなのか?」仁王門は「私にカウボーイ・ハット、ブーツ・鞭のセットは
自分でも似合うと思うしさ~、絶対に西部劇の家がいいよ」
「確かに、似合い過ぎるな」女性の意見に弱いのは血筋である。
俺は前にゴヘイ領で使った詠唱は畑違いで使えないと
思っていたが、一兆五反は畑でも使えたのだ。
10兆5反の畑を作り、石で道路は広くし後で家を置くことを考慮し作り上げた。
領民たちは畑が広くなっていくのを喜び、そして期待しながら見守っていた。
するとジューシーが走ってきて「神様、工事の音がうるさいとクレームです」
頭に麻で出来たカツラを被った男がやってきた。
ジューシーの話では、この男は麻領の領主が代々麻髪様と呼び、小物便護士として
麻のアナに祭られた人物で、又の名を金髪先生と呼ばれている。
金髪先生の本当の髪は、黒い毛でクロッケとも呼ばれる人物である。
麻男・ベンスロット・パーリンの先生でもあるのだ。
麻のアナは、フン下降の横に開けられた穴である。当然、胡散臭い男だ。
金髪先生は怒りながら俺に向かって、
「おいお前か、こん工事ん、うるさか音ば出しよっとは?」
俺は「俺は神だぞ。お前は誰に文句を言ってるのか?良く考えろよ」
「人が麻のアナに篭って、こん本ば見てがんばって出しとるとに、うるさかばい」
金髪先生は、無修正の金髪本を掲げて文句を言ってきた。
<まだ押収されていない本があったのか>
俺は「その本は没収だ」転移魔法で取り上げた。
金髪先生は「なんばしよっとかコラ。このバカちんが、そん金髪ば返さんかぁ~!」
俺は「クロッケを鳥のカゴに入れろ」
側にいたスケさんが、麻の髪を奪い取り連れていこうとした。
金髪先生は「待て~、人という字はお互いに支え合って人と…。知らんのか?」
俺は「人という字は人が歩行している姿なんだ。支えあったら『人たち』だろう?」
「お前も先生なら、バカなことを教えるんじゃないぞ」
金髪先生は「生きるというのは何かをもらうことぞ。そん金髪はもろうた、と」
「今度は誰かに返すから、生きていくということぞ。返さんかバカちんが」
俺は「生きるというのは何かを、人・自然・様々なことから学ぶことで、
もらうものではない」
だから、次は人に教え与えることが出来る。先生とはそういう職業だろうが?」
友広は少年時代に、同じような人の言った言葉を受け売りする先生に
出会ったことがあり。その全てを論破してみせ。友広は
「先生は、自分の経験から得た話では無いから、身に付いていないよ。
いい経験になったね」と言い先生を泣かせたことがあったのだ。
懐かしい事実である。その先生は後日「負うた子に浅瀬を習う」と言ったのだ。
その先生自身の経験から出た言葉が、俺の心に一番響いた。
<俺が教えて、いい先生になってくれた。嬉しいよ>
俺は「そのバカ先生を見せしめに留置所に入れて来い」
金髪先生は「他人を責める前に自分を大きくしなさい!」
俺は「いいか先生、責められる人に何も非が無いのか?責められることで人は
自分を客観的に見ることが出来る。それを改善するかは本人しだいだ。
客観的に自分を見ない奴は大きくならない」
「それをいい方向に向けるのも先生の仕事だろうが?
もし家庭が貧しいから責められているなら、先生は行政や親が悪いと指導しろ」
「自分を大きく…それは他人を責めているのではないか?」
金髪先生は泣きながら
「まだつづきば聞け。他人をうらやましいと思う前に、自分を育てなさい」
俺は「他人をうらやましいと思うのは、目標なんだよ。上を見ている証拠だ
目標をもっている者が大きく育つ。それが他人の家庭環境でも同じだ。
もっといい家庭環境を、自分が結婚したときに作ればいい。
うらやましいと思う気持ちが無しでは、人は大きく育たない」
ジューシーは慌てて大きな声で
「クロッケさんを鳥カゴに入れるのは待って!」
俺に小声で「鳥カゴにパーリンと一緒に入れるのは、領民に見えるからマズイよ」
仁王門は「私もマズイと思うわ、クロッケは薔薇の纏の馬組の旅人よ。
たぶん大ま抜けに、あれよ、間にそうなるのね」
ジューシーは「私は本を押収したときにチラッとタイトルだけ見えたけど、
『少年と遊ぶ』で神様が見るなよ、と言った理由が分かったの」
仁王門は「この世界には女性に声をかけて遊ぶ風習はまだないのよ。
パーリンとクロッケは長年、少年と遊ぶを見続けたのよ。それで薔薇に…
私の手術が利かないはずよ。パーリンが先生と呼ぶのも分かるわ」
俺は「あるかもな、俺も昔『ばらかも〇』の放送コマーシャルを見て
放送してもいいのか?そう思ったからな
『ばらかも〇』は普通に考えて薔薇化も〇、花に変化する何だと思うよなぁ」
「それで内容は、浣腸禁止だとか先生は子供に教えるし、腐女子は出て来るわ
主人公は名にフネが付くし、普通なら船で歯と口が付くのに怪しいぞ」
「あぁ、それでパーリンは仁王門に手を出さなかったわけだ。納得するよな」
仁王門は「私はどう反応したら、いいのかしら?」
「諸手を挙げて手付かずで喜べばいいよ。傷門にならなくて安心したよ。
正に手付かず先生の火の鳥だ」
俺は「大間に二人を連れていくよ」
俺は大間の名を芸街に変えて、二人を送るとクロッケは祭りを歌い出した。
<人に迷惑掛けずに、二人が幸せならばいい>
俺は大きな領主の館と、西部劇に出て来るような家を多めに作った。
俺は「この家は動かしてやるから、自分の土地を決めたら言えよ」
住民は「嬉しいけど荷物を運ぶのに距離があるから大変です」
「大丈夫だコノアと呼ばれる小船を用意してある」
俺は石で固めた水路を平行に5本作り、水を川から引き入れた。
<バカドンが迷惑を掛けたから、神々からの贈り物だ>
台形の船だったから直線の水路にした。<この方が荷物が多く載せられていいよな>
コノアは見た目より船上が広い作りをしていた。
俺は「これは船と言って、荷物を載せて水に浮かべ竿で水路の底か壁を突いて
動かすか、ロープで引っ張って動かす」
「やって見せるからな」俺は上手く棒で突いて動かせなかった。
領民たちは興味津々(きょうみしんしん)だったので
「俺は神だから船に乗ったことがなかったよ。飛ぶのが専門だ。
誰か動かしてみろ」領民は笑いながら我さきに乗り始めた。
俺は残りの船19艘を出した。すぐに領民は上手くなりレースまで始めた。
俺は土地を決めた領民の家を転移させたが、
船が引越しで渋滞になってしまい。
船と荷物を一緒に転移させることになってしまった。
俺達は領主の館に集まり、新しい領の名を決めることにした。
デルモンは「神肥え領がいいと思うよ」
俺は「後になって下肥領と、他の領はから笑われる可能性があるぞ」
ジューシーは気まずそうに「そうだよね、仁王門さんの物があるところは
すでに下肥峠と呼ばれてるからね」
仁王門は「やめてよ、あんたがここに持ってきたからだよ、どこかにやってよ」
俺は「あれは将来、肥料になる予定だから領の財産だぞ」「やめてよ~」
「それならポセイドンの物と一緒にするか?」「それはもっとイヤ」
ジューシーは「神様は領の名は何がいい?」
俺は「人間万事塞翁が馬から塞翁を取って、西領と書くな馬もいたしな。
俺が随分この領に骨を折っているからね」デルモンは「いいね」
この領の名は最良の意味も込めて『西領』に決定したのである。
そのあと、領主の館で仁王門の部屋を決めようとしたが、転移が使える
けど魔素がギリギリになるらしく、俺が御神木から供給することを提案して
仁王門は夢の島から通うようになった。
ジューシーは「こんな大きな館で一人はイヤだよぉ」
仁王門はスネ毛を狙われているから、夢の島から通いたいらしいのだ。
俺はバクチに調査させた人材を呼んだ。
「ジューシー、これから一緒に仕事をして貰うコケシさんだ」
コケシさんは「ジューシーが領主になるなんて思ってもみなかったわね
御神託のお陰かしら。合宿のみんなも一緒に住むことになったから、もう大丈夫よ」
ジューシーは「コケシさん、繭見合宿以来ですね。一緒に住めるのは嬉しいです」
繭見合宿とは、カイコのマユを森で探して
色艶を自慢し合うので別名まゆ視ーと呼ばれている合宿だ。
西領の周辺はポセイドンのフンのお陰で
神のテリトリーなっているから森の中でも安全だ。
謎の女性が「こちらに拙者と申す者がいると聞き及びましたが、
何方で御座るか?」スケさんは「拙者で御座る」
「お~お~、そなたで御座ったか」二人で握手をした。
俺は「広くなった畑に何を植えるか皆で相談してくれ。俺は御神木を植えてくる」
と言い残し、木を植えながらゴヘイ領に行きツネさんと会った。
ツネさんは「御見事じゃ、短期間でようやったわい。
月には苦労すると思うたがな」嬉しそうに俺を見た。
「運が良かったよ」「運も月のうちじゃな。それでいい」
そしてツネさんは、一人の女性を連れて来て「ベガじゃ。夫はアルタイルじゃ。
もう分かったじゃろ?問題はお前さんが雲を蜘蛛に変えたでのぉ~」
俺は「七夕で会えなくなったのか?」
「お前さんが何万もの蜘蛛を退治すりゃいいさ」
気の強そうな織姫さんは「夫と会えないと、彼に一年で一度しか出来ない仕置きが
出来ないのですが、どうしてくれるのさあ~」
俺は<この星は怖い>「ところで彦星さんは今はどこに?」
「どこかに隠れて、白い夜の蝶、白蝶ザ・デネブのお尻を追いかけているわよ」
「君はまさかデネブを白鳥とか思っていないでしょうね。
鳥目の白鳥が夜に出るわけないでしょ。神なら知っているよね~」
俺は夢と現実をまざまざと見せ付けられたのである。
浮気癖のある彦星は毎日、織姫に殴られて怪我をさせられていた。
織姫は喧嘩相手の骨を折る姫、つまり本当は『折姫』と書くのである。
因みに彦星は浮気癖のある非行男で『非行星』と書くのが正解なのだ。
折姫の父、天帝は「それでは地上の者に夢を与えられない。
一年に一度、晴れた夜にアマノガワ・スタジアムで戦いなさい。
相手の首の皮を一枚残すことをルールとする」
ルールで喧嘩の素人、アマチュア非行星の首の皮を、一枚残すからアマノガワである。
俺は「今は忙しいので七月に入ってまた来るよ」と逃げた。
西領に帰り精霊に仁王門へ御神木から、魔素の供給をするように頼んで
仲間とメカケに帰ったのである。
一方芸街では、夜と朝の間にクロッケがチェンジすることを誰も知らなかったのだ。
クロッケは「私はベタベタ張り付く、ニカワよ。靴底にもニカワよ
パーリン早く出しなさいよぉ~。朝になるわよチョットー、もうドジねぇ~」
パーリンが前に大間で語っていた台詞。
「我はこんな物は毎日食べていたぞ。お前たちは初めてだろ~」
「我はエロマグロで毎日抜いたぞ。まだ食べてやるぞ」
このことであった。
俺はメカケでカウボーイ・ハット、ブーツ姿のアスカに「どう?」
「似合ってます」得した気分である。<毎日怒られても耐えるよ>




