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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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カスタム



ようやくシラユリ様もお顔を上げてくれて、普通にお話ができる状態に。

「よかったわ。何時でも遊びに来てね?」

「はい。ですが、本当にお忙しい時は出直しますから…」

「ダメよ! 忙しい時ほど見てあげてほしいの」

「は、はぁ…。ご迷惑じゃなければ」

「母上、それくらいで…」


話も纏まり、アキナさんもホッとした様子。ご迷惑おかけしました…。

夕波陛下もアキナさんへしっかりと謝罪の言葉を伝えられたものだから当のアキナさんがびっくりしてる。

「ほんと、しっかりしたねシラハ」

「でしょう?私達もびっくりしてるくらいだもの」

「それはちょっと酷くないじゃろうか、母上」

「だって…」

何やら言い合いを始めてしまったシラユリ様と夕波陛下。


「ありがとね、アスカちゃん。 あ、そうだ。来てくれたついでにアレ、受け取るよ」

「カメプロですね。夕波陛下にもお渡ししておきます」

「例の魔道具じゃな? またハルナが食いつきそうじゃが…」

お金の匂いに敏感だもんね、ハルナさん。さすがはプロの商売人といったところか。

でもこれは流通させるつもりはないからなぁ。



今回、形の変わったカメプロを手渡して、先ずはそれぞれの波長も刻む。 (ティーのと同じ形!)

うん、ティーのより少し大きめなスマホ型だよ。 (おおー)


「幾つか変更点がありますから、アキナさんも聞いてくださいね?」

「そうなの?わかったよ」

奥様を侍らしてないでちゃんと聞いてください…。 (イチャイチャと!)

もう見慣れたけどねー。



私専用にしてあるデモンストレーション用を取り出して扱い方の説明。

「まず一つは再生する時にスクリーンが自動で展開される、という部分です。サイズもイメージ通りに変えられますので…」

実際にスクリーンをテレビサイズから部屋いっぱいまで自在に変えて見せる。

「アスカちゃん、これ映してみて!」

アキナさんに手渡された魔石を嵌めて再生。


映し出されたのはまだ生まれたばかりだった頃のアルフィー。

「可愛いでしょ?うちの孫!」

自慢したかったのね…。可愛いのは本当にそのとおり。

再生しつつ、サイズの変更も実際にやってみせる。

「それは大凡、どれくらいまで大きくできるものなのじゃ?」

「理論上、上限はないのですが、あくまでも魔力次第です。こちらの魔石に溜めておける魔力以上のサイズにしようとすると陛下の魔力を消費しますから…。魔石の容量内ですと、夕波城の天守くらいには大きくできます」

「そこまで!? じゃあ私だったらうちの塔くらいにはできる?」

「はい。アキナさんでしたら余裕かと思います」

シラユリ様と夕波陛下はびっくりしすぎて固まってるけど、話を続けてもいいかな?


「まず一つって言ってたけど他にもあるの?」

「はい、それがコチラです」

見せたのはキーホルダーのようになった楕円形の魔石、小さな魔石が更に三つ埋め込んである。それに夕波王国で買った組紐を結わえて、失くさないようにしたもの。

「それは、うちの組紐よね?」

「はい。キレイですし、丈夫なので使わさせていただきました。これは遠隔スイッチになります」

「えーっと?アスカちゃん、わかるようにお願い」

「実際に使ってみせますね」

デモンストレーション用のカメプロを部屋に設置、離れた位置からポチッと。

展開されるスクリーン、そのまま再生されるアルフィーの姿。


「この様に離れた位置から録画と再生、停止ができます。今回、友好宣言をされる時に予め定位置に設置したものをタイミングを見計らって録画を始められるようにしておきました」

「あ、私しか使えないからだね?」

「ええ。操作もわかりやすいように印がつけてありますから」

再生▶、停止■、録画●…と私には見慣れたマークだけどわかりやすいからそのまま利用させてもらった。勿論カメプロ側にも同じものがつけてあり、どちらもスクリーンの展開は再生ボタンを押しながらになる。

こちらも実際に手渡して使用してもらう。


「設置して録画する時はこの様に写したい方向へ魔石の埋まってない方、各国の紋章が描かれている側を向けて置いてください」

ある程度厚みのあるスマホを横向きに立てて、スマホなら背中のカメラ部分を向ける、と言えばわかりやすいかな。 

「アスカちゃん、これで合ってる?」

「はい、大丈夫です。アクシリアス王国側にはすでに説明してあるので、設置場所は用意されていると思います」

主催国の様になるアクシリアス王国には、当然準備が必要だから先に説明は済ませてある。 (いつの間に…)

ティー達が着付けてもらってた時だね。 (あー打ち合わせしてたね)

そうそう。


何度か試しに使ってもらい、扱い方を覚えてもらった。

当然、グリシア王国と、ファリスのいるバサルア共和国の方へも説明して回った。

もっと早くから前もって渡しておけたら良かったのだけど、急遽変更した部分だから仕方がない。

元々はアクシリアス王国以外では王族から口頭での説明だけになる筈だった。

ただ、アキナさんは録画して見せるーって言ってて。

だったら全部の国でやっちゃおう、と。そんな訳で作った。 (カメプロpro)

プロ仕様ってこと? (そんな感じ!)








「誤字報告ありがとうでした!」

「本当にいつも助かっています。なにかお礼が出来たらいいのだけど…」

「ママが異世界にご招待?」

「簡単に言わないで。どんな危険があるかもわかんないのに」

「ちぇー。じゃあお礼いっぱい伝えるの」

「そうね。本当にありがとうございます」

「ありがとう!」



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