表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第六章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

480/775

チーム・まおーVS魔王 前編



挑戦者となる私達は、森側から攻め込むカタチになる。

ティー達は待ち伏せするのかと思ったけど、探索で見る限り、数人こちらへ向かって来る。


挑戦者チームのみんなは周りを見つつ、さっきまで対戦していたエリアを楽しんでくれている様子。

あまりのんびりしてると狙われちゃうけど大丈夫なんだろうか…。


案の定、森エリアへ侵入してきた、恐らく諜報部のメンバー二人から連射の洗礼。

数人が脱落するも、こちらは五分程で復活できるらしいので大丈夫かな。


覆面で顔を隠してるし、服装も目立たない格好だけど…探索にはちゃんと入っているから回り込んで背後から仕留めさせてもらう。

背後からでも当たればわかるのは魔法ならではなんだけど、かなりびっくりされた。

ただ、私を見て諦めたようにため息をつかれたのはなんでかな? (アキナさんから話聞いているからとか?)

あぁ、髪色で身内ってわかるか。 (うん。ましてや諜報部の人だし)

納得したよ。


更に別の出口からはリアとティアねえ様が上がってきてるから、今度はコチラに被害が出ないうちに止めようかな。 (ひぃー逃げて! 二人とも逃げてー!)

ドラゴン姉妹は潜むとか隠れるとかはせずに堂々と仁王立ち。


「ほら、ここにいるわよ?」

「私達に当てられるなら当ててみなー」

と、煽る始末。

当然、参加者はそんな二人を見逃さずに各々ステッキを構えて撃つけど、それらを華麗に躱す二人。


「甘いよーそんなの当たるわけ無いじゃーん」

「チーム・まおーを舐めないでほしいわね」

二人が堂々と姿を表しているのならこちらもそれに合わせましょうか。


「申し訳ないけど、二人にはここで退場してもらうね?」

「アスカ!?」

二人に向けてまずはそれぞれに一発。さらに躱す先を見越して一発。

合計四発で、二人を仕留めさせてもらった。


「はぁーやられたよー」

「ごめんね。まだあなた達やうちの子達に負ける訳にはいかないから」

「はぁ…アスカにやられたのなら諦めもつくわ。戻りましょうねえ様」

「そだねー。ちゃんと勝ちなよ!」

「そうするよー」

アキナさん達もいるから簡単にはいかないかもだけど…。


引き返していく二人を見送る。

「おー、すごいな姉さん! 正面からあの二人とやり合って倒すとは」

突然話しかけられてびっくりしたけど、周りに何人もいるから見られてたのは仕方ないか。

話しかけてきた人は、何度かうちの子達と対戦したことがあるけど、手も足も出なかったらしい。



〜〜〜〜〜〜



ピナSide



お嬢様に参加するなら楽しむようにと言われましたが…どうしたものでしょう。

どちらについても角が立ちそうなので参加しなかったのですが、結局こうなりましたか。


選んだエモノは遠距離から狙えるというステッキ。

未亜様が使いこなしておられましたね…。

構えると遠くがよく見えるのは、もうお嬢様の規格外のなせる技としか言えません。

しかし…これでしたらバレずにお嬢様を援護できるのでは?

陛下を敵に回すのは不本意ですが、これはあくまでもゲームであり、スポーツ。

参加した以上、手を抜くような事をしては、かえって陛下に失礼でしょうか。陛下はそういうのを嫌う方ですし…。


でしたら、私は未亜様と直接対決でもしてみましょう。

潜み、敵を仕留めるというのなら私には得意分野です。

例え初めて扱うエモノだとしても…。

お嬢様に勝利を!

とはいえ、一人でも制圧されそうではありますが。


陛下とお嬢様の対決はぜひ見届けたいものです。




〜〜〜〜〜〜




ティーSide



どうしよう…早速四人もママに撃たれちゃった。

ここはティーが行って止めるべき? でも…シルフィー様から現場でチームまおーの指揮を任されてるし…。


「ただいまー」

「叶わないわね。私達二人相手にして速攻でやられたわ」

「まさか姉ちゃん?」

「そうだよー。まぁアスカならこれくらいじゃないとねー!」

「マジかよ…。クジで当たったんだろうな。 姉ちゃん相手じゃスピネルのスキルも通用するか怪しいな…」

「そう…?私、最上位の闇精霊なんだけど…」

「多分だけどね。 念の為、全力でスキルお願いできる?僕らも行こう」

「任せて…」

「ユウキ、ママには多分通用しないのー気をつけて」

「りょーかい」


ユウキとスピネルを見送って、ママに撃たれるまで数分だった…。ママヤバい。





〜〜〜〜〜〜



アスカSide



ドラゴン姉妹と対戦して、この階層にはもう挑戦者側の人しかいないのを確認したから、市街地エリアへ移動。


私は敢えて未亜の位置から真正面になる、大通りへと通じる出入り口から市街地エリアへ侵入。

恐らく未亜の的になるだろうけど、それでいい。

ピナさんが別の出入り口から市街地エリアへ降りていったからね。

多分、援護してくれるんだろうと判断した。


市街地へ入ってしばらく歩いていたら、遠距離からの狙撃。

弾速はスナイパータイプが一番早いとはいえ、真正面から飛んでくるのなら躱すのに苦はない。

一定間隔で撃ってくるのは相変わらず上手いな。

ただ、私を仕留めたいのならそれじゃダメだよ。


数発避けたところで、こちらへの狙撃が止んだ。

どうやらピナさんに狙撃されて、そちらに釘付けされてる様子。

挑戦者側は人数も多いから無線もカメプロもない。

直接お礼は言えないけど、ありがとうピナさん。


私はこっちに集中できそう。

「ユウキー、スピネルー。隠れても無駄だよ。見えてるから」


「…うそ!?私のスキル破られた…?」

「いや、もしかしたらカマかけてるだけかも…」

「ううん…やられた」

「だな…。全く! 敵に回したら怖すぎるだろうちの姉ちゃんは!」


ユウキとスピネルは仲良く建物の中に隠れてたから、光を反射するオブジェクトを利用して仕留めさせてもらった。

いわゆる跳弾ってやつだね。 (マジかよ…ママやべー)

ユウキとスピネルは早めに退場してもらわないと、挑戦者側に勝ち目がないから容赦はなし。


私の後に市街地へ入ってきた人達にも楽しんでもらいたいし、しばらく様子見しようかな。

「陛下は私が倒します! 全く、また嫁を増やして!」

「ほんとよ〜。たまには私達も鬱憤をはらさせてもらうわ」

会話からわかる通り、アキナさんの奥様も参加してるからね…。

ピナさんの事を相談する為にお邪魔した時に、会った気がするなぁ。


遠くでは遠距離同士の狙撃合戦が未だ続いている。

ちょくちょく場所を移動しているようで、光弾の飛ぶ場所も変わってるな…。



挑戦者側、脱落者 ゼロ。 五分の待機時間を越えて全員復活済み。

チーム・まおー、脱落者 四人。

まおー討伐隊、脱落者 二人。 こちらは復活出来ないため。












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ