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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章

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救援部隊の編成



「う、う〜ん…。 私は一体?」

ギルドマスターが起きたみたい。


「ごめんなさい。話が出来なさそうだったので、落ち着いてもらう為に少し寝てもらいました」

「そういうことか。いや、確かに理解の範疇を超えていて夢でも見たのかと…」


「訓練場は直しましたし、ユウキが異常の無いことも確認しました。落ち着いたらギルドマスターさんも、訓練場の確認をしてください」

「あぁ。 それよりもだ、結局何だったんだ?」

ユウキの攻撃を受け止めただけです。で納得してくれるのかなコレ。


「うっ…んっ…」

未亜ちゃんも起きたね。

「妹が起きたみたいなので、ちょっと待ってください」


急いで駆け寄って抱き起こす。

「大丈夫?落ち着いた?」


「あれ? 私…お姉ちゃんとユウキ君の戦いを見てて、すっごい爆発みたいなのと、壊れたものが直って…うっ…」

ビックリさせすぎたかな?頭を押さえてるけど…。


「ちょっとごめんね」

そう言って手をかざし、未亜ちゃんを診てみる。

魔力の流れに少し乱れがあるけど、身体は大丈夫そうね。


「もう少し休んでて。近くにいるから」

「うん」

未亜ちゃんを寝かせてギルドマスターの元へ戻る。

ユウキが説明してくれてたみたいだけど、大丈夫かな?


「するとアレは、ユウキ君の全力の攻撃を受け止めたが、その反動が周りへ衝撃波となって飛んだと。で、破壊された訓練場をアスカさんが、魔法で元に戻したと。 

…ふむ、わからん。いや分かったが、理解できん」

それ以上説明のしようがないのだけど、どうしたら?



「まぁ、それは今はいい。救援部隊の準備を任せたままなのでな。聞いておかなければならない事だけにしよう」

そう言えば質問もあるって言ってたね。


「うちの冒険者を治してくれた方法も気にはなるが、そこは聞くまい。

ただ、この渡してくれた解毒薬については詳細を聞いておかなければならないからな」

「わかりました、大丈夫です。もしかして数が足りませんか?」

まだ作れるけど…。


「いや、まぁあるなら有り難いが、使用についての注意点などだな。この後使う事になるかもしれないからな」

「そうですね、わかりました。数もできるだけお渡しします」

「助かる」


「まず、使用は飲む、傷にかける、どちらでもいいです。その解毒薬を使えば治癒魔法や薬は効くようになります。 ただ、止血効果と、意識障害は敢えて打ち消さないようにしました」

「理由を聞いても?」

「止血効果はお分かりでしょうが、失血での命の危険を避けるためです。治癒するにも時間の余裕ができます。

意識障害は、完全に意識を失うまでに猶予があるので退避することはできますので、傷が酷い場合に痛みで苦しまないように、ですね」

「なるほど、納得した」


「なので、傷を受けたら即、後方へ下がり、治癒が効かないなら毒を受けてるので、解毒薬を服用。その後治癒っていう流れになります」

「わかった、それで徹底しよう」

「解毒薬の予備はユウキに持たせておきます。ストレージ持ちなので」

「それで頼む」

「ユウキもそれでいいよね?」

「もちろん、問題はないよ」

数を持たせるにしても、使うタイミングもユウキが一番信頼できるからね。


「じゃあ、ハイこれ」

「ちょ…。多すぎじゃない?いくらなんでも…」

「余ったら後でギルドに渡せばいいし、足らないよりいいでしょ?」

「それはそうだけど。ほんと、加減があると思うんだ」

数十個は数が有りそうな薬をストレージに仕舞いながらユウキから小言が…。

心配だから仕方ないよ。


「後、こっちは私特製の治癒薬ね。今直ぐには作れないから渡せるのは数本だけになるけど」

「これってまさか!?」

「うん、だから緊急時にね?判断は任せるけど、使うときは躊躇なく使うこと」

「はぁ…わかったよ」

この薬なら命さえあればなんとかなる。ただ作るのにかなりの魔力使うから、数本しかないけどね。

私も予備にいくつかは持ってる。


「そちらの準備はよさそうか?そろそろ準備中の救援部隊と合流しよう、ギルド証も渡さねばな」

「わかりました」


「ユウキ…気をつけるんだよ」

「うん、ありがとねアスカ姉ちゃん」

訓練場を出ていく二人を見送り、未亜ちゃんの元へ。


「どう?起きられそう?」

「うん、もう平気。 ユウキ君とはしばらく別行動だね」

「そうだね、帰ったときに喜んでくれるようにハンバーグの材料集めにいこうか?」

「うんっ」

少し休んだ後、未亜ちゃんと連れ立って私達も訓練場を後にした。




ギルドのロビーへ戻るとギルドマスターが何やら冒険者達へ説明をしている。

ユウキは…いた。冒険者に混ざって話を聞いてるね。



「アスカ様」

横から声をかけられて振り向く。

アリアさんはどうするのだろう?

「お城からきた増援の人達とは会えました?」

「はい。ギルドマスターの指示に従うように言ってあります。何人かはユウキ様の護衛に当てましたが」

「ありがとうございます。 アリアさんはどうするのですか?」


「私は王妃様からの直接指示でアスカ様達の護衛が最優先任務になってます」

なるほど。一緒にいてくれるんだね。


「じゃあこの後もお願いします」

「はっ」

救援部隊が戻ったとき、もし怪我人がいて手助けが必要ならまた来よう。


それまでは私にできる事はないし、頑張ってくれるユウキの為に食材を探しに行こう。



話が終わったのかギルドマスターがこっちへ来る。

「直ぐに出発することになる。色々助かった、改めて礼を。ありがとう。 それとユウキ君を借りてゆく。必ず連れて帰る」

「はい、お気をつけて。また何かできる事があったら呼んでください」

「ああ、その時は頼む。では!」

そう言うと、ギルドマスターは救援部隊の人たちの元へ。


ユウキはこっちへ軽く手を降るだけで行ってしまった。



冒険者が次々にギルドを出ていき、一気にロビーが静かになる。

救援部隊を見送る形になったけど、私達も出発しますか。

何時までもここに居ても、今は何も出来ないから。



「アリアさん、市場への案内をお願いできますか?」

「任せてください」










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