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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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メイドとは…



「お呼びですかマスター」

「約束通りみんなに紹介したいからね。自己紹介できる?」

「お任せを! 初めまして。かつて魔王様にお仕えした戦闘メイド長、ノアと申します。今召喚獣として、再びマスターの元へ戻ってまいりました! 以後お見知りおきを…」

キレイな礼をするノア。


「お嬢様、浮気メイドですか!?」

「ピナさん、なにそれ…」

突然現れて何を言い出すのよ…


「む…こちらにもメイドですか…」

「ええ、お嬢様にお仕えする忍びメイドです」

なんでいきなり二人が一触即発に!? (バッチバチ!)


「マスター、このメイドの力量確かめさてて頂きたく」

「それは私のセリフです!」

これ止められないやつ? (ムリムリ)


「ちょっと待ってね、流石に他所のお城だから、模擬戦するにも許可は貰らわないと…」

「すぐに許可を頂いてまいります」

そう言うと消えるピナさん。

「やりますね…でもまだ甘いです!」 


「紹介はどうなったのよ!」

「これは仕方ないよ、リア。諦めよー」

「お姉ちゃんが変装してた姿にそっくりだね」

「なの…」

「マスター、また私の姿を?」

「うん…ごめんね、勝手に」

「いえ! それだけ覚えていて頂けたのだと思うと嬉しくて!」

「私がノアを忘れるわけないじゃない」

「そうですよね!」

また逢えるなんて夢にも思わなかったけどね…。



「許可を頂いてまいりました。移動します」

「じゃあ私は見届けるね。みんなは…」

「当然みんな行くわよ!」

「ティーもいく! ノア久しぶりだし!」

「噂のティー様ですね。かつての私もご存知なら、このメイドに身の程をわきまえるように言ってください」

「えー。ピナさん強いよ?」

「さすがティー様。ありがとうございます!」




どこに行くのかとおもったら…。

「ここ本丸だけど大丈夫なの?」

「はい。 夕波陛下にもアキナ陛下にも許可は頂いております」

うん、そうだろうね?だって見学者の中に混ざってるし!

「ピナ! 頑張るんだよー!」

「はっ!」

チョコ達も喚んでおくか…。鍛えてくれたのなら、見届けたいでしょう。

「ありがとうますたぁ。みんな喜ぶわ〜」

うちの子も全員召喚し、一緒に見守る。

いつの間にかユウキとスピネルまできてるし…。


「お母様、戦闘メイドってなんですか?」

「戦えるメイドさんだよ。ノアはね、私のメイドの中でも最強だったの」

「すごいのです! 頑張るのですー!」

「ありがとうございます! 見ていてください!」

ノア、張り切ってるなぁ…。


「ますたぁ、本当に大丈夫かしら〜」

「一度戦わない事には収まらなさそうだったからね…」

「あの子もますたぁにいいところ見せたいのね〜」

「いざとなったら止めるから」

「それがいいわ〜」 

二人ともプロだから、その必要もないとは思うけどね。 (わくわく!)


「火事と喧嘩は江戸の華とは言うけど、まさか似たような土地で両方体験するとは思わなかったわ」

「麻帆、なにそれ?」

「奈々には難しいお話しだから、大人しく見てなさい」

「わかった!」

それでいいのか奈々。 (ウケる)



「お嬢様、開始の合図をお願いいたします」

「わかったよ。 二人とも怪我のないように。いいね?」

「はっ!」

「お任せを!」

「じゃあ… はじめ!!」

私の合図と共に消える二人。 (はっや!!)

 

そうくるか…。 (うん?)

ううん。しばらく様子見しようね。 (はーい!)

 

お互いプロだから当然武器も本物。

ピナさんは私がプレゼントした魔刀。

ノアは相変わらずスカートにナイフを仕込んでるね。


刃渡り二十センチほどのナイフで定寸の刀と渡り合ってるのは流石としか。

「武器だけはいいものを持ってますね!」

「お嬢様から賜った宝刀ですから!」

いや、それ魔刀ではあるけど宝刀ではないよ!? (ピナさんも大切にしてるから合ってるの!)

そっか…嬉しいね。


「マスター! 私にも武器をください!」

「わかったから。今は集中しなさい」

「約束ですよ! と言う訳ですので、もう終わりにさせていただきますね!」

「舐めないで頂けますか?これでも私は…」

「人基準では飛び抜けているのでしょう。それは認めます。ですが…魔王様にお仕えした戦闘メイドを舐めないでください!」

そこからはわかってたとはいえ、ノアの圧倒的速度にピナさんが付いてゆけず、翻弄され投げられ…最後は絞め技。


怪我させないようにはしてくれてるんだろうけど、メイド服同士で戦った挙げ句、絞め技は…。 (一部界隈にはご褒美)

ティー…? (ひっ…な、なんでもないの!)

まったくもう! どこでそういう知識をいれてくるの!



「…くっ…」

「早く降参しないと落ちますよ?」

「ま…まだ…」

「ノア、ストップ。それ以上は過剰だよ」

「はい!」

ノアに開放されたピナさんは咽てはいるけど、怪我はなさそうね。


「お…じょうさま…わたしはまだっ…けほっ…」

「気持ちは嬉しいけど、主として止めさせてもらうよ。ピナさんほどの忍びメイドなら力量差がわからない訳ではないでしょう?」

「…はい。一太刀目で…」

「あの子は魔族の血も引いていたし、魔王の護衛として育てられた上に、最近はキャンディ達にも鍛えられてたらしいから」

「…格が違いました…」

「世界が違うと基準も違ってくるからね。だからといって気にしないでって言うのは違うかな…。そうね…ピナさんにはあの子にはない良いところが沢山ある。私はそれをよく知ってるよ。だからこれからも傍にいてね」

「勿体ないお言葉です。 ですが…やはり鍛え直したく!」

「それなら私が見てあげましょうか。同じ方にお仕えする、これからは仲間ですからね!」

「ありがとうございます、師匠」

「師匠かぁ…ついに私も弟子持ちですよマスター!」

「気が早いわ〜。せめて私に触れられるようになってから師匠を名乗りなさい〜」

「キャンディは霧になるから無理!」

「ますたぁならそれでも殴れるわよ〜?そうよね〜?」

「うん。大切なキャンディにそんな事しないけどね」

「ふふ〜今までも言うだけで手をあげたことはないものね〜」

それはそうだよ…。

大切な家族に手をあげたりするものですか!



「あー負けちゃったかぁ。 ピナ、よく頑張ったよ!」

「ありがとうございます陛下…」

「私もアスカちゃん達には手も足も出なかったから同じだねー!」

試験の話かな!? (あれ楽しかった!)

うん、それは否定しないけど。



「こうして戦うメイドさんのプライドをかけた戦いは終わったのでしたー!」

「ティー姉、それなんです?」

「終わりのナレーション?」

「リズもやりたいのです!」

「じゃあ…………」

「………わかったのです!」

二人は何してるのかな?


「次回予告なのです! 新しい嫁、ノア! お楽しみにーなのです! リズの新しいお母様なのです」

「そ、そんな、畏れ多いというかーでも既に前世で身も心も捧げたメイドですし?ついに冥土から戻ってきたわけですしー」

「ちょっとアスカどういう事よ!」

「待って待って! ちょっとティー!!」

「お姉ちゃん…」

「お姉様…」

「アスカー!」

「私はわかってたわ〜」

「やれやれね…あと何人増えるのかしら」

「え、なに?新しい仲間?」

アホっ子な奈々だけが救いだわ…。

取り敢えずティーはお説教だ! (きゃー!!)













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