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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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まさかの



今度はアキナさんと二人、みんなから離れて話を聞く。

「ピナから聞いてる?」

「内容は何も…。覚悟しておくように、としか…」

「あの子、なんでそんな言い方するかなぁ。心配しなくても大丈夫だよ。うちからも二人留学させるから、お願いね。ってだけだから」

「奥様ですか?」

「ううん。身内ではあるけどね」

子供さんとかお孫さんとかかな。普段は大人しか接点がないからびっくり。


「うちの国でも学校作ってるじゃない?」

「ええ。子供達用のですね」

「そう。そこの教師候補なんだけど、学校っていうものを全く知らないのもよくないからね」

「なるほど…雰囲気とかありますもんね」

「うん。 因みにアスカちゃんも教師候補にあがってるから」

「ええっ!?」

また爆弾発言! (意外でもないと思うの)

その心は? (ドラゴライナ王国で子供たちから一番人気の王女)

そう言われちゃうと…ね。正直嬉しいかもしれない。


「子供達や保護者からも時間のある時には是非! って言われてるから考えておいてもらえる?」

「わかりました。 とりあえず今回は教師候補のお二人を学園へお連れすればいいんですね」

「うん。メイドもつけるし、小さな子ではないから手は掛からないと思うけど、気にかけておいてもらえると嬉しいよ」

「わかりました」

「後日顔合わせだけするから」

今は出かける仕度をしてるらしい。

仲良くなれるといいけど…。

うちの子たちにも顔合わせの時にアキナさんから説明してくれるそうだから任せちゃおう。



後、しなきゃいけないことは… (ティアのお迎え)

だね。文化祭は我慢したから学園には一緒に行けるって喜んでたし。

あとは一度夕波王国にも顔を出したい。約束したからね。

「未亜、私はティアを迎えに行ってくるから」

「わかったよお姉ちゃん。リズちゃん達はまかせて」

「お願いね。すぐに戻るつもりはしてるけど、もし何かあったらファミリンで呼び出して」

「うんっ!」

ティーもよろしくね。 (あいあい! リズより心配な人を見とく)

お、おう…。 (誰かわかった?)

…ノーコメントで。 (くふふ…)

ティアを迎えに行くのはみんなも知ってるはずだから…行ってくるね。 (はーい)



ーーーー

ーー



アクシリアス王国の広い別棟の一室。一人だと余計に広く感じるな…。

個室からでると、丁度ユリネさんがお掃除をしてくれてたから話もできたし、渡せてなかったプリンチュ○ルも手渡せた。

「アリアさんのも渡しておいてもらえる?」

「かしこまりました。今回はゆっくり滞在してくださるのですか?」

「ううん…ごめんね。ティアを迎えに来ただけなんだ」

「そう…ですよね」

ごめんよ…。ユリネさんもアリアさんも忙しいからなぁ。前回お土産を持ってきた時にも、仕事をしてたから渡せなかったくらいだし。


気を利かせてくれた分体のドラゴン姿のティーがティアを呼びに行ってくれたから、私はユリネさんと少し一緒に過ごそう。

お互いの近況報告などを話し、今後の予定も伝えておく。

「魔法学園ですか。それで合点がいきました」

「うん?」

「シルフィー様とアルフィー様が…」

「ああ。もしかして王妃様に?」

「はい…連日お声をかけておられて、王妃様がお疲れの様子でして」

こればっかりはなぁ。シルフィーは前も来てたからいいとして、アルフィーは…。

幼いのもあるし、許可されないだろうな。 そうなると、シルフィーも無理だろう。

私にはどうにもできないのが申し訳ないね。


暫くユリネさんと話してたら、ティアと一緒に王妃様も此方にむかってきてる。

「王妃様もこちらに来られるからユリネさん」

「畏まりました。 アスカ様、ありがとうございました。時間をとっていただいて」

「ううん、こちらこそ…。また顔を出すから」

「はいっ」

ユリネさんが仕事に戻るのとほぼ同時にティアが到着。


「アスカ、お待たせ!」

「準備できた?」

「もちろん! 私はね…」

「アスカちゃん、いらっしゃい」

ティアの後ろからお疲れの王妃様が…。


「お邪魔してます。 大丈夫ですか…?随分お疲れのようですが…」

「ええ…。我儘な娘が二人になってしまって、もう手に負えないわ」

あの王妃様がここまでなってるって…よっぽどじゃないかな。


「それでね?少しお願いがあるのだけどいいかしら」

「私にできる事でしたら…」

王妃様のお願い…予想できるような出来ないような…。


「私と娘二人をグリシア王国へ連れて行ってもらえないかしら」

まさかだった! 予想を遥かに超えてきたよ!? (あははっ)

「私は大丈夫ですが…」

お疲れの王妃様はここ何日かの出来事を説明してくれた。



ティアから話を聞いたシルフィーとアルフィーが、魔法学園へ行きたいと連日王妃様に詰め寄った。

あまりにも熱心だから、根負けした王妃様は陛下に相談。


悩んだ陛下は二人からも話を聞いて、幾つか提案をしてくれたそう。


シルフィーは前のように学園に通う。ただ、まだ幼いアルフィーは学園へは通えないからグリシア王国へついていってもいいけど、お屋敷でお留守番。

そのかわり、アルフィーはドラゴライナ王国の学校ができたらそちらへ通ってもいいと許可がもらえたそう。

これはアキナさんから、よかったらどう?って前々から話が来てたそうで、そこまで学びたいのなら行ってみるといいって許可がもらえたと。

シルフィーが学園に通っている間、いくら使用人がいるとはいえ、アルフィーだけお屋敷でお留守番させる訳にいかないから、王妃様ご本人も外交を兼ねて、保護者として滞在する。



「だからね、ユリネとアリアも連れていきたいのだけどいいかしら」

「部屋数等にも問題はないので大丈夫です。 しかしそれですと、王妃様と陛下で連絡が取れないのは困りませんか? よろしければお二人で使える通信魔道具をお作りしますが…」

「いいの!? シルフィーも私も城をあけてしまうと連絡手段がなくなってしまって…。もうアスカちゃんの通信魔道具に慣れてしまっていると不便で…」

「すぐに用意します。後ほど陛下の波長も刻ませていただけると助かります…」

「話しておくわ。娘二人にも伝えておくから、しばらく待っていてもらえる?私も仕度してくるわ」

王妃様はユリネさんをつれて、足早に部屋を出ていかれた。


部屋から出ていく王妃様を見送ったあと、ホッとしたようにため息をつくティア。

「よかったー。 二人がずーっと大騒ぎしてたから。ありがとうアスカ!」

「そんなにだったの?」

「毎日王妃様に行きたい行きたいって詰め寄ってたよー」

そっちはなんとなく予想できたけど…。でもこれでユリネさんとアリアさんも一緒に行けるね。 (嫁大集合!)

そ、そうね…。

ティーとリズには私からお願いがあるんだけどいい? (う?)

二人は学園の託児所じゃなくて、アルフィーとお屋敷にいてあげてくれる? (いいよー!)

お屋敷なら安全だし、ステッキの簡易フィールドとか遊べるものもあるから。 (うんっ)

他にも何か希望があればある程度なら応じるし…。 (うーん…じゃあ屋台のと同じゲーム!)

そんなのでいいなら作っておくよ。 (やほーい!)

アルフィーも一人より、遊び友達がいた方がいいでしょう。ティーとリズはドラゴライナ王国の学校にも通う予定だからね。 (うん! 楽しみー)



学校そのものは出来てるって話だし、後は先生とか管理、運営に関してだろうから…。

そう遠くないうちに始まりそうではあるよね。 (うむうむ)






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