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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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治療するには



今の自分でも使える、ありとあらゆる方法を試して原因を探ったのだけど、どうしてこうなっているのか全くわからない。

普段ならこんな事は起こらないはずなのに。多分だけど幼くなってステータスも下がってるのが原因っぽい。

段々と誰かに抱っこされているのが落ち着くようになってきてるのは特に不味い…。

このまま幼児退行していったら本当に戻れなくなってしまう。 (ママがティーの妹に!)

そうなったら目も当てられない…。


「シルフィー、ストレリチア様、魔法を使った時に二人は何を考えてた?」

「アスカ様を治さなくては…と」

「ええ…」

「本当にそれだけ?」

「そ、その…」

「怒りませんか…?」

内容によると言いたいけど、それを言って教えてくれなかったら困るのは私だから。ここは飲み込むしかない。


「怒らないから、正直に話して」

「……無防備なアスカ様を見て、一瞬…今ならアスカ様とあんな事やこんな事が出来るのでは?と…」

「そうしたらアスカ様によく似たかわいい子も生まれるのでは…と」

あの一瞬でそこまで想像した二人に戦慄するわ…。 (ママの貞操が危なかったの)

リアルにね…。まあ二人とも実行には移さなかっただけ理性があったと。 (リア達もいるし?)

いなかったらどうなっていたのか想像すのはやめよう…。


原因は一応わかったけど、どうしたものやら。 (治せないの?)

今の私では難しいね…。未亜か聖さんに聖魔法を覚えてもらって祝福してもらえば…。もしくはイアリスさんの所へ行ってお願いするとか。 (絶対にやめたほうがいいの)

やっぱり? 師匠は子供の扱いが苦手なだけまだいいとして、メリアさんとイアリスさんは…。


でも今の私では未亜と聖さんに聖魔法を見せられるほどの力もないのよ。 (ティーにまかせて)

何するの? (転移の魔道具貸してほしいの)

まさかティーが二人を連れてイアリスさんの所へいくと? (それしかなくない?)

うーん…確かに私の知り合いで、且つコンタクトが取れる相手の中で最高の聖女様だけど…。 (任せてほしいの)

わかったよ…。


手足が短く歩みが遅いため、未亜に抱かれたまま学園から帰宅。

途中、託児所へティーとリズを迎えに行ったのだけど、リズが私を抱っこしたいと言い出して、抱かれたのだけど、危うく落とされそうになり…。

未亜とシエルが説得してくれてなんとか助かった。リズの気持ちは嬉しいのだけど、本気で怖かった…。 (ティーは我慢したー)

ありがとね。



帰宅して、一息ついたところで、ティーがみんなの前に仁王立ち。

「未亜と聖さんはティーについてきて」

「ティーちゃん、どこに行くの?こんな状態のお姉ちゃんを放っておけないよ…」

「そうですわ…。なんとか治す方法をさがさなくては…」

「二人なら治せるから、そのために来てほしいの」

「「え!?」」

「ちょっとティー、なんで未亜と聖だけなのよ?私やねえ様じゃだめな理由は何よ」

「今のところ聖魔法の適性があるのは二人だけだから」

「お姉ちゃんは聖魔法でなら治せるの?」

「うん。でも今のママは弱ってて聖魔法が使えない。だから使える人のところで二人には修行してもらいます!」

「それって…」

「ママの師匠のところ! イアリスさんに教えてもらうの。ママの腕輪があれば大丈夫だから」

ティーの説明がうますぎて私の出番がないわ。


「わかりましたわ…。アスカ様のお役にたてるのならわたくしはどこへでも行きます!」

「わ、私も! お姉ちゃんのためなら…」

「じゃあ行くよー」


「アスカは私達から見とくよー。二人は頑張って聖魔法を覚えてきてねー」

「そうね…。私達ではどうにもできないのなら頼るしかないもの」

ティアとリアは素直に見送ってくれるみたい。


「原因は私達ですのに…」

「申し訳ありません。お二人にご迷惑をおかけして…」

「大丈夫ですわ。いつもアスカ様も仰られてるではありませんか。迷惑などかけていいと」

「うん! お姉ちゃんを想う気持ちは一緒だもんね」

ありがとね二人とも…。大変だと思うけどお願いします。


「あのさ? アスカを連れて行って見てもらったほうが早くね?」

「それは私も思ったんだけど、ティーちゃん、なにか理由があるの?」

「奈々、麻帆。 それだけはダメ。ママを治せなくなる」

「なんで…」

「「ああ…」」

奈々と麻帆はまだ師匠達のことをあまり知らないからね。わかってる子達は納得した様子。


「未亜、聖! 絶対にアスカがこうなってるのを悟られないようにするのよ!」

「責任重大だよー。わかってる?」

「リアちゃん、ティアさん。プレッシャーかけないで…」

「重責ですわ…」

本当にごめんね、こんな負担をかけるのは本意ではないのだけど…。やっぱり私が直接行ったほうが…。 (だめ! 戻れなくなるよ?)

かなぁ…。 (もしくは戻るのなら代わりに子供ほしいと言われる)

そっちのがありそう…。 (だから待ってて)

はぁい。


ティーは渡した転移の魔道具を使い、未亜と聖さんを連れて転移していった。

優秀すぎるわ、うちの子…。 (ふふん)





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