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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第五章

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魔道具で遊ぼう



ティー達が空に雲を引いていたのを、ドラゴンの里にいたみんなが見ていたらしく、アクシリアス王国へ飛ぶドラゴンが増えたらしい…。

また私はやらかしたの? (無自覚にやっちゃうのがママ?)

ぐぅの音も出ないけど! そんなにみんなが興味示すと思わなかったんだもの…。 (見積もりが甘いのもいつものママ)

ティーが意地悪だ…。 (そんなつもりはないのー!)



ドラゴンみんなに要望を聞きながら、スモークの色と、体格の違うドラゴンに合わせて改良をして、作り足したスモーク魔道具は10をゆうにこえた。

背中に背ビレみたいに突起があるドラゴンとか、ドラゴンそのもののサイズも結構違うから。


と言うか、なんかドラゴン多くない?この里には全部で十人くらいしか居なかったはずよね? (近くの山に住んでるドラゴンも友情参加するから)

確かに近くの山にもいるってリアに聞いた気がする。 (各里から代表がきてるの)

それは多いはずだわ。 (友好の為だからドラゴンも本気)

簡単にサプライズとか考えてたけど大丈夫かこれ…。 (悪くはならないでしょー!) 

そうならいいのだけど…。



ティアねえ様の話では、この里のドラゴンは殆どが飛ぶことになったと。

長老様のご夫婦がお二人残るだけなんだとか。

「行きたいって悔しがってたけど、さすがに里を空っぽにはできないからねー」

「確かにお留守番は必要だよなぁ」

「それでね?コレだけでも渡してあげていい?」

「勿論いいよ。ティアねえ様達も持ってくでしょ?」

「いいの!?ありがとー!」

あんなに嬉しそうにされてたら返せなんて言えないし、返してもらっても使い道のない私はストレージの肥やしになってしまう。

ティーも持ってていいからね。 (わーい!)

ただ使うときは許可もらってね? (その国の偉い人に?)

そういう事だね。私の生まれた世界では使用禁止なのは言うまでもないけど…。 (それはねー!)



里のドラゴン達は数日後に出発する事になってるけど、それまでの間に色々試してみるって数人ずつ交代で空に雲を引いてる。

定期的に雲を風で消してるのはご近所から参加しているウインドドラゴンらしい。

空がまんまキャンバスみたいだなぁ。 (アキナさんも欲しがりそう…)

そうだね。今もリア達が撮影してるし、それを見てもらってどうするか判断してもらおう。


準備のできたルナシアさんも合流して、しばらく空のキャンバスを眺めたあと、ドラゴライナへ転移した。



ーーーー

ーー



「しらないところだー!」

「ママ、ここはどこ?」

初めて里から出るフィアとニレは少々興奮気味。


「ここはドラゴライナ王国っていって、ドラゴンの女王様が治めてる大きな国だよ」

「フィア、ニレ、二人ともお行儀よくしなきゃダメよ」

ルナシアさんは娘が二人になった様な状態だけど、ニレのことも娘の様に見ててくれてる。

食事や寝る時もいつも一緒だったみたいだし…。 (双子みたいだよ)

だねぇ…性格もよく似てる。

ニレも元気っ子だからルナシアさんが大変だったんじゃないかと心配したけど、二人が遊んでてくれる分、自由時間が増えた、と感謝された。


シルフィー様達との顔合わせも済ませて、ルナシアさんを個室へご案内。

「ありがとうございます、アスカ様。フィアもこうして出掛けさせてあげることができました」

「それはアキナさんのおかげですから、私は何もしてませんよ」

「ご挨拶させて頂きたいのですが、お会いできますか?」

「多分、またこちらに来てくれると思いますので、その時に紹介しますね」

「お願いします」

フィアとニレは私達の部屋でみんなと一緒にいる。

夜もそのままいそうな気がするなぁ。 (ママも姉二人もいるし…)

そうだね。部屋も広いし私は構わないけど…。



しばらくは部屋でゆっくりするっていうルナシアさんと別れて、私はユウキの部屋へ行って諸々の説明を…。

「じゃあ僕も後でルナリアたちのお母さんに挨拶するよ。それにしても…撮影にスモークって…」

「ちょっとしたサプライズの思いつきだったんだけどね」

「どっちも危険はないんでしょ?」

「当たり前だよ!」

「ならいいじゃん。どうせなら花火もアキナさんに渡したら?」

「あぁ! それもあったね。御祝いにはちょうどいいかも」

「せっかくの大きな祭りなんだし、盛大にいこう。僕らの叔母さんでもあるんだしさ」

「そうだよね!」

「ただし! 姉ちゃんはほどほどにね?」

「わかってるよ…」

多少釘をさされはしたけど、理解のある弟で助かる。 (ママの弟だし!)

そうだね。少し前までは唯一頼れる相手だったから…。 (今はー?)

今はティーもいるし、家族もたくさん増えたからね! (〜♪)




部屋に戻った私は賑やかなみんなの声を聞きながら、花火の魔道具を量産。

後は…ティー希望のゲームか。 (おぉー!)

一つ思いついたのはカメプロのプロジェクターを改造して作るゲームかな。 (どんなの?)


例えば、ブロック崩し。床にゲーム画面を映して、動くボールをブロックに当てて崩していくの。

跳ね返るボールは少し魔力を纏わせた手で弾けるよ。 (やってみたい!)

そうだね、まずはやってみたほうが早いか。


プロジェクター側でいじるのは映し出す向きを下へ変えれるようにするくらい。

映像を保存した魔石を嵌める部分にはそのままゲームの魔石を嵌めればいい。


ゲームは魔石一つずつ違うゲームを刻む。

魔石を変えれば遊べるゲームも変わる。 (ゲームソフトだ!)

そんな感じだね。

単純なものしかできないけど、床で遊ぶブロック崩し、壁に映した的を撃つ射的。

射的の方は魔力弾を撃ち出す魔法少女的なステッキもセットで3つほどつくった。

リア達がアニメで見てたから喜ぶかなと…。

銃の形にしなかったのはなんとなく危ない気がしたから。

込める魔力で撃ち出せる魔力弾の威力が変わるけど、当然殺傷能力なんてない。

とりあえずはこの2つ。ちゃんと難易度があるから単純でもそれなりに遊べるんじゃないかな?


「ティー、遊んでみる?」

「うん!」

「まずはブロック崩しだよ。手に魔力を纏わせるとボールを打ち返せるからね。ただし、魔力を込め過ぎるとボールが早く動いて難易度上がるから気をつけて。3回ボールを打ち返しそびれるとゲームオーバーだよ」

「わかった!」

棚の上にプロジェクターを設置し、ブロック崩しの魔石を嵌めてスイッチオン!

床に映し出されるのはある程度の立体感のあるフルカラーのブロックが並んだゲーム画面。

一応ステージもあってブロックを全部消せば次へ進む。今はきれいに並んているブロックも複雑な配置になっていく。


「おぉーすっげー!」

ティーは魔力の扱いが上手いから、映し出されるボールを難無く打ち返して順調にブロックを崩していく。

「これゲームよね?まさかアスカが作ったの!?」

「うん、ティーの希望でね。それに、魔力制御や操作の訓練にもなるようにしたから、遊びながら学べるよ」

「フィアもやりたいー!」

「ぼくもー!」

見てたら当然やりたくなるよね。

3人で上手くボールを交代で弾いてて器用だな。リアも遊びたそうにしてるけどフィア達に譲ってあげてる。



残りのみんなも興味津々だね…?。

壁に映す射的ならリアの持ってるプロジェクターでもいっか。

「リア、カメプロを貸してもらえる?」

「ええ…」

リアからプロジェクターだけ受け取り、ゲームの魔石を嵌める。



「これはみんなで遊べるから説明を聞いてね?」

シエルやレウィ、シルフィー様までも興味津々だから…。

「壁に的が映し出されるから、それをこのステッキから撃ち出す魔力弾を使って倒すだけだよ」

実際に壁に映してみる。プロジェクターがリア専用になってるから起動は任せた。

壁には様々な魔獣をデフォルメした的が並ぶ。お腹にはそれぞれ数字が書かれてる。

こっちもしっかり立体感はある。 (リアルな魔獣だったら迫力ヤバそう!)

そうかもね?遊びだしこれでいいよ。 (うん!)

倒した魔獣の数が増えると難易度が上がり、的が動くのはお約束。


「お姉ちゃん、これもイメージ?」

「そう。的に書かれてる数字ピッタリの威力の魔力弾じゃ無いと的は壊せないから、少し難易度は高いよ」

これは一応安全面を考慮した。的に表示される数字は1〜10で、最大の10でも人に当たったとしても精々びくってする程度の威力。  (それ、もしママが全力で撃ったら…)

言わなくてもわかるでしょう? まぁそもそもそんな威力はこのステッキでは絶対に撃てないよ。 (じゃあ安心!)

これも魔力制御の訓練ができるからね。 (弱い威力にするほうが難易度高いから?)

そういう事。


「アスカ、アスカ! 皆でやったら誰が一番かわかんないよー」

「それは大丈夫。各ステッキごとにスコアが出るから。ほら、ステッキの色やデザインが違うでしょ?その色に合わせた数字でスコアが表示されるからね」

ゲーム画面の左右と真ん中に白、紫、緑で表示されてる数字は、今はどれも0。


「なるほど…! それなら勝負できるね! リア、負けないからね!」

「私だって負けないわよ!」

まずはどんなものかリアとティアねえ様に遊んでもらい、みんなには見てもらう。


白、紫、緑のステッキからリアは白い羽のついたステッキ、ティアねえ様は緑の樹をイメージしたステッキを持って構える。

「どうやったら始まるのよ?」

「どこでもいいから画面に向かって撃てば始まるよ。取り敢えず制限時間は3分にしようか」

私の返事とともに始まる姉妹の真剣勝負。 (結果はまた続きで!)





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