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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第一章
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暴走メイド


不安要素を残したまま謁見は終わり。アリアさんと部屋に戻る。

「アスカ様は私が必ず守りますので安心してください。私は部屋の外で待機しますので何かあればお呼びください」


アリアさんにお礼を言い部屋に入る。やれやれ…今回は色々ありすぎだろ。

あれ?そう言えばメイドさんいないな。まぁいっか特に用事もないし。


魅了と誘惑ねぇ。対策用のアイテムとかあったっけ…

無かったら魔道具自作するか…どうしようかな。

そう思いながらストレージの中にある凄まじい量のアイテムを見る。

「増えたもんだなぁ」

それもそっか、何度も召喚され何十年…いやそんなレベルじゃないか。随分長く冒険してきた。

地球ではそんなにたってないけど。


その過程で手に入れたものがすべて収められてる。

地球で買った食品類も入れてあるし生活には困らないな。中に入れてあれば劣化しないし。

ストレージを漁りながらベッドに横になる。さすがお城のベッド、フワフワだ。

「あぁこれだめだ、色々ありすぎて疲れたし寝ちゃう…」

そのままアスカは眠りに落ちた。



どれくらい寝ただろうか。ふと目が覚める。目の前に眠るメイドさんの寝顔。

なんでメイドさんが横に寝てる?


「うわぁぁぁぁ」

慌てて起きたせいでベッドから転げ落ちる。


「アスカ様! 大丈夫ですか!?」

私の叫び声を聞きアリアさんが部屋に飛び込んでくる。

「メ、メイドさんが…」

そう言いながらベッドを指差す。メイドさんも目が覚めたようだ。

「あれ…?アスカ様は?」

目をこすりながら起きたメイドさんにアリアさんが叱りつける。

「何をしている?仕事はどうした!」

慌てて立ち上がるメイドさん

「は、はい! アスカ様が寝ておられる姿を見たら我慢できず…

隣に潜り込んでしまいました…申し訳ありません」

「何もしていないな?」


アリアさんのそのセリフにハッとなり自分の身体を確認する。

うわっ…そうだった。女の子になったんだ。 あ、大っきくて柔らか〜い。 …じゃねぇよ! 


「とんでもありません! 横で寝顔を拝見していただけで幸せで…そのまま寝てしまっていたようです」

よかった…貞操は守られたようだ。

「ふむ、魅了の話はしたはずだろう。仕方ないとはいえしっかり意思を保て」

「はい。申し訳ありません…」

「なんか、ごめんなさい。私のせいで」

怒られるメイドさんをみてたら、いたたまれなくなる。

「とんでもない! アスカ様は被害者です。なので謝らないでください」

「ありがとう、そう言ってもらえると助かります」

アリアさん良い人だなぁ。


「私も申し訳ありません。気をつけます」

メイドさんにも謝られてしまった。

「メイドさんも謝らないでください。布団かけてくれてありがとうございました」

ベッドに倒れ込んだまま寝てたはずなのに

ちゃんと布団をかけて寝てたのはメイドさんのおかけだろうしね。

「いえ、それくらい当然です。でも…ありがとうございます」



「アスカ様、王妃様から言伝です、起きられたらお茶しましょう。との事です」

アリアさん私が寝てたから王妃様にも伝えてくれたんだな。

「はい。わかりました。ところで今って何時くらいですか?どれくらい寝てたのかわからなくて」

メイドさんは懐中時計みたいなものを取り出すと

「眠っておられたのは2時間ほどでしょうか、今午後3時を少し過ぎたくらいです。お茶にはちょうどいい時間ですね」

テキパキと答えてくれるあたり本来は優秀なメイドさんなんだろう、なんかほんっと申し訳ない。

「ありがとうございます。じゃあ準備でき次第、王妃様の元へ向かいますとお伝えください」

アリアさんにそう伝えると一礼して部屋を出ていった。


私も準備しなきゃ。 …あれ今自分のこと私って…いつからだ?

身体が女の子になったから引っ張られてるのかな?

体を動かしたりする時にあんなにあった違和感もなくなってるし。


「お召し物の準備はできています。着付け等はお任せください」

ってそれドレスー!それ着るの?ほんとに?


ドレスを持ちジリジリと迫るメイドさん。鼻息荒いから!

「はぁはぁ…さぁこれにお着替えを」

「メイドさん! 落ち着いて! 着替えるから。 深呼吸!」

「はっ! 申し訳ありません、つい…」


その後は多少鼻息荒くはなりつつもしっかり着付けてくれたあたりやっぱり優秀なメイドさんだね。

鏡の前で着替えた事で否応なく自分が女の子になった事を自覚した。


「ありがとう。なんか落ち着かないけど…大丈夫かな?おかしくない?」

着慣れないし不安でメイドさんに聞いてしまう。

「大変お似合いです。もう凄まじいです」

あ、はい。そうですか。取り敢えず落ち着けメイドさん。

「ありがとうございます。えっと王妃様はどちらに?」

「はっ! 失礼しました。ご案内いたします」




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