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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第六章

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メイドさんはお好きですか?



「ついでに使用人との顔合わせも済ませておきましょうか」

「学園街のお屋敷でお世話になってたメイドさん達が来てくれるのでは?」

「流石にあの人数でこのお屋敷の維持は無理よー。身元のしっかりとした者を選んだから安心していいわ」

なんてこった! (パンナコッタ?)

それはスイーツ…。 ありがと、冷静になったよ。 (笑うとこだったのに!)

いや、寒いオヤジギャグじゃない。 (ガーン! ママのパパめ!)

ティーのソレ、父さんの影響か…。 あまり言われた記憶ないのだけどな。 (娘には控えてるって言ってた)

なんで!? (冷たいジト目されたら心が折れるって)

……やりそうだな私。 (うん)


ティーとそんな話をしながらメインホールへ行くと整列したメイドさんがズラリ。

スチームパンク風な衣装の騎士様も数人居るけど、そちらも女性。周辺警備の騎士様かな。

「女の子ばかりだからね。気にするかと思って全員女性で集めたわよ」

ユウキとレウィは…。 (ギルドにばっかりいってるから忘れられてたりして)

悲しすぎるからやめてよ。


それよりもだ! (うん)

見知った顔が数人いるのは何なのだろう? (悪ポエと縦巻きカール、あと王女様)

王女のストレリチア様は色々とおかしいからツッコミたいのだけど、どうしたらいいの? (ティーも気になるの)

 

「ストレリチア様! 貴女は何をしてるのですか!」

シルフィー様がツッコんでくれたな。 (不機嫌だったから余計に鋭いツッコミ…)


「何か不都合なことでもありますか?」

「貴女は王女でしょう! それなのにメイド姿で…」

「私は王位を継ぐことはありませんし、いずれ嫁ぐ事になるのなら信頼できる方の元へ行きたいですから。ここでアピールしてお手付きになるのです!」

「な、何を言って…! そんな事許されるはずが…」

「私は、自由ですからね! 父上と母上からも許可はもらっていますよ?」

ねぇ…なんの話? (………)


「はいはい! まずは全員挨拶をしなさい」

メイドさん達は順番に挨拶をしてくれたのだけど、さっきの大騒ぎで何も入ってこない。

しかも背後から明らかな殺気が…。 (未亜、リア、ティアだね!)

逃げたい! (どこへ…) 

ここではない何処か。 (悪化しかしない)

わかってるよ…。



「アスカ様、これからこちらでもよろしくお願い致します。至らぬところはあると思いますが、必ず成長してみせます」

「どうしてサラセニアはメイドさんに…?学園は…」

「学園にはここで仕事をこなしながら卒業までしっかりと通います。いつまでも王家の方々にお世話になってばかりでは自立した女性にはなれません。それにまだ私は償いきれないものがたくさんありますから…」

そっか、今は親戚でもある王家預かりなんだっけ。 (そうそう! 家族はもういないし…)

ふむ、そうなると追い返すわけにもいかないな。


「このお屋敷には詳しいですよね?」

「勿論です。お任せください!」

「では、よろしくお願いしますね」

「はいっ!」

サラセニアはいいとして…何でモルチアナまで?家族いるよね? (降格しただけだからいるよー)

だよね…。


「アスカ様、私も改めてよろしくお願い致しますわ」

「どうしてメイドさんになってるの?学園は!?」 (このセリフも二回目!)

仕方ないでしょう!!


「あら、ご存知ありませんか?貴族家の娘が行儀見習いとして、格上の他家に仕える、なんてことはよくありますわ」

そうなの?初めて聞いた…。 (公爵家の時にもそういう人はいたよ。みんな捕まったし家も潰れたけど)

なるほどね…。

でもさ、そうなると同じ王家の王女様がメイドになるのはおかしくない?

しかも私は、形式上の継承権があるってだけだし。 (そこは知らなーい)


「私も行儀見習いです! いずれ嫁ぐことになりますからね」

私の疑問が顔に出ていたのかストレリチア様はそう言うけども。

思わず王妃様を見たのだけど、笑顔で頷かれた。

どういう意味!? (任せるわーって事かと)

もうめちゃくちゃだ…。


「お嬢様、新人の教育はお任せください」

「いや、ピナさんは相手が誰かわかってる?」

「新人メイドです」

「いやいやいや…」

ストレリチア様を始めモルチアナもサラセニアも、ピナさんにお願いしますって頭下げちゃったよ! (ウケる)

これは笑い事ではない! 絶対に!


「はぁ…もう…アスカのバカッ」

「でも、相手がメイドなら私達のが立場は上だしー?」

「ティアさん、そういう問題じゃないよ!」

またバカって言われた…。


「お母様、賑やかで楽しいのです!」

純粋なリズが救いだわ…。


「お姉様、うちも大きくなったら…いつかもらってほしいのです…」

ちょ…シエル!? (あはははっ)

ハハ… (ママが乾いた笑い)



結局、こちらの事に関しても私に選択権はなく…。

ピナさんがメイドさん達を連れて部屋割をしにいった。

「お姉ちゃんがだんだんアキナさんみたいになってきたね?」

「もういいわよ…ハーレムでもなんでも! 序列だけは決めるわよ!」

「そうだねー。そこはハッキリとさせておかないと!」

ねぇ、私の意見は…? (多数決で)

それ絶対勝てないやつよね! 



「アスカ様、私をアクシリアス王国へ連れて行っていただけませんか?」

ずっと不機嫌だったシルフィー様が低ーい声でそう言うものだから、逆らうことも出来ず…、転移で送り届けた。

帰りはティーに伝言するからと。 (承りー)

よろしくね。

何となくイヤーな予感しかしないけど…。



その日のうちに学園街のお屋敷から引っ越しも済ませ、各種魔道具もこちらに設置しなおした。

アキナさん達が来ることも想定して安全対策も万全。

勿論、王妃様経由で陛下からの許可も貰っている。


お屋敷は魔法防壁で覆うように魔道具も設置したし、二階を全部アキナさんのために空けてある。 (ママの家なのに?)

アキナさんのが立場は上になるからね。招くことを想定しておくのなら当たり前の判断だよ。 (ほえー)


私達家族は三階を自由に使えるから充分でしよ。 (めっちゃ広ーい!)

こちらは立場が上の人ほど下層を使うみたいだし。 (階段上がるのめんどーだから?)

そうかもしれないね。



魔法防壁で隠蔽効果もかかるから、チョコ達も庭に出してあげる事ができる。

大きな池でラムネは遊んでるし、チョコとクッキーもくつろいでる。 (プリンとうどんとぼたんもー)

うん。みんな仲良しで見ててほっこりするね。これだけでもお屋敷を買った価値があると思える。


「ますたぁ、なんだか魔王城みたいね〜?」

「不穏なこと言わないでよ。ここは…えっと…そう、別荘!」

「ますたぁならそれくらい所有してても当然よね〜」

そう言いながら絡みついてくるキャンディも嬉しそう。


諸々の作業が終わる頃にはユウキ達も帰宅。

ファミリンで大凡の場所だけ伝えて、あとは魔力を辿ってもらった。 (レウィが案内してたよ?)

あの子鼻が効くからな。 


帰ってきて屋敷の規模に驚いてはいたけど不満はないそうなので、三人にも部屋を選んでもらう。 (リア達はママと一緒)

それはもうね。いつも通りだから。

珍しくレウィが、ちゃんと部屋を選んでたのにびっくりしたけど。 (ユウキとスピネルに遠慮したー)

二人で一部屋にしたの? (スピネルが嫌がったから)

やれやれ…。メイドエリアに部屋をってなると可哀想なのはわかるけど、せめて部屋は分けなよ。 (ママ言う?)

くっ…。 (レウィも結局ママの部屋に来そう)

別にそれでもいいよ。クッションとラグも置いてあるからね。


私の選んだ部屋もベッドを拡張したり、みんなの収納棚を作ったりとカスタム。

食事は、ピナさんが新しいメイドさん達にキッチン魔道具の取り扱い方を説明しながら作ってくれると言っていたので任せた。


私は報告しに行きますか。

「みんなちょっといい?」

「お姉ちゃん、どうかした?」

「私、アキナさんに報告してくるから、待っててくれる?」

「ついて行ったらだめなのかしら」

「多分、アキナさんと一緒にすぐ戻ってくることになると思うからね」

「転移のためーアキナさんもお屋敷を使う事になるだろうからってママが」

「わかったよー。待ってるから行ってきて」

「いい子にしてるのです!」

ティー、よろしくね。 (まかされたー)


ーーーー

ーー










新しいシリーズの投稿も始めました。

不定期更新になりなすが、よろしければそちらも見て頂けると嬉しいです。


「ユウキと同じ弟が活躍するってー」

「ティーそれほんと!? ついに弟が無双する?」

「まさかー。姉に勝てる弟なんて存在しないよ?」

「そっちもかよ!」

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