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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第七章

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閑話 ママがこまけーことをすませておく回!



リズはフィア、ニレに会えて嬉しそうにしてるから、リア達に任せて私は長老様に挨拶。


改装した洞窟ハウスをしばらく使ってもらって、不便がないか意見をまとめてくれているはずだから、それの確認。

「一人だけ要望が来ていますね…お手数ですがお願いできるかしら」

そう言われて案内されたのは、魔獣博物館みたいになってた所だった。 (フィアが退治して回った…)

あったね、そんな事も…。


「他の里から嫁を貰ったので、そちらの要望を聞いていただけると…」

「了解しました」

なるほどね、一人じゃなくなるからか。 (趣味の部屋がつぶされるぅー)

なんかそんな話をネットニュースで見た気がするな…。


嫁いできたという奥様ドラゴンは、いつも空にスモークで描かれるキャンバスを風で吹き飛ばしていたウインドドラゴンだった。

アクシリアス王国との友好を結ぶ時にこちらへ来て、縁ができたんだとか。

なんか素敵だよね。 (縁とはわからないものなのだ)

ほんとそうね?


他の洞窟ハウスはちゃんとした部屋になっているのに、嫁いだ先だけはおかしなことになってて凹んでいたらしい。 (まぁ、あれは…)

だね…。要望を聞いたのだけど、基本的な改装で大丈夫っていわれたから、他の洞窟と同じような間取り。

唯一違ったのは、ちゃんと旦那様の趣味の部屋も作ってほしいとお願いされた事だろうか…。 (理解のある嫁!)

またきっと魔獣の剥製が並ぶのだろうね。


お礼にってウインドドラゴンの特別な角を貰ってしまった。 (普通の角と違うの?)

かなり強い風の力がこもってるね…。 (うん?)

この角だけで強力な風魔法が使える。 (またやべーものをママに渡したなー)

どういう意味かな? (なんでもなーい!)

なにか使い道があるかもしれないし、ありがたくもらっておこう。


角で思い出したけど、今のうちに薬を作り足しておくか。 (ついに!)

みんなドラゴンの里でボードに乗ったりと遊んでるからね。


ドラツー内、シエルのアトリエの隣に一部屋追加でラボを作成。

扉には”薬の作成中、立入禁止”と看板も掛けておく。 (危ないの?)

集中しなきゃだから、突然誰かが来ると失敗しかねないのよ。もちろん鍵はかけておくけど、理由もわからないとまた心配かけて怒られるでしょ? (たしかにー! カニー!)

カニ好きなの? (んー食べたことないから知らない!)

回転寿司で食べてなかった? (あれはカニカマー)

そっか、機会があったら食べよう。 (わーい)


よしっ準備万端。作業開始しますか。

そういう訳だから、ティーも大人しくしててね。 (あい!)



〜〜〜〜


ティアSide


あの乗り物で里を走り回るみんなの気がしれないよー。ホント意味わかんない。

ちょうどアスカも長老様の所から戻ってきたみたいだし、今のうちに二人きりになろーっと。


あれ?ドラツーの中に部屋が増えてるような…?気のせいかなー。


「アスカーねえ様がきたよー! って、いないな」

私達の部屋にアスカがいないって事はやっぱり増えた扉かな?


なんでわざわざ一番後ろに部屋なんて作ったんだろ。まさか一人になりたくてーとか!?

そうだったら寂しすぎるんだけどー。

ん? ……薬の作成中、立入禁止!? えー! せっかく二人きりになれるチャンスだったのに!

扉も鍵かかってるしー。もう!!


「ティアさん?どうかしたの?」

「未亜ー、これ見てよー!」

「…?」

「薬作ってるみたいなんだけど、なにか知ってるー?」

「んー…あっ! 確かお姉ちゃんって色々な薬を作れるけど、強力な回復薬だけは時間と特殊な素材、それと魔力も使うって聞いたかも」

「それかーでもなんで今なんだろ」

「多分だけど、ドラゴンさん達にたくさん素材貰ったからじゃないかな?」

「あぁ! ボードのお礼とかでもらったって言ってたねー。じゃあ仕方ないかー」

「うん。ちゃんと何をしてるかわかるようにしてくれてるだけ安心だね」

「アスカも成長したねー」

前なら何も言わずに引きこもってただろうしー。ねえ様は嬉しいよー!



〜〜〜〜



アスカSide


薬を作る下準備準備を始めたらティアねえ様が来たみたい。

ちゃんと書いてあるし大丈夫だよね…。


ドラゴンの角を魔力ドーム内で粉末にして、そこへ各種薬草を混ぜ合わせ、魔力を注ぐ…。

未亜も来たね。 おっと、危ない…集中しなきゃ。


混ぜながら一定の魔力を込め続けないと。

…………………

………………

……………

…………

………

……


ふぅ…結構魔力使ったな。


ここから抽出作業をして………よしっ。 (できたー?)

大変なところは終わったよ。後は容器に入れてしばらく置いておけばいいからね。

どれくらい時間たったのだろう… (二時間とすこしってとこー)

そっか、ありがとね。

完成したら皆にも持っててもらおう。 (おー、瓶がたくさん、たーくさんだー!)

角を大量にもらえたからね。 完成したらティーも持っておくんだよ。 (あーい! でもティーに意味あるの…?)

魔力も回復するから意味はあるよ。 (わかったー シエルが持ち出した薬みたい)

あー確かに近いかも。

でもこれは、体力や怪我、病気も回復するし、自分本来のステータスをこえて回復はしないから、レウィみたいに暴走したりはしないよ。 (じょーいごかん!)

そうかもね。


ラボの棚に並べて、棚にも鍵をして…。

部屋の扉にも鍵をかけておく。


みんなドラツーのリビングに集まってるけど、どうした。 (待ちくたびれたのー)

それは申し訳ないね。 でも、遊んでたんじゃないの? (ママがいないから、みんな探して段々集まってきた!)

自由にしてていいのに。 (してる結果?)


「アスカ! 長いわよもう!」

そう言って抱きついてきたリアが待たせてしまった証か… (うむ)

みんな気にしてるみたいだから薬の説明をして、完成したら持っててもらうからって伝えておいた。

「お母様の開発したお薬なのです! リズも持ってます」

そう言って、ストレージからリズが出したのは懐かしい瓶。 (ママがまおーのときに作ったやつだ!)

うん。まさかまだ残ってたんだ…。


「リズはそれどうしたの?」

「ファリスからもらいました! 今はもう誰も作れないお薬だけど、いざという時は迷わずに使うようにと」

「そっか…。ファリスの言うとおりだから、大切に持っておいてね」

「はいなのです!」

まさか時も世界も越えて自分の作ったものを見るとは…。 (因果なものです)

そうなのかな。


数時間後、完成した薬を数本ドラゴンの里にも還元しておく。

またお礼にって角を貰ってしまって、還元した意味が…。

長老様に渡しておけば、もしもの時に使えると思っただけなのに。


ニレにも数本持たせておくか。さすがにフィアに渡すには危なっかしい。 (リコにまとめてわたしたら?)

そのほうが安心か。

リコを呼んで、リコ本人やフィアやニレ、ツキにもしもの事があった時のためにと渡しておいた。


リコは”私達は精霊なのよ?心配し過ぎよ…”と言ってたけど、備えておくに越したことはない。

受け取ってはくれたから良しとしよう。


当然、師匠達にも渡しに行った。

行こうとしたらリア達に難色を示されたけど、薬を渡すだけだからと説得。


魔剣士団用は師匠に纏めて渡し、メリアさんにも渡しておいた。

すぐに帰ろうとした私に、師匠は前回の事を謝ってくれた。

おとなしい師匠は違和感がすごい。皇太后様に何をされたんだ!?


師匠は二度と無理矢理な事はしないとも約束してくれたから、安心してまた遊びに来れるかな。

メリアさんも”こんな薬をもらってしまっては借りとか言ってられませんね…”って言ってくれたからほっとした。


あとはアクシリアス王国と、ドラゴライナ王国にも届けなきゃな。











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