チチとのデート
俺はチチの手を取り製薬所に転移した。
<フォークダンス以外で女子と初めて手を繋いだ。今日は何と良い日だ>
転移してチチの方を見ると真っ赤な顔をしてた。慌てて繋いだ手を離した。
<初々しい、あ!ぶどうのこと忘れてた。ぶどうは逃げないチチが先だ>
チチは「転移って初めてだったけど、二人で混ざり合って不思議な感じだね?」
「俺はそんなこと考えたことなかったよ、ところでチチはどんな研究してたんだ?」
チチは製薬所に走って入っていき、直ぐに袋を抱えて戻ってきた。
袋の中身は、素焼きの皿と小魚の燻製?、麦そして米の穂だった。
小川の側に生えてたのを、採集して自分達で植えて増やし
おかゆ風に食べていたらしい。
俺はアイテムボックスから精米した米を見せて、この状態で炊くと旨いことを教え、
精米のしかたは後で調べて教えることを約束した。
チチが袋から木製の大きなペンのような物を地面に立て
「僕の自慢の研究見てね」そして魔法をかけた。
<火と風の魔法だな>
木製のペン型ロケットが、空高く飛んだ。
俺は興奮して「チチお前はフォンブラウンみたいな奴だな」
ペンが落ちて来るところを、俺が回収しチチに渡した。
チチは「フォンブラウンは何か分からないけど、ビックリしたようだね」
火魔法陣と風魔法陣を、世界樹の枝を削って作った杭に仕込んだのさ」
チチは、自分が乗れる大きなロケット作って、月と神の世界へ行きたかったらしい。
「チチお前はこの世界を変える存在かもしれないな、
見せたい物があるから、もう一度一緒に転移していい?」「いいよ見たい」
俺はチチを連れて、昨日作った製塩所に転移した。
「チチこの溜め池の水飲んでみて」「真水だね」「湖の水から作ってるんだ」
驚くチチを連れて中に入り塩を見せた。
<可愛い女子と密室、俺の顔は緩んでないかな>
アイテムボックスから昨夜作った握り手を取り出し
塩の隣で集めている黒い砂状の中に握り手を入れ、ナイフをイメージし念じた。
刃に強化魔法をかけ、一本のナイフを作り出し、
握り手に収納できるかを何度か確認した。
「チチにプレゼントだ、凄く切れるから気をつけろ」
「何だか見てるだけで怖いね」
俺は、以前手に入れた熊の皮を出して「チチ熊の皮に刺して見ろ、何でもいう事を聞くよね」
チチは「そっちじゃないんだけどなぁ」熊の皮にナイフを刺して驚いた。
「これビックフットの皮だよね、スーッって突き抜けたよ。ありえないよ」
「自分で刺しといて何いってんだ。次はそのまま横に切ってみて」
チチは更に驚いて「この金属の作り方教えて、何でもしていいから」
俺は「後で教えるために見せているんだ。自分を安売りするな」
チチはニコリと笑い「僕は醜いから、すでに底値だよ、売れ残らないようにしないとね」
「俺が値段をつけたら、エルフの中で能力・容姿を含め一番高い値段をつけるよ」
<我ながら思い切ったことを口にできた>
チチは俺に背を向け座り込み泣きだした。
<同僚のムチが、男性と個室で一緒になったときには、背中を向け座り込んだら、
後ろから襲って来るって言ってた。チャンス到来早く来て~>チチは待った。
俺は両手を広げ、泣き出したチチが飛び込んで来るだろう<あれ!予測が外れた>
広げた手を静かに下ろした。<誰にも見られてなかったよな?>
<チャンスはいくらでもある。チチとは出合って間もないのに安心感がある>
<チチは工業系女子だから親近感が沸くんだ>
チチが泣き止んで湖の淵まで二人で上った。
淵でチチが「危ないよ」
俺は「大丈夫だ、水竜に湖の強い水生生物を狩ってもらってるから」
チチは「神様は何でもありだね」泣き顔を隠すように笑ってた。
今度は二人で元小屋があった真上の淵に転移した。
俺は、森が無くなって土がむき出しになった場所に、田畑を作ること
そしてさっき見せた、製塩設備と耐火性の住居を作ることを伝えた。
チチは大喜びで「いつ出来るの」と聞いてきたので「直ぐに出来るよ」と答えた。
そんなやり取りしていると「あら若様こんなところで逢引ですか?」
見ると乙姫様みたいな格好をした美人が「ソープですよ」「あ!人化できたんだ」
ソープさんをチチに紹介すると、二人は握手し仲良し姉妹みたいに思えた。
チチは「ソープさんも胸が大きいから親しみ安いです」
ソープさんは俺の方を見ながら
「胸の大きな女性は、男性には胸に希望が詰まって見えるみたいですね?
ですから私は盛ってみました」と言いウインクしてきた。<分かってらしゃる>
俺は、頷きながら笑うしかなかった。また声がした、カクさんだ。
「若どこに行ったのかと思いました」ソープさんが「カクさん遅い」
俺は「カクさん逢引じゃないの?」照れくさそうに「いや~スケさんには秘密に」
俺は「お互いに秘密ということで、ところでカクさん胸の大きい女性はどう思う?」
「恵みの象徴で御座る、あと天国への誘いで御座るよ」
チチは自分の胸に手をあて「希望と恵み、そして天国が」首をかしげた。
俺は「神は無駄な物は与えない希望と恵み、天国・男のロマンを女性の胸に
与えたんだ用途も色々だ」カクさんは「若も良いことをおっしゃるで御座る」
俺とカクさんは笑い合い、同じ意見だと確認した。
俺は「ソープさんもメカケに遊びに来たらいいのに」
カクさんが「ほらスケさんが」「なるほど」
「それじゃソープさんにはお世話になってるから、ここでお茶でもしますか?」
テーブルと椅子を出し、カクさんに飲み物は何がいいか聞くと
「コーヒー牛乳」と即答だった。ソープさんに飲ませたいみたいだ。
ケーキとコーヒー牛乳を出した。
女性二人は「神様はこんなおいしい物を…」大喜びだ。
「カクさん、ソープさんにビールとか持ち出して
飲んでもらったら?容器さえ回収すればいいよ、それとおいしいと思う物も」
ソープさんは大喜びで「魔石集め、私がんばっちゃう」
俺は<ソープさん可愛い>と思った。
チチは「竜と人の恋なんて、あるとは思わなかった」乙女チックな目をした。
「チチも名を聞いたことあるだろ、カクさんは白竜ね」チチの目が死んだ。
俺は、夕方になったのでソープさんにお別れして、チチと製薬所に転移した。
「明日、施設と住居が出来たら迎えに来るから
他のエルフ達も、ここを引き払う準備をしといて」
チチは「わかった待ってるね」手を振り別れた。
俺と別れたチチは製薬所内に入り引越し・新しい住居・研究所の話しを
製薬所で働くエルフ達に話し、とにかく荷物をまとめるように指示した。
そしてチチは遠くを見つめるような目をして
「神様には僕が体で払う約束をしたから、みんなは何の心配もいらないから」
エルフ達は「ついに頭をやられたみたいだ」「うん、やれたな」心配そうにした。
チチは「彼からのプレゼントよ」鉄製のナイフを見せびらかし、
近くにあった世界樹の枝をスッパッと切ってみせた。
みんなの驚きをよそに遠くを見つめ<超エリートとの子供>ため息をついた。
メカケに帰った俺は『モンペ今日集めた粘土でレンガ作りの建物は出来るかな?』
『あなた、住居60人分・研究所・製塩所・食堂など
建設関係の神々に頼みました。また仕事が出来ると喜んでいましたよ
なんでも仕事の後に飲む酒がおいしいとか』
『モンペありがとうな、それと焼き餅、焼かないんだな?』
『あんな小娘相手にしてたら、このモンペ様の沽券にかかわります』
いつものように夕食を取り、大浴場でカクさんと男同士の話をした。
勿論スケさんに見つからないようにだ。
自分の部屋に戻り眠りについた今夜も夢を見た。
今夜はチチ相手にコンムーゴを使う夢を見るだろうと思ってたら
また美の神だった最中にチチの名が出てしまい、
怒りだすは泣くはで大変だった、私の魅力を見せますと何度も襲われた夢を見た。
美人で可愛いだけに、最高に気持ちの良い夢だった。
朝起きて<リアルでチチもいるから大人の階段を登る、体力をつけよう>と思った。




