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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第七章

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フリーマーケット



ティアねえ様としばしの別れ。リズは少しグズっていたけど、また会えるからとリアが抱きしめてた。

当のティアねえ様は私に抱きついてたし…。

その後、ティアねえ様はリズにもハグをして、必ず会いに行くからって約束。それでリズも落ち着いてくれた。



ーーーー

ーー



ドラゴライナ王国へ転移してきて、先ずしたのはステッキの量産。

時間を見つけては少しずつ進めてはいたけど、数が数だから。


アキナさんも忙しいみたいだったから、みんなにはのんびりしててもらってその間に作り足した。

完成したものはお屋敷のメイドさん経由でアキナさんに納品してもらえるから任せてある。


ユウキはスピネルと一緒に私達のお店へ景品の補充に行ってくれてる。

そっちも数は多くないけど作り足したからね。



両親は挨拶もそこそこに、またお祭りの手伝いにでかけた。

今はお店より、アキナさんのサポートをしているそう。

そろそろお祭りも折り返しだもんな。 (前半の一大イベントはステッキだった!)

後半はうちの屋台でだしてるゲームで大会があるんだっけ? (そう!)

そっちも作り足すべきか悩むな。 (あとねー、後半にも狩猟大会あるよ)

へぇー。みんなが参加したがるのならまた来よう。 (いきたいー!!)


「お嬢様、陛下の時間が取れるのが夕方以降になるそうで、お祭りへ参加するなり自由にしててほしいとのことです」

「そうなんだ?ありがとうピナさん」

「いえ…今はちょうどバザーもやっていますから、よろしかったら…」

フリマみたいなものかな。


みんなにどうしたいか確認したら、行きたいって。

なのでユウキ達が戻るのを待って街へでかけた。



王族エリアから住宅街までは遠いから、いくつか街にある転移を経由。

ギルドカードが身分証明になるから手間がなくていい。

ただ…毎回”Aランク!?失礼しました!”とか、”お、王族の方…申し訳ありません!”とか…軽いパニックになるから、周りもざわつく。



ようやく静かなエリアに到着して、ホッとする。

「今回は住宅街のイベントで、一般家庭が庭先で販売していますから、変わったものもあるかもしれませんよ」

案内してくれてるピナさんが説明してくれる。

ガレージセールみたいだな。


住宅街ということで、あまり大人数なのも迷惑になりそうだからチームを分けることにしたのだけど…。

「僕とスピネル、レウィはこっちに来てくれるって言ったけど…」

「んー仕方ないか。キレイに半分にはなれないね」

「姉ちゃんはその辺の見通しが甘いよな。少し考えたらわかるよ?」

「言い返せないね。 もし何かあったら…」

「分かってるって。姉ちゃんこそなにかやらかすなよ」

信用ないなぁ…。


そんな離れて歩くわけでもないのに…。 (それはそれ!)

はいはい〜。

「ママ、お店がいっぱい!!」

「ホントだね」

小さな子がドリンクのお店をしてたから、先ずはそこで人数分購入。


「ありがとうございます!」

「こちらこそ。 ん〜…美味しいね、手作り?」

「はいっ! お母さんに手伝ってもらいましたー」

「そっかぁ。頑張ってねー」

「はーい!」

うん、かわいい。 (むー)

ごめんごめん。ほら手つなご? (あい!)

「お母様!」

「リズも手繋ごうね。 せっかくの飲み物、零さないようにね?」

「はいなのです!」

やっぱりうちの子達が一番。 (むっふー)


「あぁ…。 やっぱり、アスカ様には叶いませんか…」

「悔しいけど仕方ないわよ」

「だねぇ。シエルちゃんは私と手をつなごう?」

「はいなの…」



さすがドラゴライナ王国と言うべきなのか、庭先でドラゴン素材が当たり前に売ってる。

しかもすっごい破格…。 (剥がれた鱗とか本人達には邪魔でしかないみたいだし)

そんな雰囲気よね。飽和してて価値がないんだろうって想像はつくけど、びっくりする。


後はやっぱり武具や、素材が多い。その次に家具類かな。

少しだけど魔道具もちらほらと見かけた。 (いいもの?)

うーん… (ママに聞いたティーが悪かったの)

人によってはお買い得とだけ言っておくよ。


小物やアクセサリーなんかも売ってたし、子供用の服もあったからリズとティーに選ばせてあげた。

「ティー姉、これキラキラなのです!」

「おー。こっちはかっこいい!」

アクセサリーで盛り上がってるね。


「姉ちゃん! ちょっといい?」

少し離れてたユウキに呼ばれて、リズをシルフィー様達に任せてそちらへ。


「これ…どう思う?」

ユウキが見せてきたのは私が屋台で出した景品…によく似た偽物。

「これ何処で手に入れたのですか?」

「それな…人気の商品だから、子供のお土産にと買ったんだが、売っていたヤツに見せられたものと渡されたものが別物でな。ホントはピカピカと光るハズなんだが」

うん。知ってる…。


確認しても魔道具にさえなっていない、ガワだけ似せた偽物。造り自体は悪くないけど…。

「お嬢様、少しお側を離れることをお許しください」

ピナさんは私の返事も聞かないまま姿を消した。



「子供さんはがっかりされたでしょうね…」

「あぁ、それの貰える屋台が毎日行列が凄くてな。ここからは遠いのもあってなかなか連れて行ってやれなくてな」

「でしたらこちらを。 私の店の偽物が出回ったのは、申し訳なさ過ぎますから」

「はっ…えっ…!? では貴女は!?その髪、まさか!? 陛下の…」

「あまり、その辺は気にしないでください。子供さんにどうぞ」

「…なんとお礼を…」

「代わりに、ここの商品いくつか見せていただいても?」

「もちろんです!」

おじさんから、例の偽物と手作りっぽいクッキーを頂いた。


「姉ちゃんいいの?」

「ピナさんが動いてくれたからね」

「わうぅ…主様の偽物許せない…」

「レウィ、大丈夫だから。ね?」 (ママ、それいくつか置いてる店あるよ…)

そう。わかった。場所を教えてくれる? (はーい!)


それから私は偽物を回収しつつ、代わりに手持ちの本物を渡して回った。

手持ちに残しておいてよかったよ…。 (なんで持ってたの?)

こういう時のためって言えたらかっこよかったけど、誰かにあげれたらいいなーっと持ってただけ。 (ママはもー!)


「全部で十ニ個か…結構やられてるね」

「ママ、怒らないの?」

「怒ってるよ。偽物で子供をがっかりさせた事にね」

たまたま表に出てきてるのがこれだけで、実際はもっとあるだろうし。


「お嬢様、陛下に報告してまいりました」

「ありがとう、手間かけちゃったね」

「いえ…ですが既に把握しておられて、手も打ってあると」

「さすがとしかいえないね。 じゃあ私達は下手に動かないほうがいいかな」

「はい」

見える範囲に手を出すくらいでいいか。 (うん!)



それ以降ティーの見つけてくれた以上には偽物が見つかる事も無く、みんなそれぞれお買い物をして帰路についた。





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