夏休みを終わろう
ペールブルーのオープンから数日。
途中、お忍びで王妃様とシルフィーがこっそりご来店したり…。
お留守番になったアルフィーが拗ねて大変だったと聞かされた時はびっくりした。 (結局次の日にシルフィー様と来た)
うん…。王妃様も諦めたらしい。 (もうすぐアルフィーのお披露目もある)
そうなの!?お祝い、用意しなきゃ!
ペールブルーの現状としては、予定より希望する人が多く、受注の完成期限を設けなくても良いという条件で、倍ほどに増えた。
シエルがやりたいって言うし、それなら私も止めない。
オープンの目玉として限定で置いた魔道具も好評だったから、張り切ったシエルが新たなデザインを書き、少数だけ今後も販売する事になった。
シエルは生き生きとしてるし、本当に楽しそうにしてる。
勿論、シエルのご両親にもこっそり来てもらって、店を見てもらったし、閉店後には一晩、お店の居住スペースで過ごしてもらった。
久しぶりの家族水入らずだから、私達は遠慮したけどね。
そんな感じにシエルのお店は最高の滑り出しをし、今は一度店を閉め、デザインを詰めたり、物によってはすでに制作に入ってる。
魔装に関しては私もシエルから相談を受けて作成してるし、未亜とリアはよく手伝ってくれてる。
色々とあったけど、やっと落ち着いたなぁ。
基本は夕波王国の島で過ごした夏休みもそろそろ切り上げ時だろう。
学生としての日常に戻らなきゃ。 (あ、そういえば…)
うん? (ママが前にコンビニに行くとき見た見た怪しい人! 似たような人が家の周りウロウロしてた)
ふむ…。時間戻してしまうとはいえ、どうしたものか。 (一応、探りは入れた!)
うちの子本当に忍びでは? (ふふん)
誰だったの? (んー、悪い事にはならないと思うの)
そうなの?まぁティーがそういうなら。 (仮に何かあってもママとティーならよゆーで対処できる程度)
了解。犯罪者とかじゃないならいいよ。 (それはないの)
私はティーを信じるよ。 (むふふー)
島の宿でみんなに集まってもらい、夏休みの終わりを告げる。
「ヤダッ! だってまだまだ暖かいし、夏だよね?」
「あのね、奈々。ここは南国。年中通してこんな気候なの」
「終わらない夏休み! やっふー!」
「終わらせます!」
「えぇーー!」
「奈々、何日夏休みを延長してもらったと思ってるのよ…。そろそろ現実に戻る時よ」
「私は夢の中に生きる!」
「はぁ…。アスカちゃん、奈々の事は無視していいわ」
「そうだね。 学校がある私達は帰らなきゃいけないけど、みんなは転移扉を使っていつでも行き来していいからね。この島と、シエルのお店に行けるようにしてあるから」
「マスター、それでしたら一つお願いがあります!」
「なあに?ノア」
「私達に自由にこちらへ来る許可をください。でないと皆さんの護衛ができません!」
「ふむ…」
確かに還るのは自由になってるけど、出てくるのは魔王時代に制限したままだな。
とはいえ…だ。
「私がこっちにいないと喚べないのよ。召喚獣は私の生まれ故郷では喚ぶ事ができないの」
「それは…キャンディから聞いてます」
「そうよね〜ますたぁの生まれ故郷、行ってみたかったわ…」
私だってあちらでも喚べるものなら喚びたいよ…。
「ママ、それって魔道具とかでなんとかならない?」
「うーん…すぐには難しいね。喚べない理由をまず突き止めないといけないからね」
恐らく、地球には召喚獣って言う概念がないからだとは思うけど、だとすると尚更難易度が高い。
概念そのものを捻じ曲げなきゃいけない訳だし。
仮に喚べる様、何とかできたとして、召喚獣の子たちが無事でいられるかの保証がない。
流石にそんな危険はおかせないから…。
「でしたら、此方でだけで構いません。皆さんが居られる時だけでも…」
「わかったよ。自由に出入りできる様にはしておくね。ただし! 無茶はしない事! キャンディ達は知ってると思うけど、私が出てくるのを制限した理由、それをよく考えて」
「わかったわ〜ますたぁ。ノアにもそれは話しておく〜」
「よろしくね」
まぁこっちに私がいなくても、自由に出入り出来るくらいは何とかなるし。 (なるの!?)
私の分体、つまりドラツーがあればそれを介してできるよ。 (あー。なるほど)
魔力波長が同じティーでも大丈夫だとは思うけどね。 (ティーでも喚べる?)
それはプリンしか無理だね。あくまでも介して、ってだけ。 (ほー。プリンはティーの特別!)
うん。私もプリンは喚べないからね。 (にゃるほど)
ごねる奈々はみんなに任せ、先ずはお世話になった夕波王国の方々に挨拶。
それからルナシアさんと、フィア、ニレをドラゴンの里に送り届け…。
アクシリアス王国、ドラゴライナ王国、グリシア王国。最後にファリスとロウにも挨拶をして、久しぶりに地球へ帰ってきた。
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取り敢えずいつものメンバーで時間を調整して転移したけど、シエル、リアは一度ペールブルーへ行ってみると言って転移扉をくぐっていった。
新学期だし、両親も一度戻ってきたのだけど、転移扉を欲しがってしまい、アキナさんの許可がもらえたらって条件で作成する約束をした。 (夕波王国のはいいの?)
本来なら許可をもらわなきゃいけないのかもだけど、流石に異世界転移は話せないでしょう。 (そだね!)
しっかり偽装もセキュリティーも考えて設置してるから、許してほしい…。
それ以外に関しては魔道具とかで還元してるしね。 (取り敢えずシャワーとドライヤーはすっごい速さで広まった)
みたいね…。ハルナさんがにっこにこだったし、権利のある私と、仲介してくれてるアクシリアス王国にもかなりのお金が入ってきてるそうだから。




