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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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夏休み延長戦



宿題を頑張った奈々へのご褒美…という名目の夏休みの延長。

その島暮らしも一週間をこえ、島の設備も充実。


ドラツーの発着場、ステッキのフィールド、小さめなボードのサーキットに海の家。

みんなの希望を叶えるために全員で頑張った!


その間、何度も来客があり…。

うちの両親を始め、お祖母ちゃんとお祖父ちゃん、アキナさんやハルナさん。

夕波陛下も暇を見つけてはプールで遊んだり、ステッキもうちの子に混ざって遊んでて、楽しさをしったらしく、夕波王国にも広めるらしい。

ステッキの量産と販売はハルナさんの所だからドルチェ達もはりきってるそう。



島の開発と並行して続いていたノアの訓練も無事に終了。

今ではプレゼントしたナイフを自在に操れるまでになり、ある程度不測の事態でも対応できるようになった。

「これなら合格あげてもいいわ〜」

キャンディにそう言われ、私はようやくノアに指輪とアクセサリーをプレゼント。

「マスター…。これで私もようやくマスターの恋人を名乗れます!」

「これからもよろしくね?ノア」

「はいっ!」

「ノア…?んっ…!?」

抱きついてきたノアに不意打ちされてびっくりしたけど、嬉しかったからいいか…。


ノアとの関係が落ち着いたからか、反転していた私のステータスも元に戻り、恋人が増えた分、キッチリ一人分さらにプラスされた。

私の気持ちが落ち着いたのも、ノアのおかげなのかな。

今回、私も少しだけ色恋について学べたのかもしれい。 (………)

何かいいたそうね?ティー。 (ううん! でもママとしてもいてほしいの…)

それは当たり前だよ。大丈夫。ティーもリズも、精霊達も私の大切な子だよ。 (あいっ!)



当然私だけじゃなく、ノア自身も魔王の婚約者として強化されたようで。

早速模擬戦をしたノアとキャンディは、パワーバランスが逆転。

すでに強化されていたキャンディと渡り合っていた所へ、強化されたものだから…。

「ますたぁ〜ノアがいじめるの〜」

キャンディが私に泣きついてきた。

「マスターに人聞きの悪い事言わないでください!」

「だってほらぁ〜アザできたのよ…」

「治してあげるから。仲良くしてね? ノアも力に振り回されないよう気をつけて」

「うっ。はい…」

二人とも撫ぜておく。加減のできない子達じゃないし、ノアも慣れれば大丈夫でしょう。

キャンディは甘えたかっただけだろうし。それくらい受け止めますとも。



ティアも何度か遊びに来てて、その時にシエルのお店の進捗も聞く事ができた。

「書類手続きもおわって、いいお店の候補地も絞れたから見に来てーって王妃様が言ってたよー」

「わかったよ。シエルを連れて行ってみるか…」


みんなも来たがるかとも思ったけど、店舗が決まればまた色々と手続きもしなきゃだから、あまり大人数になるのも…って遠慮してくれて。

リアはフィア達を、未亜はリズを見ててくれるそう。

キャンディ達もいるから大丈夫よね。

来客の対応に関してはノアに任せてあるし。



「じゃあシエル、行こうか」

「は、はいなの…」

少し緊張してるみたいだから撫ぜておく。

「大丈夫。私は勿論、みんなも協力してくれるって言ってたでしょ?」

「がんばるの…」

シエルと二人ってのも初めてかもな。

そんなわけでアクシリアス王国へ転移。


ーーーー

ーー


「あら、いいタイミングね。さすがよティーちゃん」

「ふふーん」

転移したらドラゴン姿のティー(分体)を抱いた王妃様。

「お待たせしました。色々お手数おかけして…」

「いいのよ〜。それよりすぐに行くわよね?」

「そうですね。シエルもいい?」

シエルもうなずくから、そのまま王都の街へ行く事になった。


「今回は流石に馬車移動してもらうわよ。アリア達もいるから安心してね」

まさかの王妃様も同行するというとんでもない状態なんですが、いいのでしょうか…。 (手続きしてるの王妃様だし)

私、一国の王妃様に何をやらせてしまってるのだろう…。 (まあまぁ…)


「2箇所、いい場所があるから、好きな方を選ぶといいわ」

馬車は、以前私が作ったものを使ってくれてるから、車内で店の間取りや契約金などの詳しい話も聞く事ができた。

どちらもメインの大通りに近く、一歩道を入ったら〜っていう立地。

受注生産のお店なら、メイン通りに出すのも…ね。一歩引いたくらいで丁度いいかもしれない。

シエルにプレッシャーを与えない為にも…。

「できたらでいいのだけど、魔装もいくつか置いてもらえないかしら。初めは展示だけでもいいから」

「魔装っていうと、魔法学園でシエル達が学んだ…?」

「ええ。これはうちだけじゃなく、グリシア王国からのお願いでもあってね。ほら、素敵なアクセサリーとか作ったのでしょ?」

「学園祭でシエル達が手掛けたものですね」

「ええ。私も見せてもらったのよ。ああいう戦うためじゃない魔装も広めていきたいの」

戦いのためじゃないのならいいかもな。


「シエルはどう思う? もちろん魔装化は私がするよ」

「お姉様が…! それならやってみたいの…」

「じゃあまたデザインしなきゃね」

「はいなの…!」

シエルは早速悩み始めてるから、頭の中でデザインを考えているのかもしれない。

「ありがとう、助かるわ。 あっそろそろ一軒目につくわね」

外を覗くと遠巻きに人がいっぱい。

それはそうか。大通りに王家の紋章の入った馬車だもん、目立つよね。


アリアさんが先に降りて周りの確認。王妃様から外へ。

近衛兵の人達がバッチリ警護してる中、私達も下車する。

「お姉様…」

「大丈夫よ。私がいるからね」

緊張する気持ちはすごくわかる。私もだから。

でもシエルに恥ずかしい姿は見せられないし。










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