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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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休日出勤



魔法学園に再入学してから初の休日。

奈々達たっての希望で学園街と王都へ出かける予定だったのだけど、私は急に予定が入ってしまった…。

「お嬢様、申し訳ありませんが陛下からお呼び出しです。大切な御用だとうがっておりまして…」

「そう…。わかったよ。ピナさんも一緒に?」

「いえ、私はこちらでの指令を受けておりますので、ご同行できず申し訳ありません…」

「ううん。じゃあ私はドラゴライナ王国にいくね」

「お願いいたします」


 

一緒に出かける予定をしていたみんなは当然不貞腐れてて申し訳ないのだけど、アキナさんからの用事では断れない。

「ごめんね、みんなで行ってくるといいよ。護衛にノアとキャンディも行ってくれるから、ストレリチア様達も楽しんできてください」

「わかりました…」

「アスカが居なきゃ意味ないのよ!」

「だよねー。でも仕方ないのもわかるし、今日は諦めよう?リア」

「ねえ様は聞き分けがよすぎなのよ!」

確かにこういう時、ティアは大体みんなを落ち着けてくれるから助かるのよね。やっぱりお姉さんは違うね…。


「ちぇー。私達もアスカとあそこに行きたかったのにー」

「奈々!」

「あ、やばっ…」

「奈々、麻帆? どこに行こうとしていたの?」

「なんでもないのよ?アスカちゃん。 そうよね?奈々」

「お、おう! あわよくば前の続きを…とか考えてないし!」 

……ティーなにか知ってるね? (知らないの!)

本当に…? (うん!(予想はついたケド…))



「姉ちゃん、用事が終わって帰ったらでいいから話があるんだけどさ、いい?」

「うん、わかったよユウキ。そのつもりしとくね」 

真剣な様子だし、多分聖弥くんがらみよね。 (うん。こっちはしってる)

なら早めに用事済ませてこなきゃ。


ノアとキャンディにみんなの護衛を頼み、今回は私についてくると聞かないリズとティーを連れてドラゴライナ王国へ。


最近お母さんが板についてきた未亜と、お姉ちゃんしてくれてるシエルは寂しそうだったけど、ごめんね。最近は私もあまりゆっくり二人といられなかったし…。


因みに王妃様とアルフィーはグリシア王国の王城に呼ばれてるそう。

こちらに来てからゆっくりアルフィーに会えてないからと陛下と学園長が会いたがってるそうで…。



そんなわけで、私は久しぶりに可愛い我が子二人を連れてお出かけ。

用事が早く済んだら遊んであげよう。なんてうかれていたのだけど…。



ーーーー

ーー



「アスカちゃん、いらっしゃい!」

「お祖母ちゃん! 夕波王国から戻ってたんだね」

「ええ。私も用事があったのよ」

お祖母ちゃんが用事とか珍しい。力のあるドラゴンだからあまり干渉したがらない筈なのに…。


リズも久しぶりのお祖母ちゃんに会えて大喜びしてるから、居てくれてよかったけどね。

「アキナももう来てるから、この子達は私が見ておくわ」

「ありがとう、お祖母ちゃん」

少し寂しいけど、用事が済めば一緒にいられるし。 (リズとお留守番してるの)

お願いね。 


リズとティーをお祖母ちゃんに預け、一階のリビングに行くと、アキナさんの他にトゥーナさんが…。

「待ってたよ、アスカちゃん。 ちょっと用事が増えそうだからごめんねー」

「久しぶりー」

「お久しぶりです…」

トゥーナさんはアルフィーのお披露目の時以来だけど、どこ行ってたんだろ。 (夕波王国)

なるほど、ハルナさんの所ね。 (夕波城にも行ってたよ)

何故に…。嫌な予感しかしないなぁ。


「先ずは本来の用事からね。 学校で子供たちに渡す魔道具デザインしてくれたじゃない?」

「ありましたね。決まったんですか?」

「そう! 学校に通う予定の子供と保護者達から、希望するデザイン、それぞれの総数が決まったから、それの正式な依頼になるよ」

アキナさんから書類を受け取る。これにどれが幾つ必要かまとめられてるらしいから、確認しながら作らなきゃ。

「了解しました。期限等はありますか?」

「慌てなくていいよ。アスカちゃん一人に任せちゃうわけだし、無理のない程度で」

早く欲しいのは間違いないんだろうし、頑張るか。


「次はあたしだね! 先ずはこれ」

トゥーナさんに手渡れたのは手紙。

見たことのない紋章が大きく描かれている。これは…ハンマーか?装飾されてるけど多分そうよね?

「ドワーフからの手紙だよ」 

「はい!?」 

ドワーフがなんで私に手紙?そう思いながら開いた手紙には一言。

”夕波王国で待つ。来られたし“

「なんですかこれ…。果たし状かなにかですか…?」

「あーやっぱり、そう見えちゃうよね。ホント言葉足らずなんだから。 あたしが来て良かったよ」

「これ、実際にはどういう意味なんですか?」

「ドワーフ達がね、アスカちゃんに来てもらえないならと、珍しく地底を出てきたの。夕波王国にいるから、会ってあげてほしいんだ」

「えーっと…拒否権は?」

「お願い! 一度、作っているところを見たいだけらしいから。それで技術を盗めないって自覚すれば諦めるからね」

「諦めなかったら…」

「弟子にしてくれと大騒ぎになるかな?」 

行きたくねぇ…。 (ママ言葉つかい)

だって! (ドワーフの居場所探したけどわかんなかったから、帰りに尾行しよっと)


「ごめんね、アスカちゃん。 それ、国を持たないドワーフが、正式に夕波王国を介してドラゴライナ王国(うち)に申し入れてきたものだから、会うだけでも会ってくれないかな?」

「はい…」

逃げ道ないじゃん…もう。

「あ、あとハルナお姉ちゃんからも商売について相談があるって」

「わかりました。 では直ぐに夕波王国へ向かいますね」

「あ、あたしは連れてってもらえる? 仲介として役に立つよ!」

「お願いします…」 

正直トゥーナさんの事はまだ警戒してるのだけど、今までもドワーフとやり取りをしていたのなら、助かるかもしれない。 (いってらっしゃい!)

いってくるよ…。リズをお願いね。 (お祖母ちゃんとお祖父ちゃんに遊んでもらってるから!)

なんか悔しいけど、私は忙しくなるっぽいし、寂しくさせるよりはいいか。


トゥーナさんを連れて、今度は夕波王国へ。








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