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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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帰島



バサルア共和国のトラブルも決着が付き、お客様も全員転移で送り届けた。

ドラツーで送っても良かったのだけど、そこはやっぱり国のトップ。

あまり長く国を空けられないから仕方がない。



うちの子達も身内だけになってようやくホッとした様子。

ドラツーの内装もいつもの様に戻して、私達はトゥルーグラス島からドラツーで夕波王国の島へ帰る事にした。


リズは久しぶりにファリスやロウと一緒に過ごしたから帰りたがらないかな?と思ったけど、そんな事はなく…。

むしろロウのが寂しそうで、見てていたたまれなかった。

孫と離れるお爺ちゃんみたいで。

「ティアリス様、こちらに残られてもいいのですぞ?」

「お母様たちと帰るのです!」

そう言って抱きついてくるリズ。可愛い。

ロウ、そんな恨めしそうに見られても…。 (骨のくせに)

相変わらずの言われ方。 (だってしつこいし!)

まあ、それは…。帰るって言ってからずっとだしね。



「ロウ、あまりしつこいと嫌われますよ?」

「うっ…。しかし!」

「骨に母親代わりが出来るとでも? アスカ様の代わりが務まると?」

「そうは言わんが…」

「ロウ、また連れてくるから。ね?」

「魔王様がそう仰るのなら…」

「また遊びに来るのです。 ロウ、お仕事頑張ってなのです!」

「おお、おお…。なんとお優しいお言葉! お任せくだされティアリス様!」

やれやれ…。 (だめだこの骨。早くなんとかしないと)


トゥルーグラスの面々と別れて、ドラツーは空へ。

「アスカ、お願いね?」

「はいはーい」

リアからお願いされてたのは、フィアとニレの事。

二人も島に連れて行ってあげたいからと。私も同じ事を考えてたからちょっと嬉しい。

遊び場も宿もできたから。 (水着はシエルが作ってくれてる!)

準備万端なのね。 (うむ)


ティーにドラツーを任せてリアとリズを連れてドラゴンの里へ。



ーーー

ーー




二人は遊び場かな? (うん! ルナシアさんも)

途中、ボードに乗っている長老様と会ったから挨拶。

少し話した後、すぐにボードで走り去った。楽しそうで何より。


子どもたちの遊び場に行くと、気がついたフィアとニレが駆け寄ってきた。

「おねえちゃん!」

「ママ!」

リアはフィアを、私はニレを抱き止める。


「いい子にしてた?」

「うん! リズも遊びに来てくれたの?」

二人はリズを見ると嬉しそうにしてる。


「遊びに行くために迎えに来たのよ。フィア、かあ様は?」

「あっち!」

フィアが指差すのはツリーハウス。

「アスカ、私はかあ様に話してくるからこの子達見てて」

「わかったよ」

早速リズと一緒にアスレチックで遊び始めたから見守る。

結構複雑なアスレチックになっているのに、全員ひょいひょいと登る。

流石の身体能力だ。


暫くしてルナシアさんと一緒にリアがツリーハウスから降りてきた。

「アスカ様、お待たせしてすみません」

「こちらこそ突然お邪魔したのでお気になさらず」

「私は長老様に話だけしてくるわ」

「行けそう?」

「それは問題ないわ」

なら良かった。


出かける仕度をしに行ったルナシアさんを待つ間にフィアとニレにもお出かけの話をしておく。

実際に知っているリズも説明してくれたものだから大興奮してて危なっかしい。

でも、そんなに楽しみにしてもらえると私も嬉しいね。



リアの宣言通り、無事許可ももらえて三人を連れてドラツーへ転移。



ーーー

ーー



「ドラツーひさしぶりー!」

「ママのお船ー!」

「走り回らないのよ!」

ルナシアさんの忠告も聞こえない速さで駆け出していった。

「すみませんアスカ様…」

「この中なら安全ですから自由にさせてあげて大丈夫ですよ」

一人は私の子みたいなものだし…。 (言うてフィアも…)

…まだ魔力繋がってるしなぁ。



ドラツーはその日のうちに夕波王国へ入り、私達の島へ降りた。 (全速で飛んだ!)

ドラゴンと違って疲れたりもしないからな。ティーは平気? (問題ないの!)

ありがとうね。チョコ達もよゆーでついてくるもんなぁ。 (ドラツーが抜かれるくらい早いの)

流石だね。



下船すると、リアが率先してルナシアさん達を宿へ案内してくれたから、私達も続いて宿へ向かう。

奈々と麻帆が海岸で立ち止まってるけどどうした?

「アスカ、あれって…」

「プールとウォータースライダーだね」

「まさかこっちで見るとは思わなかったわよ」

もう夕暮れなのにプールへ行こうとする奈々。慌てて麻帆と止める。

奈々を許したらフィア達まで行っちゃう。流石に暗い中、プールで遊ぶのは許可できない。

ナイトプールにするなら照明を増やさないとだなぁ…。

そんなことを考えながら未亜、シエルと夕食の準備を始める。


手際の良くなった二人と調理するとあっという間。

シエルも随分慣れたなぁ。前はサラダを作るのにもゆっくり丁寧に時間かけてたのに。


匂いにつられて集まったみんなも手伝ってくれて、早めに夕食も済ませられた。

「相変わらずアスカちゃんの料理は美味しいわね」

「アスカだしー」

「未亜とシエルもしっかり手伝ってくれてるからね?」

最近は本当に二人とも腕を上げたから。

特に未亜は目を見張るものがある。

絶対に私より上手くなる。そう言ったら未亜は照れて真っ赤になってたから撫ぜておいた。







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