研究所と神器
朝起きて<リアルでチチもいるから大人の階段を登る、体力をつけよう>と思った。
朝食を早めに済ませ、ミタさんに「大変だろうけど、おにぎりを60人分ほど
昼用に作ってもらいたいのだけど」
「アララお任せ下さい、魔法で作りますから直ぐにできますよ」
心良く引き受けてくれ、中の具もお任せした。<米の現物を食べさせよう>
ミタさんは「若様は、あまり無理をなさらないように」心配そうにしてた。
俺は「チチのことか?今のうちに色々やっとかないとな」
ミタさんは恥ずかしそうに
「それは世界一美しい乳ですから気持ちは分かりますが…」
<チチが世界一美しいって、それほどではないと思うが、
カクさんが何か言ったのか?チチのことを気にいったんだ。
ソープさんと修羅場にならなければいいが>「ミタさん行ってきます」
小屋のあった場所に転移して『モンペどうすればいいか指示を』
『まずは建物の土台を、土魔法と強化魔法を使いそれから水路を平原まで
作れば、傾斜から考えて
後は勝手に小川となり、昨日の溜め池に注ぐはずです』
『頭の中に私の真心と図面を送りますから、がんばってね・あ・な・た』
俺は湖の淵から下りた、傾斜の緩やかになった場所に
生えた木を回収して建物の土台を作った。
錫杖を持ち飛行魔法で水路を平原まで線を書くように作った。
平原から周りを見ると
<本当だ昨日の溜め池は、ここから見えるが低いところにある>
モンペが『あなた準備が整いましたから、小娘どもを迎えに行って
建物を目の前で出現させ、バカな小娘の高望みの相手が、
自分に相応しいか、見せ付けておやりなさい!さ~行くのです。あなた』
<ツンデレ声に変わった、神八のお姉さん?>
俺は製薬所の入り口で大声を出し叫んだ。「チチ~迎えにきたぞ!」
チチは走り寄って俺に抱き付いてきた「待ってたよ~」<可愛い>
チチの格好はニッカボッカを、又ギリギリまでに切ったショートパンツだ。
「チチ準備できたか?」「大荷物だから運ぶのが…」甘えてきた。
「俺が一旦アイテムボックスに入れておくから、中に入っていいか?」
「お願いしていい?」上目づかいで頼んできた「おぉ任せろ」
<チチは天然の男殺しだ。体を鍛えないと>
チチ以外のエルフは裸ふんどしエプロンだ。<恥ずかしくないのか?>
<この格好で当たり前なのか?>
入り口でキャー・キャー騒がれたが<芸能人ってこんな感じかな?>
大きな私物と設備そして、世界樹関連の物をすべて収納した。
外で転移魔法陣を出して
「みんな、この魔法陣の上に順番に乗り、出たらすぐに移動しろ」
最後にチチと俺が転移して、小屋のあったところに出てきた。
エルフ達が転移に騒いでいたが、チチが「建物は?」「まぁ見てろ」
俺は待ってましたとばかりに
複数の魔法陣を建物の予定地に展開した。勿論エフェクトつきだ。
レンガ造りの三階立て住居一戸
研究所・倉庫・集会場・食堂が一緒になった二階建て一戸
これからのことを考えて多目的に使う二階建て一戸
もう一戸は前にも造った製塩所で
規模が五倍はあり真水の出かたがすざましい。
溜め池はレンガ造り五段で、農業で汚れた農具を洗う・手足を洗う・水浴び用、
予備・もちろん一番上の段は飲み水だ。
エルフ達は呆気に取られて静かになり、水の流れ落ちる音だけが聞こえる。
俺は誇らしげに「チチどうだ気に入ったか?」
<お前のために作ったぞ>言おうと思ったがやめた。
チチは感動して「僕の体で払いきれるかな?」「心配するな」
<エルフは長寿だから、一生ローンづけにしてやる>
あと少しで口から出そうになったが飲み込んだ。
<一回目を払わせる勇気と経験がないのが問題だ>
俺は大声で指差しながら「一番高い建物がお前達の住居だ、
全部個室になってる、好きな部屋を話し合って決めろ」
「ドアにチチと書いてる以外の部屋にしろよ、喧嘩をするなよ」
食堂の建物を指差し「あそこが研究所と食堂になってる
引越しが終わったら昼飯だ集まれよ、遅れて食べ物がなくなっても知らんぞ」
エルフ達は一斉に騒ぎ出し、私物を抱えて走って中に入った。
俺は食堂の建物の前にあるレンガだたみのテラスに
大木を半分に切り足を付けたテーブルを12卓出し、
椅子は普通の丸太を半分にして足を付けた長椅子を出した。
<これだけ出せば余裕だな>
チチと二人で長椅子に座って、住宅の方から聞こえる声に笑みを浮かべてた。
チチが「ねぇ私の部屋だけ決まってるって?」
お前は責任者だからな、一番遠い部屋では不便だろ。
「いつでもお泊りしていいからね」顔を赤らめた。「そのうちな」
<グイグイ来るな、一回目に王手をかけた。自分を褒めてやりたい>
二人でデート気分を味わっていたらエルフ達が戻って来た。
部屋に置いてあったベッドについての質問がほとんどだ。
俺は「お前達は胸が大きいからハンモックではキツイだろ」
「これからここで米を作ると、当然ワラが出来る
そのワラを布で作った袋の中に入れて、その上で寝るんだ」
「米については農業神様に、ここの種もみを送ってあるので研究中だ」
「ワラを入れる袋の素材は、寝るのに気持ちいい
綿花という花から取れる綿を、これから探すつもりだ
ベッドは材料が揃ってからだな、先に枠だけ部屋に入れておいた」
「寝るとき胸が苦しかったから、早くそれに寝てみたい」
エルフ達は期待していた。
俺は「昼飯に米のおいしい食べ方と、小麦を使って作った物の見本を
食べさせるから、みんな手を洗って来い」
俺とエルフ達は溜め池に向かっていき、手を洗い水を飲んでみた。
<いい水だ、おいしい>
それから、おにぎりを大皿で各テーブルの上に転移させた。
「そのまま手づかみで食べろ」お茶を竹の筒に入れて配って回った。
竹はスケさん達のトイレ時の副産物だ。
二人は竹の皮におにぎりを包んで、持ち歩き食べるのが大好きだ。
エルフ達は大皿に興味があるみたいだ。
「素焼きの皿が出来てるみたいだから、
その大皿もすぐに出来る。作り方もいずれ教えるから、今は飯を食べろ」
エルフ達はおにぎりを、ほお張り中身を確認し
食べ比べ満面の笑みを浮かべた。<おいしい物を食べる人の顔は和む>
「どうだ米を使った食べ物の味は?」答えは当然「おいしいよ~」だ。
「次は小麦使って作った物だ」大皿の上にパンの木から取れたパンを置いた。
「一人一個づつ取ったか?」取ったのを確認してウナギの蒲焼を出した。
「それはパンを割って挟んでも、そのままでもいいから食べろ」
「今食べてる魚は湖の大ウナギだ、火を使った料理だ、うまいだろ?」
エルフたちは「え~美味しいけど、お腹壊さない?」戸惑っていた。
「昨日も向こうのエルフみんなで食べた大丈夫だ」
エルフ達は、さらに騒がしくなった。<あれ!>
「こんなの毎日食べられたら死んでもいいよ」<そういうことか>
俺は「この食べ物は火を使わずには出来ない。
お前達は毎日食べることが出来るようになる、
これから火を使う調理法を覚えて広めるんだ」
「そして火を使って作る道具、主に食器だ作り方を覚えろ。
そのうち胸が大きいと、バカにする奴など居なくなる、
お前達が世界を変えるんだ!そしてこの世界の人々すべての憧れになれ!」
<とっさに出たが、我ながらいい演説だ。エロ感情は世界を救うかも>
エルフ達は泣きながら、やる気に満ちていた。
そこにスケさんが「若がいないと思ったら、美女達と昼飯で御座るか」
「隅に置けないで御座る、拙者も誘ってくだされ」
スケさんも仲間に入って食事をし、雑談をして場を和やかにした。
スケさんを中心に雑談をしていると
森の方から匂いに釣られた、角の生えた狼の集団が来た。
先ほどからエルフたちは「一角狼」と騒いで俺に色々と情報をくれた。
集団で狩をし狡猾でやっかいな狼、一角狼と呼ばれてみたいだ。
スケさんは一番大きな狼の前に転移して「貴様ら拙者に恥をかかせるのか!」
殴り飛ばし殺気を放って狼を威嚇した。<相手が悪い、狼たちが気の毒に>
狼の集団はお腹を上にしてピクリとも動かなくなった。
チチが「スケさんって強いね」「フェンリルだからな」チチの目が死んだ。
スケさんが戻ってきて誇らしげに胸を張り
「若、あいつらに、ここの守りをするように言いつけてきたで御座る
少しでもここの美人達が怪我でもしたら、一匹づつ殺すと脅したで御座る」
大きな声でエルフ達に自分の強さをアピールしてるみたいだ。
<エルフのみなさん美人と言われ喜んでいる>
俺は「スケさん今日は何をしてるの?」
「カクさんと手分けして周辺の生態調査で御座る、強そうな魔獣を絞めて御座る」
「歯応えのない魔獣しかおりませんな」と笑った「ごくろうさん」
「スケさんビールでも飲んでいかない?簡単に酔わないでしょ?」
「そうで御座るな一本だけ」ガラスのジョッキにビールを注いだ。
スケさんは一気に飲み干し「では若、仕事に戻るで御座る」転移で消えた。
ガラスのジョッキにビールビン、エルフ達は興味深そうに見てた。
「これも火で作った物だ、お前たちも作れるようになるぞ」
エルフ達は「透けてる材料って宝石くらいでしょ、何で透ける物が出来るわけ?」
宝石を作り出す期待であふれ、嬉しそうに騒ぎだした。
森との境で一角狼が、土下座をしてるような体制で俺の方を見てた。
俺は立ち上がりアッチへ行けのポーズを右腕でした。
狼たちは、何度も頭を下げて森の中に消えたが
数匹残って狛犬のように森の中を睨み警戒態勢をとった。
<時々餌でも与えるか>
昼食後製塩所内を見せて、残っていた木製の持ち手でナイフを作り配った。
「残りの人は作り方を教えるから、自分でそれを見本に作れるようになろう」
農機具の見本のために、じいちゃんが購入していたホームワイドの
鎌・クワ・斧・のこぎりの使い方を説明をして製塩所に置いてきた。
研究所内には何もなかったので、チチの指示どうり
前の製薬所設備を置いたが、違和感がある<今度新しい設備を作ろう>
全部の建物内を周り、<大きい私物を忘れてた>私物を住居の前に並べて置いた。
チチもそれを持って初めて自分の部屋に行った。
チチが赤い顔をして「僕だけ部屋が広かったよ、借りは返すからね」
恥ずかしそうに言った<中に何が合ったのか気になる>
私物を各自置き全員戻ったところで
俺は「お前達の安全を考えて武器を三個渡す」
弦もない弓を取り出して「これは世界樹の枝で、弓神様に作ってもらった弓だ」
「矢は自動で魔力の量だけ出て来る、小さい魔獣に大魔力を込めるなよ」
「弓に自身のない人でも魔獣を追尾、まぁ追いかけて倒す」
「魔石を追うわけだから、人には使えない交代で使ってくれ」
「この研究所のエルフにしか、この弓は作動しない」
<エルフ族のバストサイズで判断してるなんて言えない>
「これは神器だ。神々への感謝を忘れるな」エルフ達は「ワァ~」と騒ぎ出した。
モンペが『カクさんが竜の姿でワイバーンを追っています。あと5分ほどで
そちらに着きます数は5です。弓のテストに丁度いいですね。さ~GoGo~』
<じいちゃんの影響だな>
俺は「もうすぐここにワイバーンが5匹飛んでくる」
エルフ達が今度は恐怖で騒ぎだした。
「この弓を使って、ワイバーン撃ち落としてみたい、希望者はいないか?」
「狙いを付けて矢を打ち出すイメージだけでいい簡単だろ、
魔力量の多い者が優先だ」
一人だけ手を上げた俺は「君の名は?」
「マツハです。ミツハと間違え安いから迷惑してるの、
何でも作れて器用な父の名はヤマハ、
肥満ぎみな母の名はマルハ弟の名はハムよ」
「エルフの里ヤマハとマルハの娘マツハ、大きな乳はボンレスよ揉むでみる
が正式なエルフ流自己紹介です」
俺は「家族仲が良さそうじゃないか、では俺とマツハそしてチチでやろう」
<これからエルフに名を聞くのをやめよう>
三階立ての住居の屋根に転移して「左から俺で右からチチ、
マツハは中央の奴を、並んで来るかは分からないから適当に」
ギャーギャー泣きながらやってきた<白竜に追われてるから必死だな>
マツハの自己紹介で緊張感が消えて、気楽に三人で打ち落とした。
ワイバーンが落ちる途中で回収して医大に一匹、遺〇相続に四匹送った。
おかげて俺が一匹だけだった。自動追尾であっけなかった。




