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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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ドラゴライナ王国のクリスマス 前編

クリスマス番外編になります。

本編とは時系列がズレますのでご了承ください。



「ママ、アキナさんからご指名です!」

「どういう事!?」 

指名制度とかあったの? (呼んでるってだけ)

あ〜、了解。


自宅でのんびりしてたら急な呼び出し。珍しいな…。

ティーの様子から緊急でもなさそうだし。 (違うよー)


緊急じゃないならと、みんなもついてくると言って、一緒に転移。



ーーーーーー

ーーーー

ーー



お屋敷ではアキナさんとスノウベルさんが待ち構えていた。

「じゃーん! これなんでしょう?」

アキナさんが持ってるのは…。

「クリスマスの本…それどこで手に入れたのですか!?」

「セルナの所だよー。これ、うちでもやるから力を貸して!」

「また雪が見られると聞いた…」

スノウベルさんが同席してる理由はそっちか〜。


「空を飛ぶソリと、スノウベルさんのお好きな雪ですね」

「それももちろんだけど、サンタ役もだよ! もう本はコッチでも出回ってるから、白銀の髪の女の子じゃないとね!」

そうだった…。去年、アクシリアス王国で私がサンタをしてたのを結構な数の人に見られてたから、サンタ=コスプレした私、になってるんだった…。 (本とかもみんな新しくなったの!)

頭痛い…。けど、実際にアキナさんが見せてくれた本にはヒゲのおじいさんなんて出てこないもんなぁ。


「アキナさんがサンタ役をされたほうがみなさん喜ぶのでは…?」

「甘いなー。今うちで子供たちに一番人気なのはアスカちゃんなんだよ!」

何故に!? (屋台のゲームに、景品のステッキ。ステッキのサバゲー、国を守る魔法防壁…)

わかった、わかったから!


「それなら新衣装が必要なの…任せて、お姉様」

シエルが張り切ってらっしゃる!? (諦めてもろて)

…はい。


それから数日かけて打ち合わせや準備を行った。

その間に街はクリスマスツリーや、イルミネーションでの飾り付けも進んでいて、それらのチェックにも同席。

「こうした方がいいとかあったら教えてね! もちろん皆もだよ」

実際のクリスマスイルミネーションを知ってるのは私を含め、未亜とユウキだし、去年アクシリアス王国で見たのもうちの子達だからな。


「街が大きいから、各エリアにツリーは設置したのだけど、それも見てもらえる?」

アキナさんに案内されたのは、一番大きいっていう、王族エリアから続くメイン通りにあるクリスマスツリー。

「お姉ちゃん、私こんな大きなツリー見たことないよ…」

「奇遇だね、私もだよ」

アクシリアス王国のでも大きいと思ったのに、それの何倍!?


「実家の森へ行って大きな木をもらってきたんだよ! 頑張った!」

まさかの女王様自ら運んだとか…。気合の入り方がヤバいわ。


そのツリーも現在進行形で飾り付けが進んでいる。

ただ、灯りの魔道具を応用したイルミネーションだけなのは、このサイズだと寂しく感じてしまう。

アキナさんもそこが気になってたらしい。

なので、飾りのバリエーションの提案と…

「イルミネーションの形そのものを変えてみますか…」

「どういう事?」

実際に作ったほうが早いかなと思い、ツリーに合わせてバスケットボールサイズの飾り付けを作り、明かりの魔道具も仕込んだ。

星型から雪の結晶、雪だるまやプレゼント型等、みんなと相談し、思いつく限りの飾りのデザインを作成。

色も様々だし、明滅もする。


「いいよ! すごくいい!! やっぱり相談して正解だったよー」

「では、大量生産しますね」

「お願い! 設置はこっちでやるから」

街のツリーを全部見て回り、それぞれのサイズに合わせて作成。

明るさも、元々のイルミネーションを邪魔しない程度に暗くしてある。



ソリの方は既に出来ていて、降雪魔道具を装着するだけになってた。

ただ…ソリがでかい! 何人乗り!? (ちょっとしたバス)

うん。 


でも理由は素敵なものだった。

「抽選になっちゃうけど、小さな子供たち限定で乗せてあげたいの。まだハーフドラゴン化して飛べない子達とかに、飛ぶ経験をさせてあげたくてね」

「そういう事でしたか」

うん、それは断れないし、乗せてあげたい。 (あははっ)

となると、安全対策もしておかないとな…。

飛ぶ子を想定してるのなら風は感じられないといけないから、単純に魔法防壁で覆ってしまってはまずい。上空は寒くもなるからその対策もしなきゃ…。


…ベルトをつけるか。子供って予測不能な動きをするから。

ある程度自由には動けて、ソリからは落ちない長さで…。



此方では既に私の召喚獣は周知されてるし、今回ソリを引くのはチョコ。

クッキーとラムネは降雪をサポートしてくれる。

魔道具を装着したソリを見せながら、手伝いをお願いしておく。

「私もサポートできるわよ〜?」

「ミストで?」

「ええ〜!」

「じゃあ、私と一緒にソリに乗ってサポートお願いね」

「任されたわ〜」

魔法学園でダイヤモンドダストも見せてくれたくらいだしな。 (ティーもプリンと飛んでもいい?)

アキナさんに確認して許可が貰えたらいいよ。 (聞いてくる!)

許可が貰えたら、リズも乗せてあげてね。 (当然なの!)



ソリに乗るための抽選会場がどうなってるのかと一度見に行ったら、あまりの光景に目眩がした。

ちょうど私達の屋台のある場所、そこに併設されてたのだけど、子連れの人達で長蛇の列。

これは…何度かに分けて飛ぶことになりそうだわ。


案の定、アキナさんからも飛ぶ回数を増やしてほしいと要望があった。

子供達のためなら私も頑張るよ!



完成したソリのお披露目をアキナさんとスノウベルさんにしていたら…

「これ…一つ欲しい」

「降雪魔道具ですか?」

「そう…うちの庭に置きたいから。時々雪は見たくなる」

「庭ならいっか…。室内はやめてね?」

「わかった…」

「ごめんね、追加で一つお願いできる?」

「わかりました」

故郷が雪国だって言ってたもんね。 (どんなところだろう?)

南極とかみたいな場所かも? (それは、人が住めない!)

ドラゴンしかいないかもだね。 (ちょっと気になる)

確かに…。








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