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夏生詩集3

口笛

作者: 夏生

夜に口笛を吹くと

蛇がやってくる

らしい


試しに吹いてみた

頼りない

空気のひっくり返った

音が

部屋の真ん中から

たちのぼった


蛇はどの辺から

来るだろう

窓の隙間じゃ狭すぎる

ドアはしっかり締まってる


もう一度

口笛を吹いた

今度は太い音

犬が飛んできそうな

ピリッとひっぱる音だ


犬は来ないし

蛇も来ない


口笛で歌ってみた

懐かしい愛の歌を


蛇がやってきた


まん丸の目の

生白い

小さな蛇だった

毒はなさそうな

毒に弱そうな顔


ゆらゆら

ゆれながら

こちらへゆっくりと


口笛をやめると

ゆらゆら

ゆれながら

ふわりと消えた


口をすぼめて

やめた

朝が来たから


 




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