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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章

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明日に備えて



慌てたアリアさんに抱えられようやく出てきたルナリアはのぼせてぐったりしてる。

忠告したのに…。


アリアさんがタオル一枚だったから急いでルナリアを受け取り、抱きかかえて2階の部屋へ。

ベッドに寝かせてあげる。

「大丈夫?喉乾いてるだろうからこれ飲むといいよ」

ストレージからペットボトル入りのスポーツドリンクを取り出しコップへ注いでから渡す。


「…ありがと。のぼせるってこういう事なのね」

わかってなかったのか…それは悪いことしたわ。

やっぱり喉が乾いてたのか、あっという間に飲み干す。

「なにこれ…美味しいわ」

「私の世界の飲み物だよ。まだ飲む?」

「うん、欲しい」

残りをコップに足してあげる。

またすぐに飲んじゃったよこの子。

予備を何本かサイドテーブルに出しておこう。

傍に冷気を出す魔石も置いておく。


「ティーから少しは話を聞いてるけど、アスカは本当に違う世界から来たの?」

「そうだよー。この世界とはまた雰囲気が違うけどね」

「へぇ〜。どこが違うの?」

風魔法で柔らかく風を送ってあげながら、私の世界の話をする。

魔法が無くて、ドラゴンや魔獣さえいない事。

代わりに科学が発展していて色々な物がある事。


ルナリアは興味深そうに私の話を聞いていたけど、途中で寝ちゃった。

魔力も減ってるし病み上がりだもんね。

ゆっくりおやすみ。



ルナリアの部屋を後にして1階へ戻ると皆が心配そうにしてたから…

大丈夫、今は寝てるって伝えた。


「すみませんアスカ様、私がついていながら…」

「アリアさんのせいじゃないですから。私の説明不足で、のぼせるって何かわかってなかったようです」

「はい…」

「確かにドラゴンだと普段お風呂に入るのかすらわからないもんなぁ…。 仕方ないですよ」

ユウキの言うとおりだ。ドラゴンがお風呂に入ってる姿とか想像できない。でっかいし…。


「寝て起きたら魔力も多少なり回復すると思うので、そうしたら元気になると思います」

「ドラゴンって戦った事しかないから生態がわからないから色々難しいね」

そうだねぇ…。


「申し訳ありませんでした…。 私は自分の仕事に戻ります」

「アリアさんもちゃんと休んでくださいね。部屋割、分かるようにしてありますから」

「はっ、ありがとうございます。ではこれで失礼します」

また展望デッキに行っちゃった。

交代でいいからちゃんと休んでほしいな。


部屋割は展望デッキの階段側からアリアさん、ルニアさん。

空き部屋が続いてユウキ、未亜ちゃん、ルナリア、私。

ルナリアを隣にしたのは念の為。

ティーは私と一緒がいいって言ったから同じ部屋。 

扉にはわかるように名前札がつけてある。



「私達も寝ようか、明日はお城に戻って色々説明しなきゃね」

「そうだね。僕も流石に疲れたし…おやすみ」

「おやすみ〜」

「おやすみなさいユウキ君」 


それぞれの部屋へ向かう。

「お姉ちゃん一番手前のお部屋なんだ。私の部屋と遠い…」

「うん、何かあったらすぐ出れるからね。まぁ念の為ってやつだね」

「なるほど…、わかったよ」

「おやすみ、未亜ちゃんもちゃんと寝るのよ」

「うん、おやすみなさいお姉ちゃん」



自室に入りベッドに横になる。 (一緒に寝るー)

いいよ、おいで。 

ティーは子供姿で隣に潜り込んできた。

「ドラゴンじゃないんだ?」

「この方がゆっくり寝れそうだからー」

「そっか」

「だめ?」

「いいよ、ティーの好きにして大丈夫。 そういえば姿固定の魔道具無くても維持できてるね?」

「うん。ティーはゆーしゅーだから。ママの魔法だし」 

「ふふっ、必要なら作るから言うんだよ?」

「うん、じゃあ…ママ達とお揃いのやつがいいー」

「このピアスみたいな?」

「うんー。ドラゴンになっても大丈夫なやつがいい」

そうなると、少し考えなきゃだね。


「ドラゴン以外にもなれたりするの?」

「今は2つだけー。でもできると思う」

なら尚更気をつけないとなぁ…。

「作ってあげるから少し時間くれる?」

「うんっ、約束ー」

「約束だよ。さぁ、今日はもう寝ようね」

「はーい。おやすみなさい」

「おやすみ」


ティーを横目に見ながら私も眼を閉じる。

色々あったし私も眠い…こっち来てから色々あり過ぎだよ…。 (でもまだ2日目…)

恐ろしいわ…。




次の朝さらなる事件が起こるとはこの時考えても無かった。








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