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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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国の在り方



膝に乗って甘えるアルフィーとお話をしていたら、王妃様とシルフィーも到着。

「日に日に素早くなって、追いかけるのも一苦労だわ…」

「アルフィー! 私のアスカ様に甘え過ぎですよ!」

「おねーさまはアルフィーのおねーさまです!」

王妃様はチラッとユリネさんを見て、察したようにニコニコと…。

その生温かい視線はなんかやめてもらいたいなー。


「遊びに来てくれたわけではないのよね?」

「はい。 実は…」

王妃様にファリスから聞いた話を説明。

隣国でもあり、アクシリアス王国にとって友好国のトラブルだから急遽謁見になり、陛下にも報告。


流石にこちらへはまだ情報が来てなかったようで、陛下からグリシア王国への書状を持参した王妃様を連れて転移。



ーーーー

ーー



「助かったわ。隣国とはいえ、距離もあるから普通はこんなに早く情報は来ないもの」

「こういうのはスピードが大切ですもんね」

「ええ」

グリシア王国のお屋敷から、王女でもあるストレリチア様を通して登城の許可ももらい、グリシア王国のお城へ向かう。

お屋敷に護衛付きの馬車で迎えを寄越してもらえて助かった。


「アスカちゃんは、お祖母様…ドラゴライナ王国へも報告してもらえる?私は大丈夫だから」

「わかりました」

心配だけど、ここで私が護衛すると言い張ったら、グリシア王国の騎士様にも失礼だ。


アキナさんへの正式な書状も預かり、ドラゴライナ王国へ。



ーーーー

ーー


お屋敷から、お隣のアキナさんのお屋敷へ。

奥様に事情を話したらすぐに呼びに行ってもらえて、状況説明もできた。

「うちはまだ話し合いの段階にもなってないから、こっちからは何ができるかわからないね…」

アクシリアス王国からの書状を読みながら悩むアキナさん。

「夕波王国へはどうされますか?」

「そっちは今から私がいってくるよ。最悪、シラハもつれて、グリシア王国へ飛ぶかもしれない」

「わかりました、あちらへそう伝えておきます」

「お願いするよ。向こうにいるうちの子たちへこれを渡しておいて」

アキナさんから預かったのは、グリシア王国に常駐している人たちへの手紙。



ーーーー

ーー



グリシア王国のお屋敷では、ストレリチア様を初め、モルチアナもサラセニアも不安そう。

アキナさんや夕波陛下までこちらへ来るかもしれないとか、ただ事ではないものね…。

お城へは使いを出してもらったけど、詳しい事は私の一存では話せないからな。


とりあえず常駐している方にアキナさんからの手紙だけ渡して、後は待機。



待っている間に、ストレリチア様からバサルア共和国について、色々と話を聞かせてもらった。

島国ではあるけど、夕波王国のように小さな群島が集まってるというよりは、ある程度のサイズの島があつまってるらしい。

「各島毎にそれぞれ文化や風習等も違いますから、ややこしい国ですよ」

「元々仲が悪かったり?」

「そこまででは無かったはずです。ただ、種族間での生活様式の違い等で棲み分けているくらいには…」

なるほどな。違いがあるからトラブルを避けるために、初めから分けてるってことか。

グリシア王国側も、公爵のせいで獣人の人たちが住みにくくなってきた時に色々と相談をしていたと。


「うちの王国では元々獣人の方が少ないのもありまして。人族もいますから獣人族同士が揉めるってことは無かったですね」

ある意味、獣人種族を弾圧する公爵っていう共通の敵がいたから纏まってるとも言えるのか。



バサルア共和国で、島毎に別れてるのは…

先ず草食系。わかりやすく言うならウサギとか羊といった人達。

ファリス達魔族がお世話になってるのもこの島国で、人口も一番多い。


次が水陸両用の、例えるならトカゲ系みたいな?

あまり想像ができないけど。昔喚ばれた世界で、水中呼吸のできるトカゲ系の獣人さんは見かけた。


最後が肉食系。所謂ライオンとかトラみたいな見た目の人たち。 (トラ獣人さんのパスタは、んまいっ!)

そうだったね。

ただ、今回はこの種族の人達が問題なわけで…。


でも、あちらの立場になってみたら、気持ちはわからなくもないんだよなぁ。

全く知らない国、ましてやアキナさんのところは獣人どころかエルフやドラゴンも多数いるから。

当然警戒するのも理解はできる。

だからって内戦するほどか?って言われると…。 (交易できなくなる…)

そうなんだよ。

国内で揉めてる国とまともに話し合いができるのか?っていう問題が出てくる。

私としても各国と少なからず交友があるし、大切な人もいるから…。



「どうなるのでしょう…、グリシア王国も巻き込まれたりするのでしょうか」

「そうならないのが一番ですわね…」

「…私も王女とはいえ、口出しできる立場にないので、詳細まではわかりませんから…」

3人とも不安だよね…。

私だってそうだもん。お世話になってる国ばかりだし。 (ママがどーんって?)

本末転倒じゃないそれ。


交易するのに肉食系獣人の人達みたいに、それこそ戦闘慣れしてる人が不安になってるところへ、更に私みたいなオーバーパワーの人間が出ていったら…。 (余計不安にさせちゃう?)

そういう事だね。


逆に、アキナさんのところみたいにドラゴンがたくさんいる国から、それだけの戦力があっても友好を結ぶよって感じに平和的に接するのなら或るいは…か。 (難しい…)

本当にそのとおりだよ。

更に警戒させてしまう可能性のが大きい気もするし。


どうしたものかなぁ…。















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