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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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子ども達のアクセサリー



午後からはうちの子達にも意見をもらい、子供たちの為にGPS代わりの物を開発。

魔道具部分は私が作るけど、アクセサリー部分はシエルも手伝ってくれるし、デザインはみんながアイデアを出してくれて助かる。


色々と提案してもらったデザインは、シエルが都度絵に起こしてくれるからわかりやすい。

子供に渡すのは、ネックレス、ピアス、キーホルダー、髪飾り。

ピアスは痛がらないかな?と思ったんだけど、“王女様と同じってなれば欲しがるんじゃない?”とみんなが。

確かに私はピアスしてるけど、どうなんだろう。

あけるのならやってあげるつもりだけど多少なり痛いし、体に穴をあける訳だから親が反対する可能性もある。 (多分ママがあけるのは立場的にアウトかと)

うーん…。ならピアッサーにしちゃうか。 (どうやって?)

私が直接あける時みたいに魔法でプシュッとやって、そのままピアスも装着される。 (おー)

そういう装置というか魔道具を作っちゃえばいい。

小さな魔石から細い細い水魔法で穴をあけて、そのままピアッサーみたいにスライドさせればピアスがはまる。 (ふむふむ)


試しに一つ作ってみたものを使ってくれたのはリア。

ピアスは薄紫の魔石がつくだけのシンプルなもので、今はなんの効果もないアクセサリー。

「痛くもないわね。一瞬だし…これなら子供達も平気じゃないかしら」

「リアちゃん、本当に痛くない…?」

「嘘なんて言わないわよ。子供が使うためのものなのに」

「お姉ちゃん、だったら私も…」

「いいよ。デザインはリアとお揃いでいい?」

「うんっ!」

未亜もプシュッと一瞬。せいぜいチクッとした程度で、注射よりも全然痛くないと。

それを聞いて奈々と麻帆も欲しがり…。

「奈々はもうピアスしてるよね?」

「それでも、みんなとおそろいは欲しいじゃん」

「いいけど…」

もう人数分用意しておくか…。 (それがいいの)

提出する試作として、そちらも色違いで幾つか用意しておこう。 (あー…)

どうしたの? (ううん。多分後で大変になりそうだなぁーと)

……?



親御さんに渡すのも似たようなもので、基本はアクセサリーになる。

こちらはアキナさんと奥様方のペアリングが国中で話題になってるそうだから、夫婦で欲しがるのでは?と。

シエルが何パターンかデザインしてくれたから、ペアリングとして渡せばいい。

こちらもピアスは用意できるから、それも…。


全てのデザインと機能の説明を纏めたものをアキナさんに提出する。

学校に通う各家庭に、この資料をコピーした物が配られて、それぞれ希望するデザインの総数が後々伝えられるから、それから作成に入る。

お試しとしてティーとリズに作ってあげる事になり、二人が選んだ髪飾りにして着けてあげた。

私と母親代わりをしてくれている子達の誓いのペアリングには受信機能を追加する。


ティーとリズはおそろいの髪飾りを見せあってる。

「リズ可愛いのー」

「ティー姉も可愛いのです!」

ドラゴンの翼を模した髪飾りに魔石がキラリと光る。緊急時にはその魔石を押すだけ。

周りヘ音で知らせてくれるのは勿論、親にも通知が行く。

「お姉ちゃん、これちょっと意味わかんない…」

「そう?なにか違和感があるなら教えて?」

「違和感というか…ティーちゃんとリズちゃんがこっちにいるなーって、わかるんだもん」

「そういうものだからね」

感覚的に把握できるものだから、いずれ慣れるでしょう。

親の方からは一時的に切ることも可能だし…。

例えば一緒にいる時はオフ、登校する為に家を出たらオンにして、学校に到着してから帰りの時間まではオフ。とかにしてもいい。



「リアはフィアのと合わせたら3つになるけど大丈夫そう?」

「ええ、ちゃんとそれぞれを認識できるのだから問題ないわ」

使いこなしてるようで何より。未亜もそのうち慣れるでしょう。

因みに奈々と麻帆にはつけてない。二人がまだ魔力に慣れないのもあって混乱しかねないから。

キャンディにもつけてないけど、こちらはノアがここにいなくてつけてないから、キャンディが遠慮した感じ。

後々、二人が欲しがるようなら追加してあげればいい。


「私はそろそろアクシリアス王国に戻らなきゃ」

「ねえ様は常駐ドラゴンだものね」

「そうなんだよー。一緒にいたいのに」

ティアはドララを付けて飛ぶことはないそうで、必要ないと。

「ドラツーの快適さを知ってるからいらないかなー」

「そうよね。わざわざ私達がつける必要がないわよ」

これは意外だった。てっきりリアとティアは欲しがると思ってたから…。 (めずらし…)

二人のために用意してたけど、予備としておいておくか。 (うん!)



ティアとハグをして見送り、私達はまたのんびり。

魔法学園にティアは来れないそうだから、私達だけで予定を話し合うことになったのだけど…

「アスカちゃん、一度帰りたいと思うのだけどだめかしら?」

「うん?帰るって地球にってことよね?」

「えー。なんで麻帆は帰りたいの?私はヤダ!」

「こちらでせっかく色々と経験したから、文化祭に活かしたいのよ。奈々だって張り切ってたじゃない」

「あー! それは確かに! でもまだ帰りたくないよ」

ふむ…。そっちもあったなぁ。 (聖さんたちにも伝えとくの)

お願いね。直ぐにって訳じゃなくてもいいだろうから。 (あーい)

 


麻帆はこちらで見聞きした事を、秘密がバレない範疇で何とか活かそうと色々と書き留めているらしい。

それらをクラスに持ち帰って意見を聞きたいと…。さすが真面目な学級委員長。

私はなーんにも考えてなかった。 (これがママには当たり前すぎるから)

なんだよねぇ…。






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