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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第七章

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友達?それとも恋人?



奈々がこうなってる原因がわかった? (バッチリ!)

さすが優秀…。 (原因はママ!)

私!? (奈々の治療する時に全力で力を使ったから)

でもあれは治療だよ? (そうなんだけど…ママがやり過ぎたからそれを有耶無耶にする力が働いて…)

他の人も治したからってこと? (そう、奈々にかかってた強制力にもそれが上書きされたのだけど、直接関わりの深い奈々にはそれが効かなくて)

前の強制力まで… (パーンっ! てなった)

相殺されて消滅したのか。 (今から奈々にもう一度できるけど…)

けど? (ママとの記憶に影響が出るかも)

……それは。 しかも私が原因で思い出してしまったのに、それをまた封じるとか、ちょっと私にはできない。



「アスカ、聞いてる?」

「え…ごめん、ちょっと考え事してて」

「誰にも言わない。だから…」 

「だから?」

「すぐにとは言わないから、恋愛対象としてみて?」

「奈々を?」

「うん。親友でもあり、恋人! 私が目指すのはそこ! 一番うまくいくカップルだよ」

確かに何かで聞いた気がするな…友達みたいに自然体でいられるカップルが一番長続きするとか…。


「私は何を見せられてるのよ…」

それは…なんかごめん。

「とりあえず離れなさい。 いつまで抱き合ってるのよ」

そういえば飛びかかって来たのを抱き止めたままだったな。



離そうとしたのだけどしがみついて離れない。

「約束してくれるまで離れないー」

「それはどうかしら」

「あははっ…麻帆やめっ…ちょ…っ、あははははっ」

ゴッ!!

「いったいっ!!」

麻帆にくすぐられて暴れた奈々は、頭を私の顎にぶつけて蹲った。


「アスカちゃんは平気?」

「うん、まぁ…奈々の頭突き程度ではダメージとか入らないよ」

「魔王様だったわね…」

「っーーー! 絶対にコブになった! 傷物にされた!」

もうめちゃくちゃ…。 (ママは大変だー)

…いい加減、みんなと話し合う時なのかな。私も自分の気持ちがようやくわかったから…。 (おーついに!)


そうなると…一番最初はやっぱり師匠とメリアさんか…。 (そこから!?)

順番でいうならそこかなーと。 (まぁそーだけど…)

むしろ奈々が一番最初!? (要確認!)



「ねぇ、奈々。大切なことを聞くから正直に答えて」

「うん?責任取る気になった?」

「わかったから! いつから?」

「好きになったの?」

「そう…」

「中学に入って見かけた時! まだファンクラブとか出来てなくて、縛りもなかったから…声かけたの覚えてない?」

「声かけてきたというか……入学式の日に、曲がり角でぶつかってきたね」

「それそれ!」

「ベタな事したわね…そういえば初日から食パンない?とか意味のわからない事を言ってたのはそのせいだったのね」

「インパクト大切!」

確かにそれは一理ある。だって、あの時奈々は教科書くわえてたからな。 (痛い子や!)

何もなかったんでしょうね手頃なものが。

配られたばかりの新品の教科書に歯型つけてたからよく覚えてる。



「それで手を貸して助け起こして…教科書くわえたまま、もごもご言ってた」

「…何してんのよ奈々は! 初対面最悪じゃないそれ…」

「ううん、面白い子だなぁと思って、話しやすかったから失敗ではなかったよ」

「作戦勝ち!」

作戦とか言っちゃったら台無しだけど…。



そうなると奈々が一番最初か。


「奈々、今から多分私はすごく最低なことを言うよ。それでも受け入れてくれるのなら…」

「大丈夫! どーせ恋人が大勢いるって言いたいんでしょ?」

「間違ってはないけど、そうなるかもしれない…最低だよね」

「うん! たぶんそれは最低! でも諦める。みんなもきっと私と同じ気持ちだから、諦めろなんて言えないもん」

「奈々…」

「話し合いは必要だと思うけどね」

そう言って笑う奈々。

これが正しいのか間違いなのか私にはわからないけど、向き合うと決めた以上、いい加減な事は出来ない。


「アスカちゃん私は?」

「麻帆も!?」

「私は恋人とかそういうのはよくわからないけど、仲間はずれは嫌よ!」

「麻帆もハーレム入ろーぜー!」

「それもいいわよね。楽しそうだし」

意味わかってるのかな、本当に…。 



背後から気配がして、抱きつかれた。キャンディ…聞いてたの?

「ますたぁ?それなら私もちゃんとその中にいれてほしいわ〜」

「キャンディ、本気なの?」

「サキュバスだからって誰でもいいわけではないわ〜私はますたぁだけよ〜?今までもこれからも」

「わかったよ…。とりあえず順番に話していくから、もう少し待っててもらえる?」

「ええ〜、散々待ったもの〜それくらい平気よ〜」

ごめん…キャンディ。魔王時代からだもんね。 (吸いつくされない?)

なにが!?サキュバスって血を吸ったりしたっけ… (あーわかんないならいーや!)

ちょっとティー? ティー!? (〜〜♪)

はぁ…。


順番になったら喚びだす約束をして、キャンディ達を送還。

話し合いたいって言う奈々をつれて自宅へ転移した。








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