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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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またまた異世界へ



週末までの平日の間、放課後にアクシリアス王国へ遊園地のお土産とか、文化祭の時に作った料理と同じ物を届け、シルフィーとアルフィーにも食べてもらった。

文化祭に来られなかったティアも一緒に、ティーがカメプロで撮っていた映像を見つつ気分だけは味わってもらえたと思う。


グリシア王国のお屋敷にも同じものを届け、プラスで魔法学園にまた少しお邪魔するのもストレリチア様経由で伝えておいてもらった。

今回は奈々と麻帆、それに聖さんも来てくれる予定だし、聖弥くんもユウキ達と冒険者科に行けるようにお願いしてある。

本来なら年齢制限があるのだけど、お願いしたら特例で通してもらえた。

多分、アクシリアス王国の王妃様からも口利きはしてもらえてたんだとは思うから、本当に有り難い。




そんな訳で週末。


「一度みんなでドラゴライナ王国へ向かうよ。 父さんと母さんは、アキナさんの指示に従ってね」

「わかってるよー。あっちも学校関連だもんね?」

「そうなの? ティー知ってる?」

「うん! ママのママには先生もお願いするかもってアキナさんが言ってたの」

「そうなの?初耳…」

「ティー、俺は?」

「ママのパパは知らなーい」

「……」

父さんは役目ないの? (悩んでるみたい。勇者とはいえ、学校の先生にするのは子供に悪影響だしーって)

言い返す言葉もないわ。ましてや幼い子相手だもんね…。そう考えると母さんでも私は不安になる。  (あははっ)


丁度チャイムがなり、未亜が対応に出てくれたね。

「お姉ちゃん、奈々先輩たち到着したよ!」

「ありがとう未亜」

駅で聖さん達と合流してからうちに来たから少し遅かったね。 (それくらいで丁度いいの)

確かにいつもだと奈々が8時とかに来ちゃうからな。


リビングに入ってきたら両親も居たからか、一瞬固まった奈々もしっかり挨拶してくれて、全員集合。 (ティアは?)

後で迎えに行くよ。今は向こうに帰ってるからね。


ーーーーーー

ーーーー

ーー 



ドラゴライナ王国のお屋敷へ到着後、母さんは到着を知らせるためにもお隣のアキナさんの家へ。

父さんは不貞腐れて二階の部屋へ行ってしまった。

仕事があったらあったで文句言うけど、無かったら無かったで拗ねるのね…。 (難しいお年頃)

思春期男子か! (鋭いツッコミ!)


お屋敷にお祖母ちゃん達いないけど、またハルナさんのところ? (うん! 温泉に入りたくなると行ってるから)

なるほど…。会いたかったけど仕方ないか。


母さんが戻るより先に家に来てくれたのはピナさん。

「お嬢様、お久しぶりでございます」

「ピナさんもお仕事お疲れ様。 少しは落ち着いた?」

「はい。滞りなく。 学園へは以前と同じメイドメンバーで同行させてください」

「他のメイドさんも来てくれるんだね、わかったよ」

「それと、陛下から幾つかお嬢様にお願いがあるそうなので、お覚悟を」

覚悟するようなことなの!? (流石に知らない!)

ちょっと怖い…。何言われるのだろう。できる事ならいいけど…。


んー、そうなると、忙しくなるかもしれないし、今のうちに作ったものを渡しておくか…。

「ユウキちょっといい?」

「うん?」

「これ、聖弥くんの。効果はユウキから説明してあげてね」

「ああ、わかった。頼んだ通りのもの?」

「当然でしょう」

「さすが姉ちゃん。助かるよ。修行するにも先ずは底上げしない事には始まらないからさ」

「だよね。本人の成長に合わせて段階的にロックが外れて強化されるようにしてあるから上手く使ってあげて」

「そこまでか…。でも正直助かった! ありがと」

「いえいえ」 (あれなぁに?)

聖弥くんはまだまだ基礎ステータスが低いでしょ? (うん)

今のままだと訓練しようにも剣すら持ち上がらない。それでは何もできないからね。 (あー!)

だから身体強化や魔力を補ったりと、全体的なステータスの底上げをするものだよ。

あまり大幅な強化にはならないようには気をつけてあるから、頑張り次第かな。 (大丈夫かな)

ユウキがついてるし、問題ないよ。


私も聖さんに説明して渡さないとな…。

「聖さん、少し話があるのだけどいい?」

「もちろんですわ」

みんなには事前に説明してあるから、二人だけにしてもらう。


「聖さんは魔法学園で魔法科に行きたいんだよね?」

「ええ。ほとんど魔力もないのですが、それでも基礎の学習はしておきたいと思いまして…」

「そうだね、基礎は大切。でも、魔法っていうのは実際に使わない事にはどうにもならない部分が必ずでてくるの」

「…そう…ですのね…」

「だから、はいこれ」

手渡したのは魔道具の指輪。聖弥くんはユウキとお揃いでブレスレットにしたけど…。


「こちらは…?」

「聖さんの魔力を底上げしてくれるものだよ。これで魔力に慣れることができれば、少しづつ魔力も増えていくし、いずれは適性やなんかもわかってくると思う」

聖弥くんに渡したものとの違いは、魔力の底上げとサポートをメインとするようなもので、所謂魔法特化にした魔道具になってる。


「わ、わたくしが頂いてよろしいのですか!?」

「うん。いきなり強くはならないけど、頑張り次第で必ず成長はするよ。だから学園で色々と見て、学んで、そして楽しんでね」

「はいっ…はい! ありがとうございますアスカ様」

指輪にしたのはうちの子たちからのアドバイスだったのだけど、よかったのかな。 (まぁ…)

聖さんは右手の薬指につけてるから、まぁいいか。




「お待たせしてごめんねー」

母さんと一緒にアキナさんも来てくれたね。

あ、話したりしてたから覚悟してる時間がなかったよ!?

「アスカちゃん、ちょっといい?」

手招きされてる! 私に出来る範囲だといいな…。





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