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第1話『初の魔法と魔物退治』

初戦闘シーンであります。

思っていた以上に難しくてややグダグダ感になってしまった・・・


俺―――いや私はネフィリムとしてマリーと話し、この世界の情報を教えてもらった。

世界設定の基本はゲームであった時と同じで、初めにどの国の所属になるか決めて、魔物や魔法が当たり前の世界で冒険者プレイヤーが生活するというものだ。

自分の店を作りたいなら職人スキルを上げ、お金を貯めて店となる建物を買えばいいし、冒険がしたいならギルドに入ってクエストを受けたり、ダンジョンでレアアイテムを手に入れたり、パーティを組み、魔物を倒す旅に行くのもアリだ。(ギルドはすべての国において中立なので国の所属はあまり関係ない)

つまり何をするのもプレイヤーの自由というわけだ。

私は仲間と共に旅をしたり、クエストをする上位冒険者組であった。

時間は、地球と変わりなく1年も365日12ヶ月で単位も同じらしい。

お金はユノという単位でここまでは一緒なのだが、硬貨で存在し、上から金貨、銀貨、鉄貨、銅貨となっている。

金貨は1枚10000ユノで銀貨は100ユノ、鉄貨が10ユノで銅貨が1ユノと言う価値だ。


「そういえばマリー、今日は何年の何日かな」


「いまは聖魔歴2126年の4月5日だよ」


なるほど私がプレイしていたのは2016年の今日だから110年もたっているのか。

ちょっと複雑な気分・・・・・・。それにしても魔物に全然合わないな、初級レベルといってもモンスターのエンカウント率は基本フィールドと変わらないはずなのだが・・・。

それをマリーに聞くと


「ああ、それはわたしが魔除けの宝石を持ってるから出会わないの」


「魔除けの宝石?」


このゲームのやりこみには幾分自信があるが、そんな名前のアイテムは聞いたことがない。


「これは、20年くらい前に作られたものでね、低レベルの魔物なら近づけないように簡易結界のようなものを張るアイテムなの。持ち主のレベルによって効果は違うんだけど、ここら辺の魔物ならレベル1の私でも寄せ付けないようにできるかな」


「へえ、便利なアイテムだな。それでマリーが堂々と森を歩いているわけがわかったよ」


と知らない間に生まれたアイテムに興味を持つ反面、戦闘ができないことにガッカリする。

すると近くでギュルルルルルと魔物の鳴く声が聞こえた。

声の方を振り向くと、茂みから2mほどある大きなカマキリ型のモンスターが3体現れた。


「そ・・・そんな、なんでキラーマンティスがこんな森に・・・・・」


モンスターのランクは下からG、F、E、D、C、B、A、S、SSとなっており、キラーマンティスはD級でゲームに慣れてきた中級パーティが頑張って倒せるレベルである。もしかして私がモンスターと戦いたいと思ったからか?

それならマリーの迷惑かけてしまったな。

まあ一人で何とかなるし、起きてしまったものは仕方ない、さっそく戦うか!

私は隣で怯えるマリーの前に立った。ちゃんと魔法使えるかなとのんきに考えながら構える姿を見てマリーは


「フィー!危ないわ早く逃げましょう!」


というので私はマリーに不敵な笑みを見せ言った。


「大丈夫、私に任せなさいって」


そういった私に1体のキラーマンティスは大きな鎌を振り上げ襲ってきた。

マリーに怪我をさせてはいけないと思い私は敵の刃を・・・・・・蹴り飛ばした。

その威力に引っ張られて敵はは後ろに下がる。

驚くマリーとキラーマンティス達を置いて間髪入れずに呪文の詠唱を開始。


「我が前にある敵を切り刻め!《ウィンドスラッシャー》!」


この世界の魔法は10段階あり、高位の魔法ほど詠唱は長くなる。

今回は風系魔法の7型の割とポピュラーな単体切断魔法を使った。

体勢を立て直していない奴に風の刃が襲う。本来はそれほど強くはないものなのだが、ステータスによって強化された魔法は、その一撃で上下真っ二つに切り裂いた。


「す・・・すごい・・・」


マリーの驚きの声がきこえるが、実は自分自身かなり驚いている。

ゲームでは凄さがわからなかったが、現実でみるとものすごい迫力だだ。あとゲームなら倒したら消えてしまうのだが、現実なら切断面から緑色の液体を吹き出しているのだ。

臭いもすごい悪臭を放ち、ぶっちゃけ気持ち悪い。

そんなことを考えていると仲間を倒された残りが威嚇をして突っ込んできた。

敵がこちらに来る前に再び呪文を唱える。


「大地よ、我に仇名す敵を叩き潰せ《アースハンマー》!!」


土属性の7型複数範囲系魔法で、地面からいくつもの大きな塊が魔物をを押しつぶす。

これで終わりと思ったがどうやら一体狙いが甘かった奴がいたようで、間を抜けて向かってくる。

後ろにマリーがいるためよけれなかった私は、システムに存在する詠唱破棄を思い出して使用してみた。(この詠唱破棄の他に無詠唱というものがあり、これはさらに威力は落ち、魔力を使うがノータイムで術を使用できる優れた技だ)


「《アイスシールド》!!」


詠唱破棄は本来普通に使用するより弱くなるのだが、目の前に現れた氷の結晶はグレートマンティス程あり敵の一撃を完全に防いだ。シールドには傷一つなく、逆に攻撃したキラーマンティスの鎌に(ひび)を与えたのだ。

ついでに《アイスシールド》は氷属性防御魔法の9型である。

ギュィルルルルと耳障りな音を発する魔物に決め手の一撃を与える。

手を上に突出し、意識を集中する。


「《アイスジャベリン》!!」


氷属性貫通系6型魔法を唱えた瞬間、私の周りに氷の槍が空中に複数現れ敵に向かって振り下ろすと槍は一斉に敵に飛んで行く。

高速で動く氷に槍に対処できなかった最後の一匹は体中を貫かれ、そこから体がどんどん凍っていった。

完全に氷漬けとなったキラーマンティスに拳打を放つ。

体中に罅が生まれ、粉々に弾けた。その光景は氷の欠片がキラキラと降り幻想的であった。

マリーもその美しさに見入っている。

私も初の実践と魔法に十分満足した。

10月18日微修正しました。

11月20日微修正しました。

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