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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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それぞれの休日



帰宅したみんなと夕食を食べながら、今日は何をしてたかとかお互い情報交換。

主に私が誰と何処で何をしてたか、詳細に問い詰められていた、と言ったほうがいいかもしれない…。

リアと未亜が特に容赦ないのよ…。 (心配なんだよ)

そんなに心配かけてる…? ……かけてるわ。 (でしょ?)

信用がないともいえるけどね…。結構へこむ…。


「良かったわ…。また新たに誰か引っ掛けてきてたらどうしようかと思ったわよ…」

「お姉ちゃんって無意識に惚れさせてくるもんね…」

心配ってそっち!? (みんなの心配はほぼそれ)

新たに出会ったのってドワーフのおじさん達くらいじゃない。 (夕波陛下は…?)

んー…最近は前みたいな拒否感はないね…。物凄く変わられたし。でも…恋愛対象に…と言われたら、わからないって言うのが正直なところかな。 (ママは惚れっぽいとかないもんね)

うん。どちらかといったら鈍いほうだと思うよ。 (まさかの自覚ありだった!)

…やっと最近ね。恋愛経験もなかったんだから仕方ないでしょう。戦いに明け暮れてたし。 (プロ勇者)


ドワーフの話はみんな、“へぇーそーなんだー”くらいで、食いついたのはユウキだけ。

武器に関してってなると、前衛特化のユウキは気になるか。


仕事としてドールハウスを作る事になったとか、シエルに服の試作品を頼むかも…とか、そちらはやたらみんな食いついた。

まだ試作もないからと言ってるのに、話が膨らんでて…。うちからもハルナさんのところとは別に、新たなブランドで展開されそうな勢い。

みんなが楽しそうだからいいけどね。奈々や麻帆は幼い時に遊んでたらしく、懐かしそうにしてた。

びっくりしたのは、聖さんが大人版のドールハウスを家に持ってるって話かも。

海外製の大きなやつで、多分お高いやつ。お小遣いでコツコツ集めてると。 (あー、家を見に行った時においてあった!)

飾るのが好きみたいね。これは意見をもらえるかもしれない。


話を聞いてた王妃様も、アルフィー用に買うと宣言してた。うちもフィア達の所へも届けてレビューもらうといいかもしれないね。 (喜びそう!)



食後はみんなが私の部屋に集まり、思い思いにお話してたり、奈々の持ち込んだゲームをしてたりと賑やか。

私はそんなみんなの横でアキナさんから依頼されてる学校用の魔道具を作る。

こうやって集まってると作業も進む。 (気が散らないの?)

どちらかというとみんながいる安心感のが強いかな。一人で黙々と作業するのはもう寂しいと思っちゃうからね。 (おー)



作る割合としてはピアスが八割。後は別のアクセサリー類で二割。

総数から見ても結構な数の子供たちが通うみたいね。極力痛くないような設計にはしてるけど、リズが泣いた過去もあるから…。

あ、そっか! 痛みを感じないようにしてしまえばいいんだ。 (そんな事できるの?)

私の一番得意な魔法を使えばね! (氷?)

そう。氷の冷気で冷やして、一瞬だけ痛覚を麻痺させてから、プシュッと開けてしまえばいい。

普通の針で開けるのと違って、魔法なら痛みがあとを引くなんてことも無いから。開ける一瞬の痛みさえ何とかできればいいんだし。 (麻酔みたいなのはないの?)

無くはないけど、こんな小さなものに仕込むのはね…。 (難しいかー)


リズ以上に幼い子もいるから気をつけないと。

変更点はアキナさんに報告しておかなきゃだな。 (その試作を持ってって確認する?)

その方がいいかも…。 (行ってくる!)

ごめんね、お願い。 


ティーは受け取った魔道具のピアッサーを分体に手渡し、そちらがすぐに出かけていった。

アキナさんって今は家にいないの? (お祭りを見回ってるの! 嫁とデートみたいな?)

邪魔してしまって申し訳ないね…。 (すぐ済むし!)



実際、十分もせずにティーから報告が。

「オッケーだって! お嫁さんの一人が試しに使って少し冷っとしただけで痛みも何もないって驚いてたの」

「ありがとう。じゃあこれで量産だな」

試作品はピアスそのものになんの効果もつけてなかったから早かったけど、今から作るものはピアスも全部魔道具にするから少し時間がかかるな。


…………

……


「マスター、少し休まれては如何ですか?」

ノアがそう言ってお茶を出してくれたから、お礼を言って受け取りホッと一息。

「ますたぁ〜。忙しいのはわかるけど〜私達もかまってほしいわ〜」

「ごめんごめん。せっかくの休みも私は別行動だったもんね」

魔道具作りは一旦休憩にして、みんなと遊ぶ。

途中、メイドをしている子達も合流して、かなりの大人数になり…。


遊んだ後は、温泉のような大きなお風呂にもみんなで入った。もう誰も立場とか気にしてない感じだけどいいのかしら。 (今更感)

まぁね…。でも王女様が二人もいると不安にもなる。 (三人なー)

私は数えなくていいから。



お風呂上がりには、地下にあるバーみたいに改装された場所に行ったんだけど、アキナさんの奥様たちが、地下でこっそり経営してる隠れ家的なバーみたいになってて、飲み物とかも出してもらえた。

もちろん私達はジュースだけど…。

「お嬢様方まで来られるとは思いませんでした」

「ピナさんもここで一息入れてたの?」

「はい…。落ち着くんですここ」

うん、それはわかる。出来ればしっとりとした音楽とか流しておきたいくらいだものね。 (そういうの作れないの?)

音楽は流石に無理かな。魔道具に録音して流しておくくらいなら可能だけど、こっちって楽器や音楽ある? (あんまり見たことないかも…)

だよね。夕波王国でお座敷遊びの時に聞いたくらいか。


「ピナさん、夕波王国以外では楽器ってないの?」

「無いわけではありませんが、基本は打楽器ですね」

太鼓みたいなものか。たしかに一番ラクそう…。

「なにか思いつかれましたか?」

「うん、ここで落ち着ける音楽が流れてたらなぁーと」

「なるほど…。うちのものに話をつけましょうか?」

「月の人?」

「ええ。仕事柄多芸なものが多いので、楽器等扱えるものもいますから」

忍が潜入等をする時に備え、芸を身に着けているってのはこちらでも同じか。

「助かるよ。そういう人たちを集めてオーケストラとかしたら盛り上がるのにね」

「おーけすとらとは…?」

またやっちまった!! (毎度おなじみママのやらかしーやらかしでございますー)


「お嬢様…、月の将来にも関わりそうな予感がします! ぜひ、教えて下さい!」

「えーっとね…」

ピナさんにもわかるように説明してたら…

「アスカ様、よろしければこちらを…」

近くで話を聞いていた聖さんが渡してくれたのはスマホ。画面にはちょうどオーケストラの動画が!

「わたくしもオーケストラは好きでして…、いつでも見れるよう動画をスマホに入れてあるんです」

「助かるよ!」

少し音を上げて再生。ピナさんにも見てもらった。

「…なるほど。多種多様な楽器を扱える者が集まり、一つの音楽を奏でる。それを人に見てもらうと」

理解が早い。


ピナさんは時間ができ次第、夕波王国の月の元へ行って会議するって…。

これ、新たにカメプロ必要になりそうね。プラスで音楽だけバージョンも必要かも……









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