手料理
彼女の手料理。大好きな人の手料理を食べられるのは、とても嬉しい事だと思う。
彼女の愛情を感じる事が出来るし、僕自信それに対して幸せを感じる事が出来る。
だけど……だけど――
「えへへっ♪ 一生懸命作ったから沢山食べてね♪」
「う、うん……」
大量に作られた料理。
それには目を瞑ろうと思う。しかし、
「な、何かおかずの種類が偏ってないかな?」
「え? そうかなぁ?」
彼女はとぼけているが、おかずのチョイスが微妙におかしいのは、あきらかだ。
何というか相性とかを完全に無視して、妙に精力がつくとされている料理が多い。
「た〜くさん、食べてね♪」
「あ、うん」
一応食べるけど、こんなに食べて大丈夫なのだろうか?
あまり精力がつき過ぎるのもどうかと思うんだよね。
いや、僕がいきなり彼女を襲うってわけじゃないけど……僕だって一応健全な男の子
であるわけでして……ねぇ?
だからこんなに食べるのは……
「早く食べて」
「……はい」
何だろう? 無理やり催促されているような気がするのは。
しかも心なしか怒ってる気もするし。
色々と気になる事はあるが、彼女の表情が怖いので大人しく食べる事にした。
チョイスは微妙だけど、美味しそうなのは間違いないしね。
そう。別に変な事を期待してるわけじゃないんだからね。
この後の展開なんて……本当に期待してないんだよ!
てか、その前に満腹になり過ぎてヤバイ事になりそうな気がするしね。
自分に向けて言うのも変だけど、
――ご愁傷様。
色んな意味で無事に帰って来て下さいね。




