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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第七章

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避暑に行こう



夕食後にのんびりしてたら、奈々からメッセージ。

明日行くから! って。

そんな、念を押さなくてもわかってるよ!?


迎えが必要かと思って聞いたけど大丈夫って。

麻帆もいるし平気かな。


どこか行くにしろ、来てから一緒に相談すればいい。


「アスカ、明日友達が来るのよね?その連絡?」

「うん、前に話したとおり二人が泊まりに来るよ」

「私達も一緒にいるわよ?」

「構わないよー」

ティアねえ様とピナさんは一度向こうへ帰ってるけど、他のみんなは当然いる訳だし。




翌朝の早朝には奈々から家を出たってメッセージが。

まだ洗濯とかしてる最中だったからびっくりした。 (気が早い!!)

ほんとよ…。まだ八時前なのに。 麻帆からは奈々を止められなかったってメッセージが。

三十分もせずに来ちゃうだろうから、準備しないと。


急いで洗濯を終わらせると自室に戻り、空間拡張をしつつ部屋の中にテントをいくつか設置。

テント内は居心地よくしてあるから、不便はないはず。 (ママ、来たよ!)

わかった、ありがと。


玄関に迎えに行くと、未亜が応対に出てくれてた。

「未亜、ありがとね」

「ううん。こんな早いと思わなくて…」

確かになぁ。


「ほらみなさい! だから早すぎるって言ったのよ」

「えーだって楽しみすぎて! この為に追試頑張ったんだから」

「ごめんね、奈々が…これ、よかったらみんなで食べて」

「ありがとう麻帆、二人ともいらっしゃい」

麻帆が渡してくれたお土産は冷やしておいたほうがいいそうなので冷蔵庫へ。

二人で選んで買ってきてくれたらしい。

ついでに二人に冷たいお茶を出してあげる。


「ありがとー! 朝でもすでに暑かったから」

「そうよね、THE夏って感じだったわ…」

夏は日の出も早いからもうすでに外は暑いか。


二人を部屋に案内。

室内を見てびっくりしてたけど、予想外だったみたいで喜んでくれた。

「キャンプみたいだね!」

「うん。ほら、うち家族が多いからみんなが楽しめるようにと思ってね。好きなテント使っていいよ」

テントに入った奈々が中の広さにびっくりしてるな。

「アスカちゃんが魔法とかでなにかしたのよね?」

「まぁね、麻帆はよくわかったね」

「明らかにテントのサイズに対して中の広さがおかしいからよ! 普通じゃないもの」

「いいじゃん! 絶対に何か面白いことがあると思ってたけどいきなり驚かせてくれた」

「麻帆も奈々くらい素直に楽しんでくれればいいのに」

「…それもそうね。せっかくだもの」

荷物をテントに置いてもらって、予定を話し合う。


「何処かへでかけてもいいし、のんびりしてもいいよ?」

「今から外に出たら死ねるよ?」

「熱中症も気をつけなきゃいけないくらいなら、室内のが安全かもしれないわね、この部屋本当に涼しいし…」

でもなぁ…せっかく遊びに来てくれたのに家に引きこもってるだけってのも。

する事も無くなりそうだし。 (それならアクシリアス王国行ったら?ちょうどママに王妃様が用事あるって)

それもありか…向こうなら年中通して心地良いもんね。 (うんうん!)

二人に確認してからにはなるけど…。


「良かったら、また異世界に行かない?あっちは暑くないから過ごしやすいと思うよ」

「えぇ!? いいの!? 行きたい!!」

「そんな簡単に行けるものなの?異世界って…」

あー…あまり簡単だと思わせないほうがいいのかな? (うん、お手軽感は無しで!)

了解。


「私が結構魔力を使うから…」

「アスカちゃんに負担かけてまで行きたくないわよ?」

「それは私もやだな」

うぅ…どうしたらいい? (しょーがねぇーのーティーに任せて!)

お願いします。


テントにひょこっと顔を出したティー。

「ママは強いから大丈夫! でもいつでもポンポンは行けないから、今ならチャンス! 出血大サービス中!」

「タイミングって事ね?アスカちゃんに負担は?」

「大丈夫よ。しばらくすれば魔力も回復するから」

「それなら行きたい!」

ありがとうティー。 (どういたしましてー!)


当然うちの子達にも確認したらついてくるって。

ユウキはスピネルと部屋にいるからいいや…いちゃいちゃしてる現場を見るのはお互いにキツイ。


魔力隠蔽だけはして…と。

いつものように魔力ドームでみんなを包んで転移。


ーーーーーー

ーーーー

ーー



「うわっ、すごっ…何この豪華な部屋!!」

「ママの部屋!」

「なのです! お母様はさいきょーですから!」

「アスカちゃん、あの子は…?お母様って…」

「あ、紹介まだだっけ…」

未亜以外、一通り紹介しておく。

麻帆はリアやティーも初対面だしね。


「ドラゴンなの? 女の子にしか見えないわ」

「それはそうよ。完全に人化してるんだから、見てなさい?」

リアは器用に翼とかを出してみせた。

「うわっ、可愛い!!」

「あっ、触るな! 私に触れていいのはアスカだけよ!」

「えーケチ」

相変わらず奈々は怖いものなしだな。


シエルも耳の偽装を解いてるから、エルフ特有の耳が見えてるけど、リアのインパクトに負けたらしい。

変に意識されるよりいいか。


「ママ、王妃様呼んでいい?」

「そうね、挨拶しないと」

「格好とか大丈夫かしら…高貴な方なのよね?」

「とりあえずはそのままで。異世界から来たってパッと見でわかってもらったほうがいいから」

事前に連れてくるって連絡してないしね。


「奈々、失礼の無いようにしなさいよ! バカなことしたら首が飛ぶわ」

「うぇぇ!? おとなしくしてる…」

そんなこと王妃様がするとは思えないけど、大人しくしてくれてるのならそのほうがいいか…。 (やらかしそう!)

だ、大丈夫。奈々も悪い子ではないし。


暫くしたら王妃様がユリネさんとドラゴン姿のティーを連れて部屋に来てくれた。

ティーは部屋に入ると定位置のベッドの上に収まる。 (スリープモードに入ります)

はーい。何度見ても不思議だけどね。隣には普通にティーがいるから。


「お友達を連れてきてくれたって聞いたわ。いらっしゃい。ようこそアクシリアス王国へ」

「は、はじめまして! アスカちゃんの友達の麻帆といいます。突然お邪魔してしまって…」

「いいのよーアスカちゃんには好きな時にいつでも来てって言ってあるのだから」

「わ、わたくしは…奈々ともうします! よろしくお願いします!」

誰だよ。 (ウケる)

うん。ガッチガチじゃん二人とも。


王妃様はそんな二人を気遣ってか、座るように言うと、ユリネさんにお茶の仕度をさせてる。

「ユリネさん、ありがとう」

「いえ、この部屋専属のメイドですから。今日はライバルもいませんし」 

ライバル…? (ピナさんのこと)

あぁ。そういえば初対面の時に揉めてたね。


お茶をしながらしばし談笑。

午前中のお勉強が終わったと、アルフィー様も部屋に来てくれた。

「おねーさま。いらっしゃいませ」

「お邪魔してますアルフィー様。お勉強は順調ですか?」

「はいっ! しるふぃーおねーさまとはちがいますから」

何があったの?


「ふふっ…アルフィーはしっかり勉強してるものね」

「はい、おかあさま!」

「あの、シルフィー様は…?」

「あの子の報告書を見たら、遊び呆けてたのがわかったからね、今はその埋め合わせをしてます」

「そうですか…すみません。お任せされていたのに…」

「アスカちゃんに頼んだのは、手を出してって事よ?」

王妃様はふふってわらってるけど、それシャレにならないから! 


「だいじょうぶです、もしものときはあるふぃーがいます!」

「そうね〜」

何がそうね〜なのよ! (ママに嫁ぐ?)

産まれを見守った子を!? 冗談でしょう…。


うちの子たちは大きなため息をついてるし、奈々と麻帆は意味がわからないって顔をしてる。

大丈夫。私も意味わかんないから…。



「さてとーじゃあ行きましょうか!」

「どこへですか!?」

「海よ!!」

海!? こっちも今、夏くらいだけど、泳ぐほど暑くはないよね?












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