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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章

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勉強会 魔法編



「じゃあ魔法の説明と、魔道具のお勉強もしましょうか。まだ夜ご飯には早いですし」

多分体感的に午後3時とかそれくらいだと思う。


「そうね、お願いしようかしら」

「お母様、私も参加していいですか?」

「我も気になるのである」

「私じゃなくてアスカちゃんに聞かないと」

王女様と王子もだね。

「大丈夫ですよ。ただ私の知識とこちらの常識が違うかもなので、そこは許してください」


「わかったわ」

王女様達も頷いてるから大丈夫ね。


「お姉ちゃん、私も聞いてていい?」

「もちろん」 

「じゃあ僕もー」

ユウキが魔法に興味示すのも珍しいね? (のうきん?)

そこまでじゃないけどね。多少は魔法も使ってるし…。


「さっきの魔法に関しては水の魔法を極力細く強くするイメージをしています。だから…」

ストレージから金属の盾を出してそれに向かってさっきと同じように指先から水の魔法を飛ばす。

わかりやすいように太さと圧力は上げてるけどね。圧力の説明大変だしどうするか…。

指先からプシュっと一瞬出た水は盾に穴を開ける。

ティーの時と同じように穴を開けたら即消えるようにしてるから盾以外に被害はない。


「盾の意味がないのである…」

「応用すればこんなことも出来ますよ」

水流カッターのようにして盾を2つに切り落とす。

「それ水魔法なのよね?…単に魔力強めたのではなく?」 (むつかしいねー)

説明は大変だよー。


「それでは同じ魔力でイメージを変えて比べてみましょうか」

「ユウキ、手伝って」

「わかったよ」

「消費魔力1でコップにお湯を注ぐようなイメージで水をだして」

「了解」

ユウキの手から、チョロチョロっと足元に流れ落ちる水。

「じゃあ次は消費魔力は1のまま、水を細くして強くなるようにイメージして。イメージが難しかったらホースから水が勢いよく出るようなのでもいいよ」

「了解」

ブシューー勢い良く飛び出す水。

「こんなに変わるもの?イメージでこんなに影響出るんだね」

「そうだね。その分強力な魔法になればなるほど、明確なイメージ、集中力、繊細な魔力操作は必要だけどね」


「嘘でしょ?ユウキ君、今本当に魔力を増やしてないの?」

「はい。1のままです」

「そんな…」

王妃様は納得行かないかな? (イメージって漠然としすぎー?)

まぁね。仕方ないよ。


「アスカ様、単純に使う魔力を増やしてはいけませんか?」

「それも悪くはないです。威力は上がりますからね。では少し体験してみましょうか。今度は王女様手伝ってくださいますか?」

「はいっ! やったー」

「念の為に魔法防壁張りますね〜」

3重も張ればいいかな。


「王女様、魔力1で掌に炎を出してもらえますか?」

「はいっ」

ポッ…っとロウソク程の火が灯る。

「その炎なら何度使えるかわかりますよね?」

「はい、1なので私の魔力の分だけ回数が使えます、でもこれでは攻撃になりませんよ?」

「そうですね、回数は増えてもダメージは微々たるものになります」

「だから魔力を増やして…」

ボワッ!! スイカ大くらいのファイアボールが掌に現れる。

「こうすれば!」

「それで魔力いくつ消費しました?」

「これで100です」

「そうなると、使える回数はさっきの100分の1になりますよね?」

「はい。でもちゃんと攻撃力があります!」

「じゃあ今出てるそのファイアボールをよーく覚えてください。見た目、大きさや熱さ、そしてこれで攻撃したらどうなるかを考えて、しっかり覚えてください」

「え、ええ…?わかりました」

「覚えたら消してくださいね」

しばらく眺めたあと魔法を消した王女様。


「覚えました。これがどうなるのですか?」

「そしたら目を閉じてさっき覚えたファイアボールを頭の中に思い出してください」

「はい…」

「そのまま〜魔力1でファイアボールをだしてください」

ボッ!!

「目を開けていいですよ」

「え?ええええ!?」

掌には魔力100のファイアボールには及ばないものの、拳大の火の玉ができている。


「ちょっとシルフィ?本当に魔力1?」

「はい、お母様…信じられません…」

「私もよ…さっきはあんな小さな灯だったわよね?」


「じゃあ王女様、先程の魔力100のファイアボールと今の魔力1のファイアボール。どちらを使うと効率よく、より長く戦えますか?」

「間違いなく今の魔力1のファイアボールです」

「では仮にですが…そのファイアボールに魔力を100注ぎ込んだらどうなるか…想像できませんか?」

「単純に考えるならこの100倍…?うそっ!?」

イメージの大切さ伝わったかな? (うんうん。ママすごいー)

ありがとティー。教えるの得意じゃないから不安だったよ…。

「イメージで変わるっていうのはこういう事なんです」



「アスカ殿、質問してもいいであるか?」

「はい、なんでしょう?」

「それは他の魔法、例えば風や土とかでも同じ事はできるのであるか?」

「もちろんですよ、じゃあ次は王子様手伝ってくださいね、魔法防壁もはりますね〜」

「任せるのである」


「では魔力1で風をおこしてください」

「わかったのである」 

そよそよ〜… (よっわ!)

ティー、しーだよ? (はーい…ぷぷっ)


「じゃあ王子様、目を閉じて嵐の日に吹くすごい風を思い出してください。木が大きく揺れ、物が飛び…外を歩けないような嵐の日の風を…」

「うむ…あの嵐はヤバかったである…母上の髪が大変なことになって」

「ちょっとジルス! それは今言わなくていいでしょ!」

あ、これダメなやつなんじゃ…。

「そのまま魔力1で! 1ですからね! それで風をだしてください」

ぶわっ〜〜〜〜〜〜〜〜!!

思ったより風が…ちょっと…

「王子様すとっ…早く魔法とめ…ちょ…」

「できたのであるー!」

「早く止めてーーーー!」


私が被害者ですか… (ママぼさぼさー)

「あ、アスカ殿…これは、その、申し訳ないのである…」

「大丈夫ですよ、怒ってません」

私より後ろを気にしたほうがいいよ。


「ジールースー! アスカちゃんストップって言ったじゃない! 私まで巻き込んで!」

「母上!? いつぞやのようになってるのであるな?ふ、ふはははっ」


に、逃げないと…。王妃様プルプルしてる。これあかんやつ (ママ、たいひー)

急いで王子のそばから離れる。


その後の王子は語るまい…。

ボロ雑巾ってこうやって出来るんだね。



「お姉ちゃん、髪直すね」

「え?うん…そうだね、ありがと」

「いえいえーそれとねお姉ちゃん。私魔法見てたら覚えたよ?」

「ええ?すごいじゃない。何を覚えたの?」

「水と火、あと風も」

見たやつ全部!?


「すごいね、見て全部覚えられたんだ?」

「うん。ほら」

そう言って掌に拳大のファイアボール。

魔力高いから覚えるの早いかなとは思ってたけど…流石にびっくりだよ。

「未亜ちゃん、慣れないうちは危ないから一人で魔法使わないって約束してくれないかな?」

「え?うん。わかったよ。お姉ちゃんがそう言うなら…」

「練習したいときは付き合うから。 考えてもみて?さっきのは風だから良かったけど… あれが炎だったら?」

「お姉ちゃん、よくわかったよ。想像したくない。酷いことになる…」

「うん、だからお願いね」

「約束します」

「ありがとね」 (魔法の制御はむつかしー)

うん、気をつけなきゃね。



「それじゃあ次は魔道具のお勉強にしましょうか」

「待ってたわー!」

王妃様はこっちが本命だもんね。





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