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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第六章

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伝えたこと



お昼も近くなってきたし、魔法科へ行かなきゃいけない未亜達と、交代で店に立つというユウキ達とも別れた。

カフェの方は徐々に人が増えてきて、店内は満席。

持ち帰りの唐揚げも順調に売れている。 (んまかったー!)

良かったよ。山盛り食べてたもんね。 (まだイケる!)

流石にやめときなさいって…。



接客をしていると、チラホラと魔道具科で遊んできたらしい人の会話も聞こえた。

「めちゃくちゃ楽しかったな」

「あぁ、学園の出し物だと甘く見てた」

「食べたらまた並ぶか?」

「いや流石に無理だろ、凄い行列だったし。他も見に行こうぜ! 何か面白い物があるかもしれないし」

「そうだな…ってうまっ! 何だコレ!」

「……これを学生が!?」

「お前、定食屋やってたな」

「…旨すぎる。何だよこれ…うちでもこんなのを出せたらなぁ」

店内には入れなくても唐揚げだけでも持ち帰れるようにしてよかった。

試食したみんなが絶対売れる! って言うから。 (当たり前!)

持ち帰りのカウンターにも召喚獣の子たちがいて、愛嬌を振りまいてくれてるのがカワイイ…。


「可愛かったね、召喚獣って聞いた時は怖いかと思ったのに…」

「うんうん。お菓子運んできてくれたのなんて可愛すぎた!」

「それもだけど、ちゃんと言葉を理解して、芸をしてるのヤバくなかった?」

「だよね! 私なんて鳥の子からクッキーもらったし」

「いいなー」

召喚獣の子達の芸もうけてるね。 (みんなすごい…)

ティーもプリンと色々できるようになるよ。 (うん! 頑張ろうねプリン!)

小さくなってるプリンは、ティーの肩に乗ってて嬉しそうにしてる。


「ママ、そろそろ魔法科の方、見に行ってあげなきゃだよー?」

「もうそんな時間?」

「アスカ様、こちらは大丈夫ですわ。行ってあげてくださいまし。きっと待っておられますから」

「ありがとうございます!」

せっかくの好意だし、早めに行こう! (うん!)

その後は服飾科と、ユウキ達のバザーだね。 (おー!)




魔法科は、どうやら訓練場で何かをやるみたいで、観客席にも人が集まりつつあった。

「お嬢様、こちらへ。左右と後ろは我々がガードいたしますから」

「ありがとう」

最前列を確保してくれたメイドさん達は、私とティーを守るように囲ってくれた。

もうこれ以上トラブルはないと思うけど、心遣いが嬉しい。 (お礼しなきゃ!)

そうだね。ちょうどキャンディ達にも魔道具のプレゼント渡すつもりだったから、ピナさん達にも渡そう。 (それがいいの!)


しばらく座って待っていたら、魔法科の生徒達が訓練場へ入ってきた。

「リア達だー!」

「みんないるね。何を見せてくれるんだろう?」

「楽しみー!」


”皆さんは魔法とは何だ?と聞かれたらなんて答えますか? 恐らく誰もが、攻撃手段だったり、身を守るためのもの…そう答えると思います。 本当にそれだけでしょうか? 今日は、皆さんのそんな魔法への思い込みをひっくり返してみせます!”

ナレーションは先生っぽいね。 (うんうん!)

それにしても…大規模な攻撃魔法を撃つとかかと思ってたけど、違いそうだね…。


「ママ、あれ!! リア達が魔力ドーム使ってる!」

「へぇー…リアとティアねえ様二人で維持かぁ。すごいね。かなり上達してるし安定感も凄い」

「乱れてないの」

二人の維持する巨大な魔力ドームに、未亜とシエルはもちろん、他の生徒達が手を触れる。


「おぉーーー!」

観客席から完成が上がる。無理もないよね…。


水を模した魔力ドームの中を、魔法で作られた色とりどりの魚たちが泳ぐ。

キラキラと光る魔力ドームはまるで本物の水面の様で…

見た目こそ私の知らない魚ばかりだけど…ヤバい…これは… (ママ…?)

…うん。すごく、キレイだね…。 (うん!!)


途中で跳ねた大きな魚はイルカみたいだったし、未亜の魔力を感じた。

ふわふわと可愛く踊るクラゲみたいなのからはシエルの魔力。

「お嬢様、こちらを…」

「ピナさん、ありがと…」 (ママ泣いてる?)

感動しちゃって…。私が魔法は楽しいものだよって伝えたことを忘れないでいてくれたんだって思ったら…。


その後は周りの歓声も聞こえないくらい私は魅入ってた。

本当にキレイで…言葉にならなかった。 (……♪)

ラムネも見れた? うん…みんなすごいね。 (ふふっー♪)


最後には魔力ドームが弾けると同時に、魚たちも空を一瞬泳いで消えていった…。


”いかがでしたでしょうか? 魔法とは使い方次第でこの様な事も出来るのです。私も生徒から教えられました…。まだまだ、魔法には学ぶ価値が! そして、こういった平和的な使い方をもっと増やしていくべきだと思いませんか?”

会場からは割れんばかりの拍手がなる。私も拍手せずにはいられなかった。



余韻もそこそこに、私の元へ戻ってきたリア達から感想を求められて…とても言葉にできなくて。

みんなを思いきり抱きしめた。

「なんだか照れるわね…」

「うん。いつもは私達からだからね」

「頑張ったんだからーこれくらい役得だよー!」

「見に来てくれて嬉しいの…」



「お嬢様、それくらいで…流石に目立ちすぎますから」

ピナさんにそう止められるまで私はみんなを離すことが出来なかった。

「ほら、アスカ! ユウキとレウィのとこも行ってあげないとだめよ?」

「みんなで行こー!」

「何かあるかもなの…レウィちゃんも魔獣倒したって言ってたし」

「いこ?お姉ちゃん!」

「そうだね、行こうか!」 (ちなみにー冒険者科は、中庭にお店出してるよー)

ありがとうございます! (知らないだろうと思ってた!)

うぐっ…。


ティーが案内してくれて、初めて出る中庭は幾つもの出店が並び、そのどれもが様々な素材を売ってたり、ワイルドにステーキも焼かれてる。 (やっぱりステーキかよ!)

私達は避けてたからちょっと久しぶりだけどね? (みんな好きね〜)


ユウキとレウィは真ん中近くの噴水の側にお店を出してた。

「来てあげたわよー!」

「いらっしゃい! 来たなら買ってってよ?」

「ものによるかなぁー」

「わう!」

「あ、レウィ! 動いちゃダメ。 そうそう。お座りして少し首を傾けて…」

スピネルは何をしてるの? (レウィを置物にしようと?)

…オーディオメーカーの白い犬かよ!! (あははっ、似てる!)


「姉ちゃんはこれだよね?」

「魔石…。 見てもいい?」

「いいよ、安くしとく!」

傷もないし、質も申し分ないね。 これでプレゼントの魔道具作ろうかな。 (いい考え!)

「ユウキ、これとこれと、これとこれ、後は、ここからここまでの全部!」

「いくつ買うんだよ! しかも質のいいのだけピンポイントで狙ったかのように…」

「アスカなのよ?狙って選んでるわよ」

「わかってるけどさ…」

後は革素材がほしいな。


「ユウキ、質の良い革は?」

「それなら…この辺かな」

「もっといいやつ!」

「くっそ…わかったよ、出すから!」

ユウキが、こんな程度の質に落として素材にするはずがないもの。


「お兄様、なんで隠してたの…?」

「いや、仲間が狩った物も売らないとさ。姉ちゃんだと確実に素材も見抜いてくるから」

そういう事か…。じゃあ…


「これ一枚と、ここの端切れを十枚もらえる?」

「端切れって! …まぁそうだけど」

小さいものになら使えるし。ここはユウキの顔を立てておこう。 (なにするの?)

アクセサリーになら使えるからね。 (ほー!)


「シエルちゃんは欲しいものないの?」

「…未亜姉様、じっくり選んでもいい…?」

「うん! シエルちゃんがいいって思うのを選ぶといいよ」

「もしかして姉ちゃんより厳しい…!?」

すごい真剣な目で吟味してるな。 (プロの仕入れ人)

あぁ。うまい例えだわ。


「お兄様、これ…」

「うん?」

「こことここに傷があるから…安くなるの…?」

まさかの値引き交渉! (ほんとにプロだった!)

「参ったな…じゃあ、これで!」

ユウキが手を開く。銀貨5枚ってことか。元の6枚から一枚引いてくれた訳だね。

「これで…」

シエルは三本。

「それは流石に無理! 4枚で勘弁して」

「わかったの…」

「シエルちゃんすごいね! 2枚も安くなったよー」

「一度やってみたかったの…」

初めてかよっ! (アマチュアだった…)

ユウキは頭を抱えててちょっと笑ってしまった。


シエルは受け取った革素材をぱぱぱっと加工して…

「レウィちゃん、お疲れ様なの…」

そういって勲章みたいに、革のブローチをスカーフに付けてあげてた。


「可愛いね。さすがシエルちゃん」

未亜が撫ぜてくれてるから私は遠慮するか。


「ユウキー売れてるかー? って…うおっ…え、誰?知り合い?」

「姉ちゃん達…」

「マジかよ、こんなキレイな姉ちゃんいたなら紹介してくれよ!」

「生きていたいならそれ以上何も言わないほうがいい」

「はぁ!?なんだよそれ…って…はい…すみません」

リアとティアねえ様の殺気にやられたな。 (ちっこくなって隠れた!)


「姉ちゃん、荒らすならよそ行って!」

「買い物しに来たのに酷くない!?」 

「もう買ったじゃん!」

ユウキに追い払われるように移動。 酷い… (照れてるだけ)

…そういうもの? (多分?)


冒険者科の他の屋台も覗きつつ、面白そうなものは買ったりして、多少のお金を消費。


「お姉様、次は服飾科に行ってほしいの…」

「そうだね、行こうか」

みんなはどんな服を作ったのかな。楽しみ。


 




 

活動報告にも書きましたが 440話が重複していたのを本来の話に差し替えました。


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