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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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さぁ始めようか



ティーとリズのお着替えも終わり、二人とも可愛らしいドレス姿。

色は違うけど、デザインはお揃いだから尚の事可愛らしい。

ティーは薄紫を基調として、赤の装飾。リズはその逆。

それぞれのイメージカラーに仕立ててもらえてるのは流石としか…。


「ではそろそろお嬢様も」

「うん、お願いするね」

先ずは王子様スタイルにピシッと着付けてもらい、髪もアップに纏めてくれてスッキリ。 (ママのうなじ!)

だからおっさん化しないでってば。 (がーん!)


「ピナさん、ドレスはいつ着るの?」

「アルフィー様のお披露目の後、パーティ前に着替えていただくと思います」

「わかったよ」

忙しくなりそうだ…。ピナさんが。申し訳ないね…。


ドレスに着替えるみんなは時間がかかるのは当然で、早めに仕度の済んだ私はお茶や食事を出してもらった。

ティーとリズも一緒に食事をもらったんだけど、汚しかねないから二人とも魔法防壁でガードしておく。 (ティーは平気だし!)

こぼしてるよ? (あっ…えへへ…)

その為の魔法防壁だから大丈夫よ。


「お母様かっこいいのです! リズはドレスのお母様も今のお母様も大好きです!」

「ありがとう。リズも可愛いよ」

撫ぜてあげると目を細めるのはリズもティーも同じ。可愛すぎるうちの子。



一時間以上かかってみんなの着替えも終わり、全員に魔法防壁を張ってから食事をしてもらった。

「アスカはこの人数の魔法防壁を維持してて平気なの?」

「問題ないよ。なんなら今日一日このままでもいいよ?汚したくないでしょ?」

「ええ…。相変わらずとんでもないわね」

「リアちゃん、お姉ちゃんなんだよ?」

「わかってるわよ。ただ、目標が遠いなぁと思っただけよ」

「リアも使いこなしてきてるから大丈夫よ。 それよりティアはどこ行っちゃったの?」

「ねえ様なら長老様たちと一緒よ。役目がらそっちに居なきゃってボヤいてたわ」

仕方ないか。この国にいる常駐ドラゴンの一人だものね…。


食後、ユウキ達も合流。聖さん姉弟もだけど、それぞれの部屋で食事は済ませてきたそう。

「アスカ様、もうしばらくはゆっくりしていただいて大丈夫です。時間になりましたらアリア様がお迎えに上がられますので」

「ありがとうユリネさん。朝から手間かけちゃったね」

「いえ、とんでもありません! これが私の仕事ですから!」

「お嬢様のお世話は譲りませんが!」

「くっ…」

相変わらずピナさんとユリネさんはライバルみたいになってるな…。

普段ならノアも対抗しそうなものだけど、今はキャンディとドレスに包まれておとなしい。

慣れないからだろうなぁ…。あのキャンディでさえ、ちょこんと座っておとなしいんだから。

「大丈夫、キャンディ?」

「え、ええ〜。なんだか落ち着かなくって…」

「露出がないからでは?」

「ノア、流石にそんなわけ無いでしょ」

「ですがマスター、キャンディはサキュバスですし」

「だからって…」

「ますたぁ〜…脱いでいいかしら」

「ダメだって! 今日一日だけ、ね?」

「頑張ったらご褒美くれるかしら…?」

「うんうん。人がたくさん集まる場も苦手だもんね。出来る事はするから」

「約束よ〜…」

こんな疲弊してるキャンディは初めて見たよ…。 



暫くしてアリアさんが迎えに来てくれて、みんなで移動。

今回は人数も多いからバルコニーではないけど、街へ向けては前回と同じようにカメプロの映像が巨大スクリーンで投影されている。

ただ、今は穀倉地帯が刈り入れ前で、人が入れない時期だから街にも幾つかスクリーンを設置。

そちらでなら一般の人もリアルタイムで見ることができる。

設置したのはギルドやシエルの店の側、騎士様の詰め所など、国営の施設に限定はされているけど、総数としてはそれなりの数になるから街の人たちもよく見えるはず。

アルフィーのお披露目だから私も頑張った! (相変わらず仕事が早いの)

私は作っただけで、設置と見張りは騎士様達がやってくれてるからね。



大きなホールには各国の王族や関係者でいっぱい。

流石に緊張はすれど、みんな知り合いなだけ気は楽。

「おねーさま! みてくださいー!」

服装のおかげでいつもより機動力は落ちているけど、駆けてきたアルフィーは和ロリ姿。

魔装にしてある各所が光っていて可愛らしい。 (髪飾りと、帯の飾り、スカートのふわふわレース部分は全部魔力糸で編まれてるからキラキラ光ります!)

説明ありがと。今日はアルフィーが主役だからね。目立つようにしっかりとシエルと相談してデザインしたから。

「アルフィー、素敵だね。今日はとびっきり美人さんだよ」

「えへへー。おねーさまもきょうはかっこいいです!」

「ふふっ、ありがとう」

「アスカ様…素敵過ぎます! お母様グッジョブです!!」

「でしょ?絶対似合うと思ったのよ。お祖母様に進言して良かったわ。 それにしても似合いすぎよ…」

「お母様、次はないですからね?」

「な、なんの事かしら…」

手が伸びてきてたもんね。もうセクハラはやめてください!


「おかあさま…」

「アルフィー、その目はやめて?」

すっごいジト目向けてるもんなぁ。母親にする顔ではない。 (ママはママのパパにするけど)

あれは父さんが悪い! (今のも王妃様が悪い!)

確かに! じゃあ仕方ないか。 (うむ)



あちこち挨拶をして周り、設置された各国のカメプロの最終確認も済ませた。

アルフィーのお披露目そのものは国によって見せたり見せなかったりとあるようだけど、せっかくだからみんなで見てほしいな。 (可愛いから!)

だよね。


新年の挨拶の時と似たようなメンバー、つまり…。

陛下、王妃様、シルフィー、あるある王子、アルフィー。

プラスで、それぞれの婚約者としてノワルレイナさんと私が並ぶ。

一歩下がって立ってるだけでいいから大丈夫、大丈夫…。


「よし、みな準備はいいな? さぁ始めようか」

「ええ。 アルフィー、大丈夫よね?」

「はいっ!」

キモ座ってるなぁアルフィーは…。

「アスカ様は私の隣に」

「は、はい!」

また腕を組まれてるのはもう諦らめた。

むしろ緊張もほぐれるような気が………しなかったわ…。 (ぷぷっ)

だって相手は王女様だもん! (だからそれはママも!)

うう…。













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