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エルフの一時退去

『旦那様出来ますよ。お金さんからババーがエルフの説得に難航しています。

と連絡をくれました』


<少しエルフを脅してみるか>妙案がうかんだ。


 『カクさんこの場でジャンプして人化解除し空中で竜になれる?』

『なれますよ簡単で御座る』人の姿のまま飛行魔法で上昇した。『その手があったか』

『カクさん世界樹の周りを回ってエルフたちを威嚇して、後でスケさんも参加させるから』

『わかり申した。行って参る』


 スケさんと転移して小屋の前に来た。

スケさんが「若様ここを通るのやめて欲しいで御座る」と笑い

「若様も人が悪い、ワザとに御座るな?」と苦しそうにした。

「ワザとじゃないよ」とだけ答えた。<通るのやめてとか言って喜び過ぎ>


 「スケさん僕は悪いけど先にメカケへ帰るからあとはお願いね」

「わかり申した」スケさんは世界樹の足場に向かった。


 夕方の少し暗くなった空がピカッと光り、

そして大きな音がドンッと鳴りここまで細かい地揺れがした。


 モンペが『創世神様が雷で参加いたしました。演出だそうです』

『じいちゃんに足場を壊さないように伝えて』『はい』

<じいちゃんらしいなぁ>


メカケのドアはすでに出ており中に入った。<風呂に入りたい>


 <まずは自分の部屋の確認>

ドア開けて中に入るとキングサイズのベッドが目についた。


 モンペが『最初は回転ベッドだったのですよ。私が止めました』

ベッドの頭側にはスモークの大きなガラス<おそらくこのあたりだな>スイッチがあった。

『透』のスイッチを入れると中に風呂があった。<やはり>

<どうせ僕一人だからいいか、まずは風呂に入ろう>


 『モンペ、ババーに塩のこと伝えてね、あと僕の着替えここにある?』

『もうすでに伝えてあります。そこにあるはずです』

『モンペは皆に終わったら帰って来るように、僕は先にお風呂入ってるから』

『晩御飯は風呂の後って伝えてね』『わかりました』


 浴槽に湯を張り体を洗い湯船につかった。

<永い一日だった疲れた~日本人はやはり風呂だな>


 ――――――――――― 足場ババーSIDE ――――――――――――


 ここで少しエルフの名前について

男性は未婚者・既婚者を問わず頭に『マン』男女共に三千歳で後ろに『パン』が付く

女性の未婚者は『ミス』そして既婚者が『シミ』で離婚などすると『付き』

を付けるのである。


 ババーが興奮しながら「さっき岩塩の魔獣を排除したとお告げがきたわ」

「もう塩の心配はせんでいいんじゃ何を迷うとる」

「神の使者が約束して、ときもそげんたっておらん

ワシらが手も足も出せないビッグフットをじゃ、短時間で討伐したんだぞ」

「流石、神じゃ圧倒的じゃ、お前らは神の力を甘く見すぎじゃ」

「その神の使者が立ち退けと言うておるんじゃど」


 脅しには屈しない傲慢な態度で男性エルフ・アンが

「ババーしか会ったことないし、以前ババーに聞いた話しだと慈悲深いと言ってたろ。

それより地面に三日も住むのかエルフのプライドを捨てるのか」

この男性の正式な名は『マンアンパン』である。


ババーは「今回は違う神から託された世界樹を、お前らが枝を切り葉をムシリ取った

そのことにプライドはないのか!バカ共が」


 そこへ稲妻そして地響きにも似た白竜の咆哮さらには狼のウォ~という雄叫び。

全員が足場の外を見ると巨大な白竜少し下に目をやるとフェンリルがいた。


「神竜様と神獣様だ神様がお怒りだ」と混迷し慌てふためき始めた。


ババーが呆れはてた顔で

「ほれ言わないことではない憎らしい小僧じゃったが決定事項と言い切ったわ、

あそこで笑っておったのがたぶんフェンリルと白竜だったのじゃ、

神の使者なんぞ言いよったが、

相当に名のある神じゃ一頭でこの世界を滅ぼすと伝えられた。

神竜と神獣を同時にお供に出来るわけなかろうが」


 怯えきった女性エルフ・ヒモが

「下に住居が出来るまで待ってもらおうよ、お願いしてみようよ」

この女性の正式な名は『シミ付きヒモパン』である。


 なげやりな態度でババーは「ワシはもう話し合わんで個々に任せる、好きにせい」

「今日はお開きじゃワシもバカ共と長時間話して疲れたわ、もう寝るぞ」


 ――――――――― メカケSIDE ――――――――――――


 僕は風呂から上がってバスローブを着てベットに横たわっていた。

モンペに念話した脱力感に襲われ少し寂しかったのもある。<あの声に癒されたい>


 『モンペお前さぁ僕の呼び方代わるのやめない?』

『どの呼び方がお気にめすか、心拍数を調査していたのですよ』


『どれも同じような数値でしたが、あなたが少し上がったくらいでしょうか

あなたはプライベートで仕事のときは旦那様にいたします。

あなたは自分を表す時には俺がいいですよ』

『僕もなんだかその方がいいと思ってたよ』

『あなた今皆さん帰ってきましたよ』


俺はバスローブから新しいジャージに着替えてダイニングの方に向かった。

「みんな、ご苦労様先に風呂にして男性三人は大浴場ね、お金さんは後でいい?」


 「若さんのお部屋にも風呂があるって伺ってたんですが」

「ぼくいや俺の部屋のは、お湯を変えてなくて…」

「そのままでいいですよ入浴剤って物ありますか?」

<僕の後でも入浴剤入れれば問題ないか>

「脱衣場にあるかも探してみて」

「若さんのお風呂お借りしてきますね」自分の部屋に着替えを取りにいった。


 「ところで三人はお風呂に入ったことあるの?」

「頻繁に温泉へいって御座るよ、作法も知って御座る」「じゃ問題ないね」

「ちょっくらへいってまいりやす」バクチを先頭にダイニングを出ていった。

<あるとは思ってたが温泉あるんだ>


 <晩御飯は、ばあちゃんの作ってくれたカレーにしよう簡単だし>

アイテムボックスからカレーの寸胴を取り出した<まだ熱い>

ご飯を入れたジャーを出してみた。<熱いご飯もだ皿を出すだけで済みそうだ>


 しばらくして皿を出し準備をしていたときに

バスローブ姿の男性三人が風呂から笑いながら帰ってきた。

プリがババーの頭事件を語った、その場にバクチだけが側にいなくて残念そうに

「若様あっしをもっと早くに…」とか言っていた。


 カクさんが「岩塩の洞窟あたりに結界を張っておきました」

「あ!忘れてたありがと~」次に色っぽい浴衣姿のお金さんが笑いながら

「世界樹の帰り盛大にオショウスイをね」カクさんの股間あたりを見た。

「神竜のテリトリーにしたんだ、確かに利くだろうね」と笑ったときに

俺の部屋の方で物音がしたので見にいった。<やはり>


 お風呂のガラスを透にしたままだったので直ぐにわかった。じいちゃんが入っていた。

嬉しそうに湯船に浸かって、お金さんが入った後の残り湯で顔を洗っていた。

<稲妻落としていたし来る予感がしていたが…>


「じいちゃん何やってんだ~」今朝別れたばかりなのに何だか久しい気がした。

<ちょと嬉しい>


 「今日は皆の労をねぎらうためじゃ、友広は酒が飲めんからのぉ~」

「酒も色々と揃えて倉庫に入れといたぞ」と笑ってた。


 「ばあちゃんにバレたらどうするの?」

「たまたまここに風呂があったから入ってただけじゃよ」


 「あ!ばあさんが家政婦をここに手配してくれたぞ」

「ばあさんが推薦の神じゃ、ワシは友広と皆の食事と雑用をすっかり忘れとったわ」

「ばあさんに言われるまで気づかんじゃった」


「ここにじいちゃん以外の神が来ていいわけ?」


 「このエリアは創世神の権限により、この世界の神領地に認定した」

「大使館みたいな所だからこの世界に干渉してはいないので問題ない」

ご都合主義な感じもするが、ここにばあちゃんが来ることを期待しょう。


「僕はここに居てもしようがないからご飯食べてくる」

じいちゃんが「俺じゃないのか?」と言ったが無視してキッチンに戻った。

<ちょっと恥ずかしい>


 ダイニングに戻ると皆がカレーをすでに食べていた。

「若様お先にいただいてたで御座る」「気にすることないよ」


 こちらをニコやかに見て微笑む女性が「お初にお目にかかります。

静様から頼まれて御世話させていただきます。

家政婦神の『アララ・ミタ』と申します」綺麗なお辞儀をした。

見た目は50代で清潔感があり控え目で旧美人な神だった。


 僕は「こちらこそ、よろしくお願い致します」挨拶し

「アララさんとミタさんどちらで呼べば?」と聞いた。「ミタで」と答えた。


 ミタさんは仕事のない神だったので、ばあちゃんに仕事をもらって家政婦神になり

アララ・ミタと名のることを許されて「嬉しかった」と喜んでいた。

じいちゃんには事後承諾だったそうだ。


それから僕はカレーを食べ始めた。皆は「旨い旨い」とカレーをガツガツ食べていた。


 僕がカレーを食べ終えたとき、じいちゃんが風呂から出てきた「今から宴会じゃ」

僕は「酒が飲めないし疲れたから先に寝るよ、おやすみなさい」

「おやすみ・お疲れ様・若さんまた明日」と皆が返してきた。


自分の部屋に行きベット入ると、すぐに夢の中に落ちた。<疲れた~>


じいちゃんと皆は酒盛りを始めた。


 じいちゃんがリビングで「皆少し寄るんじゃ」と手招きし

小声で「お金ちゃん入浴シーンは最高じゃったぞ」

「見えそうで見せない手拭いの使い方を練習しましたから」お金さんは微笑んだ。


 じいちゃんが「よいか皆も撮影に気づかれないようにのぉ」「承知いたしておりやす」

満面の笑みをうかべるじいちゃんが「いい作品目指すんじゃ~」「おお!」


「それからワシのことは監督と呼ぶようにいいの」「はい・承知いたしました」



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