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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第七章

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お散歩とお買い物



「わう♪」

レウィ、嬉しそうだね。 (ママもいて、みんなとお散歩だし)

私も楽しみになってきたよ。


「母さん、どこに行くつもりしてるの?スーパー?」

「のんびりモールまで歩こうかなーって思ってるよ」

「そう。じゃあ一箇所寄り道してもいい?」

「いいよーどこに行くの?」

「ちょっとねー。帰ってきたご挨拶に」

みんなが出かける仕度をしている間に、お狐様へ持っていくお土産の準備をした。


ミノウシを串焼きにしただけなんだけど、美味しいから食べてもらいたい。

焼いてたらうちの子たちが寄ってきて、味見〜とか言って半分くらい食べられてしまった…。 (もぐもぐ…)

焼き足さなきゃ。



「アスカ様、如何でしょうか…?」

シエルに教えてもらいながらこちらの服に着替えたと言うシルフィー様も降りてきた。

「シルフィー様は何を着ててもお綺麗ですね。こちらの服もよくお似合いです」 

「そんなぁ〜/// ありがとうございます」

照れてるのかくねくねしてるな…。

夏も近いから爽やかな色のワンピースがよく似合ってる。

麦わら帽子でもかぶったら海が似合いそう。

製作者のシエルも満足げ。


ピナさんは仕事だからって頑なにメイド服のままだから服を買わないとな…。 (コスプレみたいで目立つ)

うん。なんとか説得するしかない。

「リズも着替えなきゃダメよ?ほらこっちに来なさい」

「はいなのです!」

「ありがとリア、任せるね?」

「ええ!」

リズの服はティーとお揃いになるように、シエルが作ってくれたようで、動きやすそうなオーバーオール。


「お母様!」

「可愛いよ。シエルとリアにお礼言った?」

「シエル姉様、リア母様ありがとうなのです!」

「いいのよ。出掛けるときは母様達の言うことをちゃんと聞くのよ?」

「はいなのですー」

「リズかわいいの…」

「シエル姉様の服は最高なのです!」

ふふっ。なんかいいねこういう雰囲気。


「お嬢様、私も同行してよろしいのですか?」

「当たり前だよ。ただ、こちらでそのメイド服は目立つから着替えを買わなきゃいけないよ」

「しかし…私は仕事ですから」

「そうだなー…例えばメイドさんたちの中に一人、忍び姿でいたら目立つよね?」

「当たり前です!」

「ピナさんのメイド服はこちらではそうなるよ?忍びが目立っていいのかなー?」

少し言い方は意地悪かもだけどごめんね…。


ピナさんはそこまでですか!?それはマズいです! ってようやくわかってくれたらしい。

「ではこの姿で外出しては不味いのでは…」

「ピナさんは私と背が変わらないし、取り敢えずは私の服を着てもらうよ。出先で買うから、ちゃんと受け取る事。いい?」

「…はい。ご迷惑をおかけします」

「アキナさんも言ってたけど、私達は家族。ね?」

「はいっ…」

ストレージに持ってた、シンプルでくせのない服を渡してあげた。

「私達の部屋で着替えてきて」

「かしこまりました」

よし…これでいいかな。 (ばっちしー)


「アスカお姉ちゃん。私も大丈夫…?」

スピネルは魔力で服を作るって言ってたからな…。 (どこのパンクロッカーだ!)

ユウキの影響だな。 まぁ多少目立つだろうけど、大丈夫でしょ。可愛いし。

「大丈夫だよ。ユウキとお揃い?」

「…そうなの。かわいいって言ってくれた…」

「良かったね。スピネルは美人なんだから自信持って」

「ありがとう…」

「姉ちゃん! スピネルを口説くのはだめだからな!!」

「そんなつもりはないよ!?」

酷い言いがかりだ…。 (ママは無自覚)


「アスカらしいわね…」

「私はもう慣れたかなーあはは…」

レウィはその前足でポンポンするのハマってるの? (レウィ的マイブーム)

もう!

レウィをわしゃわしゃと撫ぜてたら魔道具の通知? あぁ! いいよ。許可!


目の前に魔法陣が出現。ティアねえ様が転移してしてきた。

「アスカー!」

「いらっしゃい。早かったねー」

「こっちではそんな感じ?ちょっとは我慢したんだけどー」

あー時間の流れ違うからか。いくら出来るだけ連動させるようにと調整しても全く同じではないからな…。

使い勝手を考慮した結果だから許してほしい。 (精々、プラマイ二日くらい!)

許容範囲か。一月のズレに比べたら。 (うん!)

 

「ちょうど出かけるところだからティアねえ様も一緒にいこう?」

「うん! 着替えてくるー」

「ピナさんも着替えてるからねー」

「はーい!」

パタパタと私達の部屋へ向かった。

「ついさっきこっちへ来たばかりなのに…もうねえ様が来たわ」

「そうはいっても少し時間は経ってるからなぁ」



二人が着替え終わるのを待って、いよいよ出発!




モールまでの道順で必ず通る神社。

「母さん、寄りたいのここだよ」

「へぇー、懐かしいね。アスカがケンカして謝りに来て以来かなー。相変わらずここは沢山いるね」

そっか。母さんには見えてるよね。


スピネルは何故か入りたがらないからユウキと鳥居の外でお留守番。

精霊にも相性とかあるのかな…。リコ達とは仲良さそうなのに。

世界が違うってのもあるのかもしれないけど…。



私達が鳥居をくぐると、ちょうど神主様がお掃除してみえたから挨拶。

両親が話してる間に私達はお狐様の元へお邪魔する。


お社の中ではキレイなお狐様がぐてーっと寛いでた。 (休日のお狐様)


”久しいのぉ〜うちの子らは、元気にしておるか?”

はい。

「シエル、ティアねえ様、ぼたんとうどん出してあげて」

二人も察したのかすぐに呼び出してくれた。

”元気そうじゃな。今日は顔を見せに来てくれたのかえ?”

それもですが、美味しいものをお届けに。

”それは楽しみじゃな!”

たくさん焼いてきたミノウシの串焼きを並べるとわぁっと小さなお狐様でいっぱいになった。


”これは…異界の食べ物か?”

まずかったですか!?

”いやいや…世界が違えど美味いものは美味いと思ってな”

良かった…。


しばらくお狐様と異世界の食事事情などを話して、またリコと話したいと言われたから呼び出した。

「ママ? あぁ…ここね。ありがとう。私はしばらくここにいるわ」

「うん、リコはフルーツのがいいかな?」

「そうね…」

山盛りでフルーツも渡しておく。

「種とかは処理しておくわ」

「お願いね」

外だし、もし根付いたらエライことになる。 (さすが樹の精霊)

助かるよね。


お暇する前にみんなでお参り。

初めての子達はうちの家族が教えてくれてて微笑ましい。

「アスカ様、ここはなんだか神聖な感じがいたしますね」

「はい、この辺りを守護されている神様の住まう土地なんですよ」

「神様…こんな身近に感じられるのは素敵です」

「そうもしれませんね」

こういう場所が無くならずにずっと残っていってほしい、私はそう思う。 




名残惜しいけど、あまり大人数で長居してもご迷惑になるし、私達は神社を後にした。

レウィもお散歩の続きを待ってるし。




モールには当然ペットコーナーのある所から入ったのだけど、リズとスピネルがショーケースの動物たちに釘付けになった。 

「ユウキ、この子可愛い…」

「フクロモモンガかー珍しい動物がいるね」

スピネルは小動物コーナーから出てこなくなってしまった。

ユウキが傍にいるからいいか。


リズは猫が珍しいのかずっと眺めてる。

これは…動物園とか水族館へ連れて行ってあげたら喜ぶかな? (行きたい!)

じきに夏休みだしそれもいいかもしれないね。 (やっふー!!)


「私は食品の買い物に行ってくるから、二時間後にここで待ち合わせようか?」

「ごめんね母さん、ちょっと引き離すのも可哀想だから」

「いいよ、誰かついてきてくれる?」

「それなら私が行くよお義母さん」

「ありがとーじゃあ未亜ちゃん借りてくねー」

両親と未亜は食品売り場へ。


私達はしばらくペットショップで動物を見て、ユウキとスピネルにレウィを任せ二階の婦人服売り場へ行くことにした。



シルフィー様やピナさんの服はドラゴン姉妹やシエルが選んでくれた。

当然お金は私が払うのだけど、渋るピナさんには主からの支給品って言って渡した。

お給料も払ってない主なのだから、これくらい受け取ってほしいよ…。 (ドラゴライナ王国から、王族警護としてお給料はでてるから)

それでもだよ。私だってなにかしたいの!



雑貨屋でやっとリズに専用の箸も買ってあげられた。

「お母様、ありがとうなのです! リズ専用…」

「そうだよー。大切にしてね?」

「はいなのです!」


みんなも羨ましそうにしてたから全員に好きなカトラリーを選ばせてあげた。

シエルとドラゴン姉妹は箸も当たり前に使いこなしてるから箸を。

シルフィー様はスプーンとフォークのセット。

ピナさんも厳選して箸を選んでた。

それで思いついたのが、ピナさんに刀を支給しようかなと。忍びだし! (いいかも!)

帰ったら相談して作ろう。


レウィのは申し訳ないけど私が選ぶ。ここにつれてこれないし…。

スプーンとフォークなら使いこなすからね、あの子。

白い柄の握りやすそうなのを見繕った。

スピネルにはイメージにピッタリの黒い箸があったから購入。ユウキから渡してもらおう。


後はリズをおもちゃ売り場に連れて行ってあげたい! (喜ぶの!)

だといいなぁ…。








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