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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第六章

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学園祭開幕!



二週間あった準備期間もあっという間に終わり、今日から学園祭が始まる。

国内外からお客様を招いてると言われるとちょっと緊張してしまう…。

普段は入れない学園街へ入れるとあって、入場の申請はかなりの数で抽選になった程らしい。


朝から最終確認をして、学園祭の間も私は二つの教室を行き来する事になる。

最も、どちらも当然休憩時間はあるし、交代制だから実際に現場に縛られるのは二時間ずつくらいのもの。


学園祭をするにあたり、今回学園に私が貸し出したものが幾つか。

まずはカメプロ。これは魔道具科のゲームを高いところから中継して、どんなものか知ってもらう為。

教室の一部分が観戦室兼待合室になるから、そこの壁に映し出される。

念の為にカメプロは偽装して設置してあるし、仮に見つけたとしても取ることはできない。無理に触るとビリビリっと…。

カメプロは、最終日のストレリチア杯でも使われる。

レース場の真ん中に大きなスクリーンが設置されて、コース上をカメラが飛ぶ。完全にドローンだけど…。こちらも偽装しておくからまず見えないから平気。

飛ぶ原理は簡単。私の小型の魔力体ドラゴンが数体カメラを持って、オートパイロットでコースに沿って移動するだけ。

もし細かい操作が必要になったら私がする。

ティーが分体で飛ばしても良かったのだけど、せっかくだし全力でレースを楽しんでもらいたい。



もう一つは…

ドドーン、ドーーン…

上がりだしたね。

学園祭の開始を告げる花火。昼間だけど、魔法による光だからよく見える。

「始まるわね!」

「そうだねー!」

「お姉ちゃん、私達のとこ見に来てね?」

「絶対行くよ」

魔法科の方は、時間まで指定されてるから遅れないようにしないと。 (アラームしまーす)

お願いするよ。午後一番にだからね。 (あいあい)



みんなとは校門前広場で別れて、私は朝イチに魔道具科へ。

カメプロの具合や、最初のゲーム試合を確認する。

準備期間中に、クラスメイト達と散々お試しプレイをしたのだけど、これがもう盛り上がって…。

お試しどころかガチバトルを何度した事か。私も探索とか諸々のスキルを切って参加してたから当てれた事も多々ある。

途中、何故か学園長や、魔法科の先生、副学園長や、私の知らない先生も参加しててびっくりした。

おかげで大人にもウケる事は証明されたし、安心してオープンできる。

って…

「みんな、朝イチから来てくれたの!?」

さっき校門前広場で別れたうちの子達大集合。そういえばみんな午前中は空いてるんだっけ…?

服飾科は、見張りが数人交代でつくだけらしいし、ユウキ達の店も交代制らしいもんな。

「ママのゲームは最初に遊ばないと!」

「そうよね!」

「お嬢様。私達までよろしいのですか?」

「メイドさんや従者の方も参加できるから大丈夫だよ」

「私とユウキが組めば最強…」

「スピネル、任意に使えるスキルは程々に使う方が面白いよ?」

「えー」

「まぁその辺は自由だから任せるけどね?」

体験した私が言うんだから間違いない。スキル全開で一人勝ちしてもこのゲームは楽しくないよ。

そもそもこのゲームはチーム戦だし。


初めはお客が集まらない事も危惧していたから、みんなが来てくれたのはありがたい。

「おっ、早速お客さんか?」

「はい、うちの家族です」

「姫さんとこのかー。 どおりで美人揃いだな!」

「こら、セクハラだよそれ。 いらっしゃーい。記念すべき最初のお客さんだね、どうぞどうぞー。今クラスメイトがデモンストレーションしてるから、その様子を見てね! ルールも室内に書いてあるから」

「褒めただけじゃねぇか…。いや、すまねぇな。楽しんでってくれ! 姫さん発案のゲームだからな!」


私は待合室へ家族を案内する。

「すごい…遊んでるのが見えるの…」

「あの人、後ろ取られてるー! あっ、後ろの人が横から来た人に撃たれた! あれってまさか囮!? 何これすっごい!」

「せっかくだから、私がルール説明するね。映像見ながらでいいから聞いて」

「はーい!」

「わう!」

「フィールドへ出たら作戦タイムが二分。ゲームの制限時間は十分。光を当てられたらスタート地点へ戻る事。当てられた光が消えたらもう一度フィールドに戻っていいからね」

「はい!」

「リアどしたー?」

「戻ってしまったら当たった事がわからなくなりそうだけど、勝ち負けはどうやってきまるのかしら」

「これはね、単なる撃ち合いではないんだよ。相手の陣地の何処かに旗があって、それを取った方が勝ちになるんだよ」

「もし制限時間内にどちらも旗を取れなかったら?」

「一度だけ三分の延長がされるよ。それでも決着が付かない場合は引き分けだね」

「引き分けはつまんないわね…」

「試しに何度もやってみたけど、引き分けになることは無かったから大丈夫だと思うけど…」

この辺の細かい変更は試しにプレイしてみて、一度あたってそれで終わり。では、つまらないんじゃないか?って話になって、ルールをフラッグ戦に変更した。

引き分けにならない理由に関してはもう、魔法やらのある世界だからとしか言えない。


相手への直接攻撃以外は、スキルを自由に使えるから、何かしらみんなそれをうまく使うし…。

このスキルって言うのが、厄介で…。

意図的に使うものは使わない選択肢もあるけど、常時発動してるスキルを私みたいに任意に切れる人はまずいないらしい。

無意識に常時発動してるから、加減ができない。だからそもそも制限することができないんだよね…。

未亜が翻訳スキルで英語のテストを満点とったのがいい例。

私は単純に有利すぎるスキルを勝手に封じてただけだし。


それに、お試しプレイの間にフィールドも改良に改良を重ねたから、楽しんでもらえるはず。


「お客さんは、姫さんの身内だけなら、最初は俺たちが相手だな」

「そうですね、先輩、お願いします」

「おう。せっかくだ、姫さんは家族とそっちに参加しな」

「ありがとうございます」

「負けねぇからな?」

「そのセリフそのままお返しします。うちの子達を舐めないでください」

「そうよ?ねえ様、負けられない戦いになったわね!」

「うん! 私達の力見せてあげないと!」


私、ティー、ユウキに未亜。リアとティアねぇ様に、シエルとレウィ。プラスでメイド隊からはスピネルとピナさんが参加する。

ラフルさんとフラウさんは見学だそう。”私達は荒事にはむいてません”とか言われた。ゲームなんだけどなぁ。


「十対十だからフィールドは最大で!」

「りょーかーい。楽しんできてね〜!」










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