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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章

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森の異変



「それとは別なんだけど…妹のことありがとう。巻き込んじゃったわね」

「いえ、私もやり過ぎました。ティーが止めなかったらさらに追加で魔法出してましたから…」


「ティーって魔法の子?名前つけてるのね」

「はい。最初つけた名前は気に入らなかったみたいで嫌いって言われました」 (だって! あれは無いよ)

ごめんってば。


「いいなぁ…私も話してみたいのに」

ここにいるときの王妃様のキャラ崩壊は気にしないことにしよう。 (それがいいよ)


「それは置いといて、大事な話よ。ギルドの試験で何があったの?」

うっ…。


「ユウキがテストを受けることになって相手はギルドマスターさんでした」

「あぁ…ユウキ君の強さを感じ取って戦いたくなったのね。変わらないわねータニアちゃんも」

ユウキも、ワクワクしてたから似たようなものだけどね。


「結果は、まぁ聞くまでもないと思うけど、その後よ。何かあったのでしょう?」 

……よく知ってらっしゃる。


「ユウキが私と戦いたいって言い出しまして。 魔法は無しで、ですが…」

「うん?タニアちゃんが戦いを挑んだのかと思ったわ」

「いえ。ギルドマスターさんはユウキとの戦いで疲弊してたので、私とユウキの戦いを見たいと」

「それは確かに見てみたいかも…」

王妃様!? (さっき見たのに)


「私が元魔王としての活動期間で強くなってたのをずっと自覚してなかったのが原因なんですが、ユウキはそれを私に分かってほしかったみたいで…」

「アスカちゃん、それはユウキ君の言うとおりよ」

「はい、すみません…」 (ママはポンコツ〜♪)

くっ…


「それでユウキに全力で攻撃してもらったんです」

「え? まって、ユウキ君の全力!?」

「はい。受け止めたのですが…訓練場が崩壊しました。すみません…」

「いやいや、よくそれだけで済んだわね?  …あ、魔法防壁張ってたのね?」

「はい。念の為にと。未亜ちゃんやギルドマスターもいましたから」


「ならギルドの訓練場はしばらく使えないわね…修復の手配しないと」

「あ、それは大丈夫です。すぐ直しましたから!」

「…あーもう…どうせアスカちゃんがぱぱぱーって直したのね!?」

間違ってないけど…。


「いえ、王妃様。ドカーーンの後シュワーって一瞬でした」

「そっか! 未亜ちゃん見てたのね。戦いの方は?」

「そっちは何も見えませんでした。 何度かユウキ君が吹っ飛んだ後、ドカーンとシュワーだけです」

「…そっかぁ、残念」 (何この会話?)

私のせいだから…二人が悪いわけじゃないよ。 (そうだけど…)



「その後にユウキはギルド証を貰ったようです。そのまま救援部隊と出発してしまったので話してません」

「そうなのね、今頃は野営してるのかしら?」

「案外戦ってる最中かもしれませんね…。皆無事だといいのですが…」

「大丈夫よ、タニアも強いし。心強い助っ人も頼んだしね!」

そっか…ユウキ、ケガしないでね…。 (そんな事できるのママくらいだって)

それでも! 心配なの。 (じゃあ見てこようか?)

そんな事できるの!? (うん、ふわ〜って行って見てくる〜)


「アスカちゃん、またティーちゃんとお話し?」

「あ、はい。ですがちょっと予想外のことが…」

「なに!?」

「ユウキ達の様子を見てきてくれるそうです」


ガタッ…。

王妃様椅子から落ちたよ。 (リアクションの引き出し増えたねぇ!)


いや、ティー! 行ったんじゃないの? (今むかってるよ〜)

なんで話せてるの!? (え?ママの傍にもいるし?)

じゃあ生中継できるの!? (もちろん! 任せて〜あっいたいた)

はやっ!


「見つけたみたいです」 (ユウキが木の上から鎧の人降ろしてる〜。肩になんか乗せてる)

「怪我人の確保できたみたいです、って、王妃様!? 近いですっ」 (肩のちっこい魔獣だ〜)

魔獣でも子供は倒せなかったか…私もそうだったし。 


「王妃様、取り敢えず落ち着いてください。後でまとめて話しますから…」 (鎧の人女の人だー)

「むー!」  


え?女の人!?一人で残って仲間を逃したっていう?すごい勇気… (あー!)

どうしたの!? (鎧の人、鎧脱がされて、ユウキがキスしたー!)


はっ?え? ちょ…なにそれ!?どういう事? (お薬のませてる)

なんだ…そういう事ね。 あの薬は飲ませないと効果が落ちちゃうのユウキはちゃんと覚えてたんだ。 

それにしても、ティー! 言い方! わざとでしょ? (えへへ〜)

まったくもう。 (ケガしてた人元気になったみたい)


よかった…無事だったんだ。 (野営地に戻るってー)

そのままついてって。 (はーい。わ〜、お姫様抱っこだ。 ラブラブ?)


なんでこの子はそんな言葉を知ってるの…。 (あちこちふらふら〜?)

今までもふらふらと、あちこち行ってたのね。 (うんっ)

ちょっと頭痛い。 (ママもユウキにちゅーってお薬もらう?)

もらわないから! (つまんなーい)

姉と弟はそういう事しないの! (そうなんだー)

なんで中途半端な知識…。 (野営地ついたみたい、ケガしてる人は少しだけー?)

魔獣はどうなってる? (大っきいのが二匹倒されてるー)

良かった。無事任務達成したのね。 (小さい魔獣の子はケガしてた人が持ってくみたい)

飼うの?まさかね…。 (夜明けになったら出発するってー)

ありがとう、ティー。 (はーい)


ふぅ…良かった。ユウキは勿論、連れていかれてた人も無事で。


「アスカちゃん! 早く、ちゃんと説明して! もうーどうなってるのよ」

「お姉ちゃん、ユウキ君は? 大丈夫?」


待って、ちゃんと説明するから。二人とも近いからっ! (あれ〜?)

ティー?どうかしたの? (森の奥になんかおっきなのがいるっぽい?)

野営地が危ない? (それは大丈夫ーもっとず〜っと奥だから)

よかった…。 (見てくるー)

ティーは危なくない? (ふわふわスケスケだからー)

危険を感じたら帰るのよ? (はーい)


「すみません、もう少しお待ちを…」

「どうなってるのよぉ…」

「ユウキ君…」


魔獣が縄張りを移動しなきゃいけなくなった理由なのかな。 (いたー)

何がいるの? (おっきなドラゴン)

え? (でも、ケガしてるみたい?)

動かないの? (うん、翼がボロボロ?)


森の奥に翼をやられて動けないドラゴン。 普段、人里に来ない魔獣…。ほぼ原因で確定だね。 (えー?)

どうしたの? (話しかけられたー)

ドラゴンに!? (うん、見えてないけど感じたみたい)

戻っておいで! すぐに! (大丈夫ー。てきい?はないよ?)

ほんとね?危なかったらすぐ戻るのよ! (うんー。ケガが酷くて動けないから助けてほしいって)

ええ!? (ママなら治せるって)

なんで私のこと知ってるのよ! (ティーの魔法?そんな魔法使えるのなら治せる筈って)

なるほど…ティーから判断したのね。 (ケガが治れば仲間のとこに戻るって)

わかったよ。こっちで相談するから、待っててもらえるか聞いて? (はーい)

治した途端に襲われても…まぁ大丈夫よね。 (まだ待てるって、ママ、ドラゴン可哀想だよ…)

うん。わかってる。ティーはしばらくそこにいて何かあったら教えて。 (わかった)


さぁ…説得の時間ですね。





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