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 デートが終わって、今日は月曜の朝。

 僕はいつも通りの時間に学校へと向かい、いつも通りに雑務をこなす。ただ、この時の僕は一人でいた。


「もう、来ないのかな。」


 いまここには三日月さんの姿はない。寝坊をしたのか、それとも雑務をやめたのか。

 彼女がいま、どうしているのかはわからないけど、これで良かったのかもしれない。


「僕を好きになってくれる人がいるなんて嬉しいけど、複雑だな。」


 肉親に捨てられ、家族には利用されてきた僕は簡単には人のことを信じられなくなってると思う。だから、あまり他人と深い関わりをしないようにしているのかもしれない。

 黒板を綺麗に、職員室へと赴き雑務を終わらせ、僕は一人屋上へと向かった。

 屋上のフェンスから地面を覗く。

 視界にあるのは落ちれば死ねる環境。


「いっそのこと、死んでもいいかも・・・・・・」


 自分でもなんで、こんなにネガティブな考えが浮かぶのかわからない。ただ、その時の僕はただ単に目の前にある「それ」を眺めていると安心していた。

 周囲に誰もいない屋上で時間を潰し、一人がこんなに心地良いことを久しぶりに感じた。誰にも気を使わなくて良い。友達、家族、先生、そんな人たちにいつも気を使っていた僕は疲れているのかもしれない。そして、三日月さん。彼女の存在が大きかった。


「傷つけるつもりはなかったんだけど・・・申し訳なかったなぁ。」


 校門から徐々に生徒達が登校する様子を眺めながら、僕は口にした。


「申し訳ねぇって思うなら、土下座してこい。馬鹿野郎がっ。」

「えっ」


 僕の後ろから声が聞こえて、振り返ると同時に鈍い音と痛みが僕の顔に走った。


「申し訳ねぇって後悔するなら、傷つけるな。後悔しないように自分の最善を尽くせ、バカがっ。なんで、あいつはこんなやつに好意を寄せたんだ・・・ったく。」

「だ、誰ですか? 急に殴るなんて。」

「あっ? あぁ、俺は三日月倫導。三日月椿のお兄ちゃんだ、わかったか?」

「は、はぁ・・・」

「だから、まずは俺に謝れ。椿の兄である俺に謝れ。」

「ご、ごめんなさい。」

「よしっ、もし何か困ってるなら生徒会室にこい。俺は生徒会長だから、生徒の悩みは聞くのも仕事だ。てか、困ってるんだろう? いつでもこいっ。あっ、そういえばこうやって会うのも初めてだったな。生徒会の手伝いしてくれてありがとな、助かってる。」


 倫導さんはそう口にすると、左腕に生徒会会長と書かれた腕章をつけ、僕の前からいなくなった。


「嵐みたいな人だ・・・」


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