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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第六章

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増える同居人



翌早朝、魔道具をドラゴライナ王国へ届けるために転移。 

説明書と一緒に、起きてきた母さんに預けた。

「もう作ってきたの!? 本当に我が娘ながらびっくりするよー」

「早くほしいって言ってたし、お祭りの為だからね」

「わかった。ありがとね。 アキナにはちゃんと渡しておくよ」

「お願い。学園祭には無かった新しいのもあるから、その説明は書いておいたから」

母さんは早速、説明書を見ながら、新しいタイプを触ってみてる。


「こっちが連射?」

「そう。三十発を連射で撃てるけど、撃ち切ると魔力を込めてリロードしなきゃだからスキは多いし、射程も短い」

「へぇー。バランス考えたんだね。魔力を込めるとこの部分が光るのはオシャレだね」

シエルと作った試験管型のライトを、込める魔力の目安としてつけてある。色も何色かバリエーションを作った。


「じゃあ、こっちの長いのが遠距離だね」

「うん。取り回しはしにくいけど、構えたらスコープみたいにズームできるし、光の玉もかなりの遠距離まで飛ばせる。ただし単発で、こっちもリロードに時間かかるよ」

「そうなると普通のが一番扱いやすいんじゃない?」

「そうかもね。ただ、連射速度や射程は叶わないから。フラフラ歩いてたら遠距離から当てられたりすると思うよ」

「近くに行き過ぎたり、出会い頭だと連射でやられるのか…」

「うん。まぁ試しに作ってみただけだから、使うかはアキナさんに任せるよ」

「わかったよ。 あっ、そうだ! 唐揚げ! 私の塩味が負けちゃったよ…」

「そうなんだ?」

「にんにくの香りに負けたよー。そっちは?」

「クラスメイトが盛り合わせにしてくれたから同数だよ」

「その手があったか!!」

母さんは盲点だったって項垂れてる。

うちはクラスメイトっていう心強い味方がいたからなぁ。いろいろな意見も出るし、売った量も多い。


父さんはまだ起きてこなくて、顔を見れなかったけど仕方ない。

母さんに言付けだけして帰ってきた。



ーーーー

ーー



お屋敷に帰ると、ティーがもぞもぞとベッドから起きてきた。

「ママ…でかけてた?」

「うん。魔道具を届けにね」

「あぁ〜。ふわぁ…」

寝ぼけてるティーも珍しい。 (たまには〜?)


朝食の仕度でもしようかとキッチンへ行ったらメイドさんたちがすでに仕度を終えてくれてた。

「お嬢様が起きられた気配を感じましたので…」

「早くからごめんね」

気配って…。 (忍者っぽい!)

うん。なんかかっこいいね。



順番にみんなも起きてきたから、リズも起こして朝食。

「お母様、箸が欲しいのです…」

「リズは箸使えるの?」

「もちろんなのです!」

私の記憶のせいなのか、今までも当たり前に使っていたらしい。

割り箸しかないからとりあえずそれを渡す。

「ありがとうなのです」

ベーコンエッグを箸で食べてる姿は異世界では変な感じがする…。 (家ならママもそう)

まぁね。ただ、パンまで箸で掴むのは流石に止めた。 (あれはなんか違うの)

うん。未亜も同じ意見だったようで、パンは手で掴むように教えてくれてる。




食後にどこへ行こうかと話をしていたら、メイドさんが”お客様です”と呼びに来た。

多分シルフィー様だろうなぁ…。


玄関へ迎えに行くと、シルフィー様だけじゃなく、王子とノワルレイナさんも一緒だった。

どうやらシルフィー様はしばらくこちらで魔法科に通うことにしたらしい。

「お屋敷で一人ぼっちは寂しいのでこちらにお世話になってはダメですか?」

「大丈夫ですけど、よく滞在を陛下が許可されましたね」

「えぇ、まぁ…」

なにやら言い渋ってるけど、本当に許可もらえてるんだよね!? 


「アスカ殿、姉上の事よろしくなのである」

「任されました。王子様達も送りましょうか?」

「それには及ばないのである」

「この人とのんびり旅しながら帰りますから」

あぁ。そういう事ね。余計なお世話だったな。


帰る前に挨拶に来てくれたそうで、王子とノワルレイナさんはこのまますぐに出立するらしい。

ドラツーも停めてあるお城の中庭まで行って、そこから飛び立つんだとか。

お二人を見送ると、早速くっついてくるシルフィー様。

「これからしばらくお世話になります!」

「…はい」

アリアさんか、せめてユリネさんを迎えに行ったほうがいいのかな? (確認してみる!)

お願いするよ。




「今日はお休みですけどアスカ様はどうされるのですか?」

「出かけようかと、みんなで行き先の相談をしてました」

「そうなのですか! 同行させて頂くわけには…」

「大丈夫ですよ。みんなも喜ぶと思います」

リア達に説明したのだけど、なんとなく予想していたらしい。


「こうなると思ったわ。まぁいいけど…」

「リズも嬉しそうだしねー」

確かに。「シルフィー母様!」って抱きついてるからな。

昨日会えなくて心配してたくらいだし。


ほんと、王妃様たちになんて説明しよう…。 (アスカちゃんに任せるわーって王妃様が)

それってどういう意味?私の判断でユリネさんを迎えに行くなりしていいってこと? (違うの。シルフィー様をママに任せるって)

頭痛い…。まぁ、ピナさんたちもいるから大丈夫かな。 (うん!)


お屋敷のメイドさんたちにも紹介して、お世話等のお願いとお部屋の仕度を頼む。

「お嬢様の身の危険が増えましたね…」

ほんと、ピナさんの言うとおりだよ…。


メイドさんに必要経費としてお金を渡していたらユウキ達が準備万端でリビングへ来た。

「姉ちゃん、僕たちはもう行くよ」

「もう?早くない?」

「あちこち見て回りたいみたいだからさ」

「そっか、お金は大丈夫?」

「うん、ありがと。行ってくるよ」

ユウキはスピネルとシャーラに腕を組まれて出ていった。 (ハーレム…)

アキナさんに比べたら…。 (あそこはもう大隊勢力なの)

だね。ひとクラス分の人数くらい余裕でこえてそうだったし。



私達も準備を整えて、街へ繰り出した。

行き先は、学園街の魔道具店、サウザンド・アームズと、王国街まで出て、ウィンドウショッピングしながら市場へ行く。 (ボード入荷したかな?)

どうかなぁ…。まだ連絡来てないからわからないね。 (ドラゴン達が待ち侘びてる)

うん。だから一度、入荷状況を聞こうかと思ってね? (にゃるほど!)














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