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第4話:異世界で黒魔法を使った代償は、俺の愛する者の略奪だった

午後だった。赤い夕焼けが空を染め、今日という概念を消し去っていた。ソリカは俺に挨拶を済ませると、しばらく市場へ出かけていった。彼女が出ていった後の家には、どこか湿った匂いだけが漂っていた。この女は、これほど無防備に俺に接してもいいのだろうか。


「……異世界に来て1日目にしては、随分と派手に暴れてしまったな。神……見ているか?」


「あぁ、もちろん。当然見ていたとも。期待以上にやってくれているじゃないか」


俺が問いを投げかけると、神という者は待っていたかのように即答した。今回もやはり時間は止まり、口、耳、目以外のすべての部位が止まってしまった。


筋肉、臓器、肉と骨が噛み合って稼働する肉体が、こうして静止している感覚は新鮮だった。いや、無感覚だった。


床に奇妙な影が再び差した。


「それで、代償というのは何だ? 通常、取引をするなら互いに品物を提示すべきだろう。お前は俺に利益だけを提示し、交換する対象を教えなかった」


「はっ、そうだな。不当な取引だった。だが、我々は対等ではない。私は神という地位としてお前を動かしているに過ぎない。代償は自ら確かめるのだな」


「代償は自ら確かめる、か。……ふん。いいだろう、無責任な神よ。その代償をどうすれば見ることができるのか、ヒントくらいは出せるのではないか?」


神の答えに俺は笑った。顔の筋肉は縄のように硬く縛られて動かなかったが、口角だけは上げることができた。この質問を聞いた神もまた、穏やかな声で答えた。


「よかろう。ならば、見せてやろう。これを受け取るがいい」


その言葉とともに、空中で空間が引き裂かれた。深淵のように暗いその空間は、焼け落ちた俺の心のように空虚だった。やがてその隙間から出てきたのは、黄ばんだ世界で唯一輝く銀色の物体だった。


「……鏡? これで何をどうしろというのだ」


「ふふ、期待するのだな」


一瞬だった。不透明だった鏡に、ある像が結ばれた。それは……俺、神凪伊織だった。そして俺の瞳が、動画のように徐々に拡大されていった。


「これは……」


赤い瞳と対照的な真っ白な白目が、ついに鏡の画面を埋め尽くした。俺の動揺した目元を嘲笑うかのように。


「……映像か」


「映像というよりは生放送に近いな。この放送は、お前が行方不明になり、同一の時間帯で別の宇宙に存在するお前の周辺に対する考察だ」


神が難しい言葉を吐きながら見せる放送。


そして、俺の瞳の中が水たまりのように何かを映し出していた。中央の真っ黒な瞳孔は、あいにく重要な部分を隠していたが、赤い虹彩には映っていた。


「待て……母さんが……おい。何をするつもりだ?」


「『代償』だ」


虹彩に結ばれたのは、誰かを抱きしめながら泣いている俺の母親だった。


幼い頃から俺だけを応援し、やりたいことをすべて叶えてくれ、勉強に多大な支援をしてくれた……俺の母親が、痛ましく地面に水をこぼしていた。


瞳孔だけが、母親がしがみついている人物を隠していた。


「こんな話は聞いていない! 母さんがしがみついているのは誰だ!? 誰なんだ!」


俺は叫んだ。しかし、険しい表情すら作ることはできなかった。神は俺の殺気立った目元だけを弄んだ。耳をかすめるあいつの声は、神だろうが何だろうが今すぐ殺害すべき対象に感じられた。


「どうした? さっき私は代償があると言っただろう。人間なら、黒魔法に対するロマンがあるとでも思っていたのか? 滑稽だ。この魔法に対する代償は……」


「貴様ぁあああ!! むぐっ……!」


俺は言葉を遮って叫んだが、すぐに神は俺の口さえ塞いでしまった。叫び声は静寂の中で密かに散った。この影は鏡を斜めに立て、瞳孔の内側の人物を指し示した。……父親だった。


「お前の一番大切なものを、一つ一つ奪っていくことだ」


「……!!」


「実に面白いな。さっきお前は心の中で、人々を殺しながら彼らも誰かの大切な人間だということを分かっていただろう。


それなのにお前は、無惨に殺害する道を選んだ。


地球を救済するための闇の正義だと思い込みながら。だが、いざお前がその人々の一人になると、納得がいかないようだな?」


「……っ……ぐ……」


俺の口の筋肉は、ただ怒りだけで神の束縛を引き裂くように、極めて少しずつ、微細に稼働した。顎を伝って熱い血が流れ落ちた。


「それに、実のところこれはウィンウィンなのだ。さっきお前は、少なくとも数十人を殺した。だが代償としては、たかが親一人だろう? 黒魔法を膨大に使用しない限り、そう簡単には死なない。寿命も一度使うごとに1年程度しか減らないのだな。だがお前はあまりに強引に使用した。結局それが親の死につながったのだ」


俺は何も言えなかった。残されたのは……

悲しみ

怒り

執念

……それだけだった。これ以上の感情は、俺の心臓の中から漠然と遠い場所へ去ってしまった。


俺がやったことは、親の死として返ってきた。いや、大切な人の死として返ってきた。俺が魔法をさらに使えば、次は母さん……妹……友達……すべてを奪うつもりだろう。


「ならば、次は誰になるかはお前の想像に任せるだな。お前が心の中で一番大切に思っている者から死んでいき……最後にはお前にも破滅が訪れるだろうが。……では、言いたいことを一つだけ言う機会をやる」


神はようやく俺の口の時間を解いた。静止していた口がようやく動き、血がさらに激しく流れ落ちてはポタポタと滴った。


「……」


「どうした? 言いたいことがないのか?」


この影は、何も言わずに鋭い眼差しで自分を睨みつける俺を嘲笑うかのように言った。その言葉を聞いた俺は、声を低く敷いた。

「俺は目的を果たす」


「ほう……大切な者、異世界、そして自分を破壊してでも、元の世界を守るという意図か?」


「いいや、違う」


俺は憤りを静めるように、一呼吸置いた後……。


「新しい目標ができた。それは必ず果たしてやる」


「……どんな目標だ?」


影は細い声で尋ねた。思考を読む奴だったが、どうやら俺が直接言うことを望んでいるようだった。





「貴様、神を殺してやる」





「……ははっ、いいだろう。来い。時間を操り、思考を読み、世間に干渉することが可能な私を、どこからでも超えてみせるがいい、人間……!」


その最後の宣言とともに、時間は戻った。心臓が体の中で生生しく鼓動しており、突っ張っていた筋肉はゴムのように元に戻った。

最近はAI翻訳を少し厳しめにチェックしています。

文章自体はいつも自分で書いているのですが、愚かなAIたちは変な括弧を入れてきたり、妙な文法を使ったりするんですよね……。


いっそ日本語をちゃんと勉強したいと思う今日この頃です。


翻訳調の表現については、いつでもフィードバック大歓迎です。

そして今日の話も楽しんでいただけたなら、ぜひ評価(★)を入れていただけると嬉しいです。


それでは、良い夜を!

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