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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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移動会議室



結局、お屋敷で皆さん一泊。

翌朝に、ファリスが転移してきた。

「アスカ様、最終確認をお願いいたします」

そう言われて、一度トゥルーグラスへ転移。魔砲の魔道具を見て、問題ないのも確認。

赤と黄、青の光が飛ぶ魔砲は、公平を期すために、同数な上、くじ引きで使用する色が決まる。

これは単純に小細工してないって証明にもなるから、反対するものもない。


細々とした事は、トゥルーグラスが運営として取り仕切るそうで、ファリス達も雑用等の手伝いをするらしい。

恩返しができると張り切ってたから、任せてしまおう。

海戦は明朝、日の出と共に開始宣言がされるから、私達は今からドラツーで現地に向かう事になる。

実際に戦いが始まる迄には多少余裕はあるだろうけど、夜明けか。 (早いの…)

日の出っていう誰でもわかる合図みたいなものだから仕方ないんだろうね。 (あー…。ママみたいに信号弾撃てばいいのに)

使える人がいれば、ね。あまり魔法が得意な人はいないみたいだし。 (ママ基準で考えたらだめ?)

うん、まぁ…そうね?



ーーーー

ーー



そんなわけで、グリシア王国に戻った私は、皆さんに説明し、お屋敷の庭へ改装済みのドラツーを配置。 (内装の説明は?)

しようか? (お願いするの!)

任されたよ。今回はかなり大掛かりに改装されてるからね。 (わほーい)


まず、お風呂が2つに増えた。これは単純に男女で分ける為。

ティーお気に入りのコクピットへの扉を挟んで左右にある。

元々お風呂のあったほうが女湯。前はVIPルームのあった場所に男湯。

大きな大浴場だから、リアも喜ぶと思う。

今回倉庫は無くしてある。輸送するような大荷物があるわけでもないし、大丈夫でしょう。


中央のリビングは大ホールで、巨大スクリーンでの観戦が可能にしてある。 (映画館みたい!)

広いからそう見えなくもないかもね。ソファーにテーブルもあるから飲食しつつの観戦も可能。

後部のキッチンは元のままで、ピナさんや、ユリネさんといったメイドさん達の受け持ちになる。


ホールを囲むように、各国のエリアが配置されてて、そちらも広間を中心に個室が幾つも用意してある。

当然、そちらの広間にもスクリーンはあるし、個室ひとつひとつにもお風呂等水回りは用意してあるから、気兼ねなく利用してもらえるはず。


どの部屋も同じように作ってあるから、一緒に乗り込むのが高貴な身分の方だからと緊張している奈々たちは、そちらでのんびりできる様にした。


配置をわかりやすく説明するなら、梅鉢の紋を思い浮かべてもらうといいかも。

真ん中が大ホールだから一番大きくはなるし、お風呂が2つにティーの操縦席もあるけどね。 (ふむふむ)

護衛を担う召喚獣のノアとキャンディはドラツー内にいてくれるし、チョコ達はドラツーと一緒に飛ぶなり、背中の甲板で休んでもらってもいい。


因みに、ティーの飛ばすカメプロは、ドラツーのコクピットから一括管理できるからね。 (やった!)

そっちにもモニターはあるし、映像等の切り替えもできるから、好きなように映してあげて。 (任されたー!)

多分撮影してるティーのがいい映像をチョイスしてくれるでしょうし。 (むふー♪)



と、まぁそんな感じで皆さんにも説明をして乗り込んでもらったのだけど…。 (大騒ぎ!)

楽しそうで何よりだよ。部屋割りで各国のトップと王妃様方がヒートアップしてらっしゃる。

どのエリアも内部は同じ配置、同じ内装だから違いはないのだけど、場所取りのようで楽しいみたい。


「アクシリアス王国としては、やっぱりキッチンのそばがいいわ。ですよね?陛下」

「う、うむ…。セルフィーに任せる事とする」

「うちはやっぱりお風呂のそばよね?陛下。 個室にもあるとはいえ、やっぱり大浴場も使いたいもの!」

「ま、任せるから揉めん様にな…」

アクシリアス王国とグリシア王国は左の二つか…。 (うちはー?)

余ったところでいいかな?と。 (そう上手くいくかな…)


「妾はやっぱりアスカ殿の近くがいいのじゃ」

「そうねー。シラハの好きにしていいわよ」

「ワシはどこでも良い。それより、色々と見て回りたい!」

「アスカちゃんはうちの王女だし、やっぱり隣かなー」

「そうしていただけると、私もお嬢様のお世話ができるので有り難いです」

夕波王国と、ドラゴライナ王国は私達の選んだ隣になるのね…。

てことは、先に選ばなきゃ駄目ってこと!? (あははっ)


「アスカちゃんはどこにするの?」

「えっと、残った場所にするつもりだったのですが…」

「なら、ここでいいよね?」

そう言ってアキナさんに指定された場所がうちの家族の部屋になり…。


最終的に、左前の女湯のとなりがグリシア王国。

左後方、キッチンの側がアクシリアス王国。

キッチンを挟んで右後方がドラゴライナ王国。

次にうちの家族。

右の男湯の隣が夕波王国になった。



メイドさんや従者、護衛の人達が荷物を各エリアに運び込み、トップの方々は大ホールで懇親会の様になってる。

気楽な感じに四つの国が話し合いできていると思えば、これで良かったのかもしれない。

とは言っても、難しい話をしてるというよりは、友達が集まってお茶をしつつ雑談してるだけ…って感じに見えなくもない。


うちの子達は同乗するメンバーの顔ぶれに畏れ多いからと、部屋に籠もってるけど…。

様子を見るため、私もそちらへ移動。

ちゃっかりしっかりついてくるシルフィーとアルフィーは…まぁいいか。 

ストレリチア様はどこいっちゃった? (モルチアナ、サラセニアとキッチン)

そか。あの三人はメイドとして乗るって言ってたものね。 (王女なのに)

うん。まぁでも、本人がそうしたいと言って、両陛下も許可してるのなら私からは何も言えないよ。



うちの家族が使うエリア。

そのホールではみんな集まって、ようやくホッとしたようで、寛いでくれてた。

「やっと気が抜けるわ。改めてアスカちゃんの交友関係に引いたわね」

「麻帆、引くとか言わないで」

「だって!!」

「仕方ないですよ先輩。お姉ちゃんですし…」

「アスカだもんねー」

酷い言われよう。 みんないい人ばかりなのに。


ため息をついてたら、船内放送が入る。

“ドラツーは只今からバサルア共和国へむけて出発します! 空の旅をお楽しみくださいー”

そう言ったティーの操縦するドラツーは音もなく離陸。

一路、バサルア共和国へ。 (夜までには着くの)

了解。安全運転でお願いね。 (任されたー!)











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