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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第五章

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ニレ



撮影の様子を見ていたリアとティアねえ様がなにか言いたげにこっちを見てる。

うん、わかってる。フィアだよね? (絶対喜ぶの!)

だから2つ残してあるし。1つあげるつもり。

「アスカ…」

「どっちが持つ?」

「姉さま、ジャンケンよ!」

「わかったよー!」

3回勝負のハズが10回勝負になり…15回…20回…

「もう二人に一つずつあげるから…」 (ママが折れた)

また作ればいいし、いいよ。


自分様に一つ追加で作り、二人のはそれぞれ専用になる様にして手渡した。

「ありがとうアスカ!」

「ありがとう。これで動いてるフィアをいつでも見れるよー!」

嬉しそうにしてるし、最初から二つ作れば良かったかな。


「お祭りに妹もつれてきてあげたら?」

アキナさんがそう提案してくれる。

「でも…かあ様だけ置いてくるなんてできないわ」

「私達で面倒見れるかな…。フィアすっごい元気だし」

「お母さんも連れてきてあげていいよー?お父さんは?」

「うちは、かあ様しかいないわ!」

「ありがとうございます。それならフィアもかあ様も…」

完全に父親は居ないことになってるな? (実際似たようなものだし?)

リア達に不都合がないのならいいんだけどね。


「アキナさん、うちの子達のためにありがとうございます」

「いいんだよー。お祭りなんだし参加者が増えるのは嬉しいことだよ! 滞在場所はどうする?」

「このお屋敷でお願いします。まだ部屋も余ってますし」

「シルフィーもそれでいい?」

あっそうか…シルフィー様の許可をもらわなきゃいけなかった。

「もちろん異論はありません。私もお世話になる側ですし」

「シルフィー様、事後承諾になってしまって申し訳ありません…」

「問題ありませんアスカ様。 ただ一つだけ…私が王族というのを内緒にしていただけませんか?」

どういうことだろう?と思ったら、せっかくのお祭りなのに、小さい子とその母親に気を使わせたくないっていうシルフィー様の優しさだった。

「アルフィーの事もありますし、小さなドラゴンの子と、しがらみなんて無しで接してみたいという私のわがままです」

この優しさを自分のわがままと言い切れるシルフィー様はさすがとしか…。



「じゃあフィアを迎えに行こうか?」

「ええ! お願いするわアスカ」

「アスカ様、里にまだノワルレイナ様とジルスがいるようでしたら、よろしくお伝えください」

「わかりました」

ついてくるって言わないのは、陛下の名代っていうのを意識してるのかな。 (すっごい行きたそうだけど)

うん。それを我慢してるから凄いなって思ってね。 


未亜はシルフィー様とお留守番。シルフィー様が色々お話しをしたいからと引き止めた。


シエルとレウィはついてくる。

「二人はドラゴンの里は初めてだね」

「うちは前の時、ドラツーから降りなかったから…」

「そうだったね」

あの時はエルフの森が燃えて、シエルはその責任を今以上に感じてたし、まだうちに馴染む前で元気がなかった頃だったからな。

今はあの頃よりは馴染んでくれたと思いたい。

私達がシェルの落ち着ける”居場所“になれてるといいな…。



フィア達を迎えに行くためにドラゴンの里へ。

みんなを魔力ドームで包んで転移。


ーーーー

ーー


「フィアは何処にいるのかしら」

「探索で見る限り、遊び場だと思うよ」

「今日は迎えに来てくれないんだねー」

「精霊の子と遊んでるから、忙しいの!」

精霊の子は、ちゃんと覚醒してフィアと仲良くしてくれてるんだね。 (うん! 姉妹みたいになってる)

それなら早く名前つけてあげないといけないな。 (楽しみにしてるよ。精霊の子)



アスレチックを作った広場に移動すると、フィアが手を振りながら走ってくる。

「お姉ちゃん達だー! 知らない子もいるー!」

「この子はエルフのシエルで、こっちの子がフェンリルのレウィだよ」

「おー! よろしくー」

「よ、よろしくお願いしますなの…」

まだ小さいとはいえ相手はドラゴン。シエルは緊張してるのかもしれないね。 (リアたちでなれてるのに?)

ドラゴン里で会うっていうのは、また違うんじゃない? (あぁ〜!)


「レウィはふわふわ! のせてー!」

「わう…主様?」

「レウィがいいならのせてあげて?」

「わう!」

尻尾を振りながら伏せてくれてるくらいだし、嫌がってないよね。 (うん! レウィは本当はママも乗せたいくらいだし)

そうなの?さすがに私が乗るってなると、今のサイズじゃ無理でしょ。 (力的にはへーき)

絵面は酷いよね…。 (…ウケる)

想像して笑わないでくれる? (だって! ぷぷっ)

笑ってるティーのほっぺをムニムニしてたら、地面に現れた魔法陣からぴょこって顔を出した子が。 (あ、その子だよ精霊)

また随分とリコ達と雰囲気が違うね。


例えるなら成長する前のリコが紅葉したとでも言うのかな。

赤い葉っぱのような髪が鮮やかでよく目立つ。 (リコがここに多くいるフレイム系のドラゴンの影響かもって)

そう言われたら確かに納得だわ。

 

「ママ…?」

「うん、そうなるのかな。リコから聞いてた?」

「うん! お母さんのママ! すっごい強い!」

リコは何を教えたんだ…。 ツキとは真逆というかすごい元気っ子だな。 (フレイムの影響受けてるし?)

性格まで変わるの?


「ママ、名前くれるの?」

「そのつもりだよー。リコを呼ぶから待ってね。 リコ、おいでー」

魔法陣から出てきたのはいつものリコ。

「この子に名前付けに来てくれたのね?」

「うん。リコにも立ち会ってもらおうかと思ってね」

「ありがとう。私もこの子の成長を見届けたかったから嬉しいわ」

「君の名前はニレだよ。これからもよろしくね」

「ぼくの名前はニレ!」

ぼくっ子かー。いつも通り魔力を吸われて、光った後、髪だけが変わる。

その辺はツキと同じ。 


「ありがとうママ! お母さん、ぼくニレだよ!」

「良かったわね」

ニレを撫ぜてるリコは、私なんかより余程しっかりしたお母さんに見えて…。

少しだけ悔しかった。 

私には多分あんな母性は欠片もない。 (まだJKだし!)

そうなんだけどね。


ニレにもチーズケーキを出してあげる。

「わぁ〜! ケーキだ!」

「ちゃんとママにありがとうって言わなきゃダメよ?」

「ありがとうママ!」

「どういたしまして」

ニレも甘いもの好きみたいで良かった。ふた口くらいで食べちゃったけど…。 (味わって…)

嬉しそうだしいいよ。ほっぺをパンパンにして食べてるのも可愛いし。



「どう?リア」

「バッチリよ!」

リアとティアねえ様は何を…? (精霊の進化を録画?)

静かだと思ったら! まぁいいけど。


その後もフィアとニレを乗せて走り回るレウィを撮影してたりするから、私は一人でルナシアさんに挨拶と、ドラゴライナへの旅について話に行く事にした。

「アスカ、かあ様に説明に行くの?」

「うん。ルナシアさんもお祭りに来てくれるといいけど…」

「私も一緒に行くよー」

「ねえ様、それなら私が行くわよ?」

「リアはフィアに話してあげて。 ノワルレイナ様がまだ居るのなら私のがいいでしょー?」

「…そうね。ねえ様に任せるわ」

リアは長老様苦手? (かも?怒ると怖いって言ってたし、怒られた事があるとか?)

やんちゃだったらしいしなぁ。 (今も多少?)

あー…。 まぁうん。 (否定はしないママ…)

明るくて元気! ね? (そういうことにしとくのー)



ティアねえ様とルナシアさんの自宅へ向かう途中も日向ぼっこしながら寝てるドラゴンを見かけた。

魔力隠蔽するようにしてから自然体のドラゴンの姿を見れるようになったなぁ。 (洞窟に隠れなくなったし!)

思い出すと凹むからやめて…。 (ママとお祖母ちゃんは上位カースト!)

またどこで覚えてきたのそれ…。 (んー忘れた!)

さいですか…。


「アスカ殿であるか?」

この話し方は…。 (あるあるおじー)

王子な?吹き出すかとおもったわ。 (そうとも言う)

最近、ちょいちょいティーに笑わせられそうになる。 (わざと?)

確信犯かよ!! (ママ言葉遣い)

今のはティーのせいよね!? (…ふいっ)

目をそらしてる場合じゃ…

「アスカ殿?」

「あ、ごめんなさい。まだこちらに滞在してたんですね」

「婚約者殿の引っ越しの準備とかあいさつ回りとか色々あるのである」

…あるある王子ってこんなしっかりしてた!? (成長したのである)

あるある王子のマネだけはやめて…。 (仕方ないのであるな)

だからやめてと…。 (ふふー♪)


「アスカ様?いらしてたんですね」

今度はノワルレイナさんだね。 あ、そういえば…

「ご結婚されてお引越しされるなら、こちらの家の改装はどうします?」

「それでしたら、お気になさらず。すでに洞窟は埋めてしまいましたので…」

「埋めたんですか!?」

「はい。もう帰らないっていう誓いでもあります」

「な、なるほど…」 (埋めるならフィアの秘密基地でよかったのに)

流石にそういうわけにもいかないでしょう。


「ノワルレイナさんと王子様をシルフィー様が気にかけておられましたよ」

「姉上はもう国を出られたのであるか」

「はい、今はドラゴライナに滞在されてます」

「アスカ殿、姉上の事よろしくなのである。大切な御身体ゆえ…」

「もちろんです」

ほんと誰だよってレベルで変わったな…。 (恋をしたからーって王妃様が言ってた)

恋かぁ…。 (ママには早い!)

うっ…、私だってちょっとは…。 (ん〜?)

なんでもない…。


「ティア、ドラゴライナでお世話になるのなら、ドラゴンとして恥ずかしくない行動を心がけなさい」

「は、はい! リアにも徹底させます!」

私の後ろに隠れるようにしてたティアねえ様は、ノワルレイナさんに厳しく念を押されてビクってしてる。


「あちらは女王陛下がセイナ様の御息女と伺っています。いいですか?里の代表である自覚を…」

「レイナ殿、あまり細かいことを言うものではないのである」

「でもジルス!」

「信じてあげるのも大事である」

「そうね…。ごめんなさいねティア」

「いえ…ノワルレイナ様変わりましたね」

「そう? 私達は長老の所へ行きますね。失礼しますアスカ様」

「いえ! お引き止めしてしまってすみません」

「アスカ殿、また年明けに会うのである」

「はい…」

腕を組んで歩き去る二人。 え?ほんと誰だよあれ。 (王子の成れの果て?)

成れの果てって…悪化はしてないし、むしろ凄い成長というか。


「…あんなノワルレイナ様初めてみたよ…。 なにあれ、怖っ!! リアにも教えなきゃ」

ティアねえ様の言い方も大概だよね。 (うん)

「とりあえず、かあ様のところに行こうー」

「そうだね」 (ママは混乱している)

ほんとよ…。私の知る王子って不健康なマッドサイエンティストだしなぁ。 (ママの評価もあんまりだ)

被害者だしね? (そうだった! あいつやっぱ許せねぇ!)

それはもういいって。 (一発ガツンと)

それもやったな。 壁と天井に刺した。 (じゃー…)

うん? (もういいや! お幸せに!)

「ぶふっ」

「アスカ…なにしてるの」

「いや…ごめ…」

ティーのせいで怒られたー! (濡れ衣?)

いやいやいや。







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