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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章

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庭園でディナーを



王妃様の案内で使っていいって言われた庭園へ向かう。

食材も運び込んでるし最中らしい。


庭園はかなり広かった。パーティしたりもするみたいだし当然か。 (お城だしー)

そうだよね…。 

こちらに呼ばれた初日に王妃様とお茶をした所とは別だよねここ。

王妃様は他にも準備があるとかで一旦庭園を後にした。



まずはキッチン作らなきゃね。また派手な事しちゃうけど…許可は貰ってるからね。

この辺なら大丈夫って。


じゃあさっさとやっちゃおう。お料理に時間かけたいし。

魔法でドーン! (説明ざつー)

いいの! 早く食べたいでしょ? (うん。そだね!)

大きなアイランドキッチン。それに大きめのテーブルやカウンター席も。

メイドさん達もいるからね。手伝ってもらうのに食べられないとかにはしたくない。


どちらかと言ったら青空キッチンだねこれ。


材料は…またすごい量だな。まぁいいや。作り置きしてストレージ入れておけばいいし。

今回も未亜ちゃんはサラダ担当。ユリネさんたちメイドさんも手伝ってくれてる。

野菜切るだけでもかなりの量だからね。

フライドポテトもやっぱり欲しいってことで、美亜ちゃんに教わってメイドさんが全力で揚げてます。


私?私は風魔法を仕込んだ魔力ドームに野菜放り込んでるよ。

玉ねぎのみじん切りが簡単にできて便利だし。パン粉もこれで出来る。


大きなボウルでハンバーグのタネを作っては一旦ストレージへ。

これ何キロあるんだろ…。


フライパンをいくつも温めながら、形を作っては焼いていく。

それを包み焼きにするためにオーブンへ。半分くらいはチーズ乗せ。

手持ちの調味料でソースもいくつか作った。


焼けたのから、またストレージへ。

「によいが…によいがヤバいの」

「ティー待ちくたびれちゃった?」

「大丈夫ー。待ち遠しいだけなのー」

「目の前にあるのに…すぐに消えていくわ」

ティーはキッチンで調理する私のすぐ前にあるカウンター席に座って待ってる。その隣にルナリア。

仲がいいのかずっと一緒に此処にいて話してる。


「未亜ちゃん、そっちはどう?」

「もう大丈夫、出来たのはユウキ君に預けてる」

「わかったよ。ありがとねー」

「はーい」


「ティー、王妃様へ伝言お願いしてもいい?」

「任されたー」

「準備できたのでいつでもどうぞって」

「りょーかい」

ぴっと、敬礼して走っていった。


「ティーはホントに魔法なの?って思うくらい自我がしっかりしてて可愛いわね」

「うん。私にとってかけがえのない大事な子だよ」 (〜♪)

「小娘のくせに一丁前に母親の顔しちゃって」

「言い方ひどくない!? 見た目だけならルナリアのが小娘よ?」

「なっ…! 私が何百年生きてると思ってるのよ」

「それなら私だって。数百年魔王してたよ?」 (ティーが生まれてからなら382年だよー)

そうなのね、実感なさ過ぎて…。てことはプラスで更に数十年か…。

それにしてもティーよく覚えてるね?まだ自我なかったでしょ? (うん、その頃の記憶は持って生まれたー)

なるほどね。


「そういえば魔王だったわね…ティーから聞いたけど、それっぽさ欠片もないじゃない」

「そんなこと言われても…。 あっこれならどう?」

魔力を威圧感として軽くぶつける。

「ひっ…やめっ…」

「ごめん…」 

「…わかったわよ。確かに魔王だわ。…ちびるかと思った」

ごめんよー。軽くぶつけただけなんだけどな…。


(ママー皆そっちへ向かったよー)

ありがとう。ティーも戻っておいでね。 (もうすぐつくー)

…ててててっ

「ただいまー」

「おかえりーありがとね」

「にんむかんりょーです」


ティーが戻ってしばらくして王妃様たちが庭園へ。

用事って何だろうって思ったけど、そういう事ね…。

先に言ってほしかったなあ…。

聖女様を除いた晩餐会の時のメンバー勢揃いじゃない! (ママおちついてー)

無理だよ? 王族だけでも心配なのにその親族みんなにも私の料理食べられるのよ? (ママのご飯なら大丈夫! ぜったいにー)

だといいけど…。


「アスカちゃん、準備任せちゃってごめんね…でもお料理は?」

「冷めないようにストレージです…皆さん座ってお待ちください。すぐ出しますから」

ハンバーグ、チーズハンバーグ、焼いた分を出していく。それとソース。


「ユウキも未亜ちゃんから預かってるもの出して並べて〜」

「わかったー!」

多めにテーブルやカウンター席作ったから大丈夫だよね。

ユリネさんにお願いしてメイドさん達に配膳してもらう。

食器類は抜かりなく準備してくれてたし。


後はおにぎりかな?一杯あるから出しておこう。

パンの代わりになるものだからってメイドさんに伝えて配ってもらった。


「ママーティーも」

「はい、チーズと普通のと両方あるよ〜」

「わ〜い」

「あとこれね」

動物の絵柄の小さな旗を差してあげた。お弁当用に100円でいくつも入ってるのを買ったやつ。

「おぉーなんか豪華ー! ありがとママ」

「いえいえ」


ルナリアにも同じように2種類出してあげた

「アスカ、私もそれ欲しい…」

「旗?いいよー。はいどうぞ」

「ありがとう〜。可愛いわ」


「アスカちゃん、それ私も」

王妃様も?いや、いいですけど。

「どうぞ〜。別に特別な効果はない飾りですよ?」

「いいの、雰囲気よ雰囲気」

そうですか。

と言うか王族4人はアイランドキッチンに立つ私の前、ティー達の横に並んでるのよね。


「アスカ様…」

わかりましたよ〜。王女様もですね。

「はい、どうぞ」

「ありがとうございます。可愛いっ」


王様と王子は何も言わないけど目で訴えてくる。

もぅーわかりましたよ。

「今日だけのサービスですよ?」

二人にも旗をつけてあげた。


「感謝する」

「さすが我が親友なのである」

はいはい。


えーっと…みんなへ配膳終わったかな?

「アスカ様、配膳終わりました。他にご用命は?」

「ユリネさんありがとう。今は大丈夫です。」

皆食べていいよ?どうしたの?


「アスカちゃん、なにか一言」

ええ…まじですか。でも冷めちゃうし…。あぁもぅ!


「拙い手料理ですが妹と弟、メイドさん達の協力で出来上がった料理です。食べてください」

「ありがとう〜いただくわー!」

皆がそれぞれお礼とか言ってくれて食べ始める。お口に合うといいな。


「ユリネさん、おにぎりもハンバーグもおかわりあるので、早めに言ってくれれば焼きますって皆さんに」

「わかりました」



「未亜ちゃん、ありがとうね。多分追加あると思うから焼いてみる?」

「いいの?ありがとう」

「タネはまた今度ね。今日は忙しかったからごめんね」

「そうだね、お姉ちゃんすごい速さで調理してたから…あれは真似できないよ」


「ユウキは食べてていいのに」

「いや何となくね。姉ちゃん達と一緒の時でいいよ」

「そう?ならパンとか無くなりそうだったら教えて」

「わかったよ」


未亜ちゃんとキッチンに立ち、フライパンを温める。

「温まったら中火より少し強めで焼くからね」

「はーい」

タネをいくつか取り出す。


「温まったよ」

「じゃあタネ入れるね。片面ずつカリッと焦げ目がつくくらいまで焼いて」

「はい」

今のうちにアルミ箔を適当な長さに切って数枚。

チーズも出しておこう。


「ママおかわりー!」

「はーい、今焼いてるから少し待っててね〜」

「うんっ」

あーあー口の周りベッタリじゃない。


「ティー、拭いてあげるからじっとしてね」

濡れタオルで顔を拭ってあげる。

「ありがとー」

「いいよー」


「ねぇ、アスカちゃん。めちゃくちゃ美味しいんだけど…なんなのコレ」

「ハンバーグですよー」

「そういうことじゃなくてね?なんでこんな美味しいの…こんな美味しいもの初めてよ」

「お口にあったなら良かったです」



「お姉ちゃん、焼けた!」

「はーい。そしたらアルミ箔に乗せて…そうそう。包んだら両端をクシャッと。肉汁こぼれないようにね」

「できたー」

「オーブンで焼くよー。温めてあるから気をつけてね」

「はい」

あとは待つだけー。


「(ご苦労さま、未亜ちゃん。温度と時間は後でね。ややこしくなりそうだから)」

「(ややこしくなる?)」

「(多分温度設定とかこっちの世界に通じない単語出すとね?)」

「(あ、なるほど。わかったよ)」

単に私がうまく説明する自身がないだけだけどね。

だってこのキッチンの魔道具ってうちにある家電の規格に合わせて作った魔道具だし。

温度と時間設定するだけで出来ちゃうもの。

こんなの見せたらまたやらかしたーって言われちゃう。


「アスカ様、追加です。チーズが5つ、無しが3つです」

「わかりました、すぐに焼きますね」

「アスカ殿、我もチーズ追加お願いするのである」

「ワシもよいかの?」

「はい、もちろん。すぐに焼きますね。未亜ちゃんそっちのフライパン任せるね。アルミ箔はここに」

「はーい、任されました」

「アスカ、私も。チーズがいいわ。後旗も…」

「ルナリアもだね、わかったよ、待っててね」


皆に大好評で、あれだけ作ったハンバーグがほとんど無くなってしまった。

たくさんお礼や美味しかったって言葉を聞いて、作ってよかったなって。

また何か作る約束もしたよ。


メイドさん達用に分けておいてよかったよ。

片付けてくれてるメイドさん達に焼いて渡したらものすごく喜ばれた。

ずっと香りだけで辛かったらしい。

ユリネさんなんて泣いてたよ…。


あと、意外におにぎりが皆に喜ばれたね。

普段パンだから要るかなと思って出しておいたけどそっちは殆ど減らなかった。


私達姉弟? メイドさんと一緒に食べたよー。ティーとルナリアもまた食べてたけどね。

お腹壊さないといいけど…。





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