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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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家族旅行へ

今回から通常のお話に戻ります。



今回も色々とあったけど、ようやく地球に帰ってきた。

両親は好みの家が無かったそうで、一緒に帰宅。

時間やお金はかかるけど、一から建てる事にしたらしい。

お金を私も出そうかと言ったのだけど断られてしまった…。 (そこはお察しください?)

なのかな…。


私達が此方にいる間は両親も基本はこっちにいるし、家も手放す気はないらしい。

それを聞いてホッとした。

「永住する時はみんな一緒にだよ! そうなってもこの家はこのままにしておきたいの。だって、アスカとユウキの生まれ育った家だからね」

「ありがとう。そうしてもらえると嬉しいな。やっぱりここは特別だから…」

育ってきた思い出、召喚された思い出、未亜との出会い、両親とのケンカ…。

色々あったからこそ大切な場所。

今はうちの子達も連れてきてる場所でもあるから…。 (ティーも実家感覚!)

ふふっ、そうね。



あちらでは結構な時間を過ごしたけど、地球では一晩しか経過してないから、奈々や麻帆もまだ帰ってないだろうし、お土産も渡せないな。

そう思いながら確認したスマホには、奈々からの大量のメールと着歴、麻帆からはお叱りのメールが…。

こっちでの経過時間は一晩だよね!? (うん)

しかも奈々は海外旅行へ行ってるのに…。

内容はあちらで撮った写真とかから始まり、返事がないから心配してて…最終的には捨てるの?みたいに病んでる。

一晩でどうなってるのよ…。私は異世界に行ってるからって伝えてあるはずなのに。


それをメールで伝えたら直ぐに通話が…。

半泣きの奈々に説明するのに随分苦労した。

奈々ってホントこんな子だったっけ?と心配になる。

麻帆にはメールで説明したら、付き合い始めだし、片思いを拗らせてたからしばらくは不安定なんじゃないか?って。

どうしたらいいのよ…。


どちらにしても、奈々が帰国するまでは直接会うことも出来ないから、私はスマホを離さないようにするしかない。

私もうちの子達と出掛けたりしたいのだけどなぁ。 (水族館!)

そうだよー。 (わーい!)



両親にも出かけるって言ったら、それなら家族旅行としてみんなで行こうって話が大きくなって。

「せっかくだし泊まりで行こうよ!」

「ナツハ、気持ちはわかるが今から宿を取るのは難しいと思うぞ?夏休み中だからな」

「お盆前か後なら何とかなんないかな?」

確かに泊まりのがゆっくりはできるけど、突然だからな…。


手分けして大人数でも泊まれる宿を探して調べたり連絡したりしたけど、当然空いてるはずもなく。

「せっかくの旅行なのに…」

落ち込む母さんを見てらんないけど、こればっかりはなぁ。

「母さん! 空いてるって! 団体のキャンセルが入ったみたいで貸し切り状態らしいよ」

「ユウキ本当?じゃあ確保して!」

「了解」

マジかぁ…。 (幸運?)

だねぇ。団体のキャンセルか。宿としてもギリギリでキャンセルされて困ってただろうなぁ。



ユウキのお陰で宿の確保はできたのだけど、出発が明日っていうのは…。

仕方ないといえばそれまでなんだけど、今日中に準備しなきゃいけない。

私達は慌てて旅行の仕度を始めた。


ただ、みんなマジックバッグを持ってるし、必要なものは常に持ち歩いてるから、思ったほど大変ではなかった。

持っていくおやつとかを買いに、みんなでお散歩がてらスーパーへ行くくらいに余裕はあった。


「お姉ちゃん、明日の朝に出発なんだよね?」

「うん。二泊出来るみたいだから、明日の午前中にチェックインして、少し観光。二日目に水族館に行って、三日目にまた少し観光して午後には帰ってくるよ」

私達だけなら電車で行くつもりをしていたのだけど、父さんがマイクロバスをレンタルするって。


うちは人数が多いから、そっちのが安上がりなんだとか。

父さんのワゴンを内部拡張する?って言ったら怒られた。

「あのな?車には定員ってのがあるんだよ。いくら拡張してみんなが乗れたとしても、明らかに不自然な人数が乗り降りしてたら不味いだろ!」

「そんな態々見てる人いるかなぁ…」

「姉ちゃんさ?もう少し自分が目立つのを自覚したほうがいいよ?そうじゃなくても髪の色とかで目立つ子が多いんだから」

そう言われたら言い返せないけど…。


「運転する父さんが、慣れた車のがいいかと思ったんだよ」

「それはありがたいが、大丈夫だ」

余計なお世話だったかな…。



此方ではみんな揃って初めての遠出になるから、リアを筆頭に全員テンションが高い。

今もお菓子コーナーで何を買おうか悩んでる。

「移動中にも欲しいし、宿でも必要よね!」

「行った先で食べ物買うのもいいと思うの…」

「確かにそうね! じゃあ程々でいいのかしら」

悩んでる姿が可愛らしい。


リズとティーは駄菓子のような細かいお菓子を少しずつカゴに入れてる。

幼い頃の遠足を思い出すなぁ…。


私は念のために多めにお菓子を買い込んでる。

もしかしたらティアが来るかもしれないし…。 (多分無理?)

そうなの!? (シルフィー様が行けなかったのに海水浴を堪能したから)

あぁ…。 アキナさんに止められてたもんね。 


それならシルフィー様を迎えに行こうかとも思ったのだけど、国交に向けてお勉強で忙しくしているからと、ティーに止められた。

じきに船も完成するって言ってたもんな。 (一月もしたら進水式!)

その時はお祝いに行かなきゃだね。 (乗れるかな)

どうだろうね。私達はあくまでも他国の王族だし…。 (おっきい船乗りたかったのー)

多分、魔道具の確認とかで一度乗るんじゃないかとは思うけど、そのまま海へ出れるかはわからないね。 (ちぇー)



じゃあ、あちらへはお土産を買っていくしかないか…。 (ママ、それならお願いがあるの!)

うん? (カメプロで撮影したいから、見た目をスマホに見えるようにしてほしいの)

なるほど、それはいいね。フラッシュを使わなければカメラでの撮影も許可されてるし。



スーパーから帰宅後、ティーとリアのカメプロのカメラの方を見た目だけスマホに見えるように外装をカモフラージュ。

スマホでいう画面部分を板状にした魔石で画面に仕立て上げて、プロジェクター代わりになったから単体で扱える。 (カメプロverⅡ)

そんな感じね。


リアもフィアに見せてあげたいって言うからちょうど良かったし。

落とさないようにネックストラップもつけてあげた。

横で見ていたリズが欲しがるかと思ったけど、そんなことは無く…。

私に甘える方に忙しいみたい。

ここ最近、リズが私にベッタリなんだけど、どうしたんだろう? (たぶんねー)

うん? (色々とママの凄さとかを目の当たりにしたからかと)

ふむ…。悪い気はしないのだけど、リアや未亜が少し寂しそうなんだよなぁ…。


今は様子見かな…。

好きにさせておいてあげよう。












誤字報告ありがとうございました。

いつもありがとうございます!

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