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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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潮の香りと港

最後に少しお知らせがありますので読んで頂けると幸いです。



宿でもう一泊。

食事も温泉も堪能して、翌日の午前中には宿をでた。


バスで移動しながら気になった場所はバスを降りて立ち寄ったり…。

家から離れた土地のモールも気になって寄ってみたりと、結構あちこちへ寄り道をした。


帰りの高速に乗ったのは予定より遅く、午後三時くらいだった。

サービスエリアも止まり、私達は買い物、父さんは休憩…。

自宅に帰ってきたのは夜だった。



夕食もサービスエリアで済ませてきたから楽なものだけど。

流石に帰宅してから夕食を作るのは、私も母さんも避けたかったし…。


みんなも疲れてるみたいで、お風呂から出た後は部屋でのんびりとしてたり、もう寝てる子も…。


私もお土産を仕分けしたりだけして、のんびりしながら奈々と麻帆に帰宅の報告。

この三日の間、奈々からのメールは結構な頻度で来てたけど、しっかり返信してたからか落ち着いてた。

その奈々もあと数日で帰国するから、そうしたら遊びに来るそう。



「アスカももう寝ましょう?疲れてるでしょ」

「そうだね。リアは先に寝ても良かったのよ?」

「せっかく子供達が先に寝てて、アスカに甘えられるのに嫌よ!」

「やっぱり我慢してた?」

「我慢とは違うわね…。でも私との時間もちゃんと取ってもらえると嬉しいわ」

「そうだね。いつもみんなと一緒だから…」

「多分未亜も同じ事言うと思うわよ?」

それはそうだよね…。


大きなジンベイザメのぬいぐるみを抱えてるリアの隣へ寝転がり、私も寝る準備。

甘えてくるリアを撫ぜながら、夏休みの間に時間を取らなきゃな…と考えながらいつの間にか眠ってた。



翌日、起きてからみんなと個別に過ごす為の予定を立てようと考えてたのだけど、そうそう上手く行くはずもなく…。

「アスカー! ちょっとこっち来て!」

「ティアが直々に呼びに来てくれるって…。もしかして船が完成したの?」

「そう! 王妃様はもう現地に行ってるから」

ティーに言付けてくれても良かったのに。 (ママに会いたいっていうから)

それは嬉しいね。

私達には数日でも、ティアにはもう少し経ってるか…。 (うん! ママの魔道具でズレは減ったけどね)


うちの子たちにも声をかけたのだけど、旅行帰りで疲れてるみたいでお留守番すると…。

リズもまだぐっすりだから、リアと未亜に任せて、ティー、ティアとアクシリアス王国へ転移。



ーーーーーー

ーーーー

ーー




転移したのは、以前港へ来たときに資材が集められていた広いエリアの外れ。

「いきなり港へ飛んだんだねー」

「うん。前に一度来てるからイメージするには問題ないからね」

「おー、また潮の香りー」

つい、一昨日も世界は違うけど海の近くにいたからなぁ。 (うん!)



港に集まりつつある人達を避けるように関係者専用通路をティアに案内されて、船のドッグへ。

待っていてくれたのはアリアさん。

「アスカ様! お待ちしておりました」

「お待たせしました。 アリアさんは王妃様の護衛ですか?」

「はい! 船を見れるのも楽しみで…」

普段よりテンション高いのはそのせいなんだね。 (完成するの楽しみにしてたから)

なるほど、それはテンションも上がるよね。


ドッグには大きな帆船が停泊してて、もう少ししたら進水式らしく、王妃様も指示を出したりと慌ただしい。

兵士だけじゃなく、一般の人も港に見に来てるから、結構な人が集まってたからなぁ。


私達はアリアさんに案内されて、関係者しか入れないエリアへ来たから、人混みとは無縁。

「王妃様もお披露目を楽しみにしておられます」

「立派な船ですもんね」

「はい。我が国最大で最新鋭の船です」

王妃様が魔道具をたくさん付けてるだろうし、間違いなく最高の船だろう。


しばらく待っていたら、王妃様がこちらへ来てくれた。

「来てくれて嬉しいわ! お披露目の前にアスカちゃんに確認してもらいたくて…」

「確認ですか…?」

「ええ。基幹に当たる部分の魔道具はアスカちゃんの考案でしょう?」

魔法防壁とか風を発生させる魔道具か…。


船に乗り込み、設置されている魔道具を詳細まで確認。

魔法防壁の術式に問題はないし、ウインドドラゴンの角が出す風も問題はない。

船に関しては素人だからわからないけど…。魔道具は大丈夫。

「魔道具の術式に問題はありません。さすがですね王妃様」

「アスカちゃんのおかげなのよ?」

そうはいっても、短期間で魔刻刀を使いこなしてるのは間違いなく王妃様自身の力だからなぁ。


魔道具の確認が最後だったらしく、いよいよ船がドッグを出る。

大きな扉が開き、角による風を受けた帆が膨らみ、外へ。 (しゅっこーだー!)

ちょこっとだけ、だけどね。 (仕方ないのー)


船長らしき髭のおじさんが自ら舵輪を握り、港の一番大きな桟橋へ横付けされた。

港に集まってる人たちから歓声が上がる。

「ようやくだわ…。普通の造船より力を入れたけど、完成に時間がかからなかったのはアスカちゃんのおかげね」

「お役に立てて良かったです」


進水式は王妃様の挨拶と、船長の挨拶。

私も貢献者として紹介されたのはびっくりしたけど。先に教えてほしかった…。 (嫌がりそうだし)

まぁ…うん…。


港では海鮮料理が振る舞われるんだとか。

海の幸に感謝し、新しく海に出る船の安全を祈る…これがこちらの進水式らしい。


「このまま、少し船で海に出るわよ」

船内に運ばれてきた料理を私達も少し頂いてたら、突然そう言われてびっくり。

それならみんな連れてきてあげたいな…。 (リズも喜ぶの)

だよね…。


王妃様に許可をもらって、みんなを迎えに行った。

ユウキとスピネルも見たいからと同行。


「さぁ、性能のお披露目を兼ねて出港するわよ!」

王妃様のその声とともに船はゆっくりと港をでた。








今年の投稿頻度に関してお知らせです。

投稿開始からほぼ休みなく毎日投稿してきましたが、今年は少しスローペースでいこうと思います。

最低でも週一ではあげられるようにしていきますのでよろしくお願いします。

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