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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第六章

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学園街 お屋敷



学園街へ入った所で馬車を降り、ようやく外へ。学園街を見ながら歩く。

当然だけど歩いてるのが学生らしき若い子達ばかり。

制服だろうか…みんなが着ている服はやっぱりスチームパンクっぽい。 

街並みは、なんて言うか…カントリーとか、ウエスタン風?西部劇とか始まりそう。



今日も朝から正装をして、学園街を歩いている私達は目立っているのだろうけど、王妃様…もとい学園長自ら案内してくれてる以上、どちらにしても目立つのは仕方ないだろうと諦めた。

「この辺りのお店は、学園で必要な物とか、文房具も売ってるから必要なら後で来てみるといいわ。面倒だったらメイドに頼んでもいいわよ」

「わかりました。メイドさんに案内を頼んでもいいですか?」

「それでも構わないわ。学園街の地理に詳しい子達ばかりだから問題ないはずよ」

それは助かる。卒業生とかだったりするのだろうか。


「アスカ、あれってデートかしら…」

リアの目線を追うと、腕を組んで歩く男女が。

「多分そうじゃないかな」

「…私だって」

「うん?」

「なんでもないわ!」

未亜もティアねえ様もなにか言いたそうにしてるし、これは連れてきてあげないといけないだろうなぁ。


「オススメのデートスポットも、メイドが把握してるわよ?」

「「「ホントですか!?」」」

…覚悟だけはしておこう。 (ママも大変)

家族として特別に思ってるのでいいって言ってくれたからね。遊びに行くくらい付き合わないと。 




しばらく歩いて到着したのは、まさにお屋敷だった。

三階建ての大きなお屋敷。

ここまでとは思ってなかったけど、他国からの留学生って言うと、王子とノワルレイナさんも使ってたのだろうから、仕方ないのかも。

他の国って言うとバサルア共和国だったか。でもあそこは獣人の多い国だと聞いてるし、来ていたかはわからない。


門をくぐると、両脇にはメイドさんが並び、出迎え体制。

代表で一人のメイドさんが挨拶してくれた。

学園長は、”この後はメイドに聞いてね。”と学園へ向かっていった。

入学式も数日後に迫ってるし、忙しいだろうね。 (問題もあるし…)

そうね…。



屋敷内を案内してもらいながら、メイドさんに色々話を聞いたけど、お屋敷にいる間は私達は何もさせてもらえないらしい。

今までは自分達の事は自分達でしてきたから、慣れないよ…。


一通り案内してもらって、一人ずつ部屋を選んだ。

大部屋は食堂やリビング等のみんなの集まる部屋以外には無いようで、寝室は個室になる。

流石に私とティーは同じ部屋だけどね! (当然!)

ピナさんも幼いティーには何も言わない。 (♪)


ピナさん達、ドラゴライナ王国からの付添いメイドさん達は、メイドさん同士で打ち合わせがあるみたいで、傍を離れる許可を求められたので許可。そんな事、わざわざ確認しなくていいのに。

仕事柄仕方ないんだろうけど…。


これは…キッチンを使わせてもらえないかも…。 (えー…ママのご飯)

ピナさんを説得するしかないね。 (頑張ってママ!)

頑張るよ…。



二階の部屋の窓から学園らしき大きな建物が見えるけど、今のところ、例の私が壊した学校なのかは判断ができないな。

やっぱり召喚科へ行かないと無理か。 (直して見た目が変わってたり?)

無いとも限らないけど、大きな建物だったから名残くらいあるかもしれないからね。 (痕跡は?)

私の使った魔法の? (そう!)

流石に消えてるでしょ…。あれからこちらでは相当の年数が過ぎてるからね。 (そっか…)

まぁ、仮にここがそうだったからと言って、何をするでもないから良いのだけどね。 (そなの?)

確認したかっただけだもの。 それに、母さんもこっちの出身で、祖父母もこっちにいるのだから縁があるのは間違いないし。 (他の世界は…?)

それはわかんない。 師匠のとことかもね。 (召喚方法をママのママに教えたのお祖母ちゃんだからお祖母ちゃんに聞けばいいのに)

そうなんだけどね。夕波王国で、魔族の人達の確認をしてからにしようかなって思ってて。 (あぁ、魔王の時の)

うん…。本当に間違いないのか直接確認したいからね。 (ほぼ確定だけど)

それでもだよ……。


「お姉ちゃん、入ってもいい?」

「未亜?いいよ」

部屋に入ってきたのは未亜だけではなく、リアとティアねえ様も一緒。


「一人部屋だからなんか寂しくて…」

「そうよね。大きな部屋なんだからベッド運んでくれればいいのに…」

「リア、それは流石に大変だよー。アスカにベッドを大きくしてもらったほうが早くない?」

「「それだ!」」

それだ、じゃないんだよなぁ。 あれ、シエルは? (シエルはお部屋。学校で使うものを確認してる)

うちで一番しっかりしてるなシエル。 (レウィはユウキと一緒。スピネルが拗ねてるけど…)

あぁ、召喚獣扱いだから仕方ないね。レウィには不便かけちゃうな。 (ラムネはー?)

今は起きて、キョロキョロとお屋敷の確認をしてるね。



「お嬢様、制服の採寸を致しますね… また皆さん揃っていたのですか?学生なのですから、ここではちゃんと個室で過ごしてくださいませね」

「えー」

「遊びに来るくらいいいじゃない…」

「うん…夜は諦めるから」

「わかりました。取り敢えず皆さん採寸が有りますので、今はお部屋へお戻りください」

ピナさんに言われて渋々戻っていくうちの子達。


「お嬢様、失礼します」

採寸してもらいながら、交渉してみる。

「ピナさん、料理したりしたいので、キッチンを使ってもいいですか?」

「お嬢様、私への敬語はやめてくださいと最初に言いましたよ」

そうだっけ…。


「それを聞いていただけるのなら、使えるように致します」

「ホントですか?」

「お嬢様?」

「…いいの?」

「ええ。お嬢様の魔道具も置いていただけると嬉しいです」

「もちろん!」

ピナさん達は使いこなしてるし、大丈夫よね。

借りてる間は魔道具の設置とかは好きにしていいらしい。引き払う時に元に戻せば問題ないんだとか。


「お嬢様の制服は既存の物では難しいかもしれません」

「そうなの!?」

「ええ、大変豊かな武器をお持ちで羨ましいです」

武器て…。胸を見ながら言わないでほしい。 (ピナさんスレンダーだし)

本人には言わないようにね。気にしてるっぽいし…。 (はーい!)



制服は私だけ調整が必要と言う事で、しばらくかかるらしい。

シエルならすぐ終わりそうだけど、何でも頼ってたらだめだよね。 (喜ぶよ?)

かなぁ…。でも、シエルも今は初めての場所で、気持ちに余裕はないだろうから。制服はプロに任せよう。 


入学式までは2日の猶予があるから、明日はみんなで街へ出かける予定を立てた。

お屋敷で一番若いっていう、メイドさんが案内してくれるって立候補してくれたから任せる。

「どこを見たいですか?」

「何があるの?」

「ないものを探すほうが大変ですよ、ここは」

そこまでか…。


みんなの希望を聞きつつメイドさんがプランを立ててくれたので、明日はそれに沿って動こう。

聞いた限り本当になんでもあるな…。 (ゲームは!?)

それは流石に…。 劇場とかはあるみたいだけどね。 (それはいいや…)

そう?王妃様達の魔王討伐が題材だから気になるけど。 (本人に聞いたほうが早そう!)

私達は確かにそれができるけどね。 (体験談を聞ける!)


スピネルが同行するから、ピナさんもお目付け役として同行する。

不満そうなスピネルをユウキがたしなめてるな。 (いちゃいちゃと…)

お屋敷内は好きにしていいと言ったからね…。 (みんながいるのに!)

リビングで明日以降の予定をみんなで決めてたからなぁ。


「ユウキー、二人でデートしよう?」

「そうだね、休みの日にはメイドさんも自由だからスピネルの休みの日にね」

「約束?」

「うん。約束するよ」

「うれしいー。ふふっ」

あの姿だけ見てると精霊って忘れそうだわ。 (そういえば精霊だった)

忘れてたのね。 (多分みんなそう)

スピネルもそれで不満もないようだからいいけど。


部屋に戻ろ…。甘ったるくてツラいわ。 (帰ろ帰ろー!)

リア達も同じ気持ちのようで、みんな一斉に席を立った。


そのうち落ち着くよね?今だけだよね…

付き合い始めは仕方ないとか言うし…。 (どこ情報…)

学校で小耳に挟んだ噂話…。 (信憑性が…。ママのママとパパとか、お祖母ちゃんとお祖父ちゃん見ててもそう言える?)

正論パンチがヘヴィ級。 











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